大学生協 PICK UP! 文庫ベスト 10

全国の大学生協450店舗の売上げデータより、新刊とロングセラーの新書の中から『読書のいずみ』が独自に集計。7月に大学生の間でよく読まれた上位10作品をご紹介します。
データ抽出期間:2024年7月
 
  • ガブリエル・ガルシア=マルケス〈鼓直=訳〉
    『百年の孤独』
    新潮文庫/定価1,375円(税込) 購入はこちら >蜃気楼の村マコンドを開墾しながら、愛なき世界を生きる孤独な一族、その百年の物語。錬金術に魅了される家長。いとこでもある妻とその子供たち。そしてどこからか到来する文明の印……。目も眩むような不思議な出来事が延々と続くが、予言者が羊皮紙に書き残した謎が解読された時、一族の波乱に満ちた歴史は劇的な最後を迎えるのだった。

     
  • 佐藤究
    『テスカトリポカ』
    角川文庫/定価1,188円(税込)購入はこちら >麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――

     
  • ダニエル・キイス〈小尾芙佐=訳〉
    『アルジャーノンに花束を』
    ハヤカワ文庫/定価1,078円(税込)購入はこちら >幼児なみの知能のため、みんなからバカにされてきたチャーリイ・ゴードン。頭がよくなる手術を受けた彼は、ついに天才へと変貌するー知を求めさまよう青年がやがて知る、本当の愛とは? 心の成長を描く不朽の名作。
     
 
  • 太宰治
    『人間失格』
    新潮文庫/定価308円(税込)購入はこちら >「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。ひとがひととして、ひとと生きる意味を問う、太宰治、捨て身の問題作。

     
  • 朝井リョウ
    『正欲』
    新潮文庫/定価935円(税込)購入はこちら >息子が不登校になった検事・啓喜。初めての恋に気づく女子大生・八重子。ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。だがその繋がりは、“多様性を尊重する時代” にとって、ひどく不都合なものだった。読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。

     
  • 道尾秀介
    『N』
    集英社文庫/定価990円(税込)購入はこちら >読む順番で、世界が変わる。
    すべての始まりは何だったのか。結末はいったいどこにあるのか。理科教師、高校生、少女を殺害した真犯人、正体不明の侵入者、看護師、女性刑事。それぞれの視点から事件の真相に迫る。全6章、あなた自身がつくる720通りの物語。
     
 
  • 杉井光
    『世界でいちばん
     透きとおった物語』

    新潮文庫nex/定価737円(税込)購入はこちら >衝撃のラストにあなたの見る世界は「透きとおる」。大御所ミステリ作家の宮内彰吾が死去した。宮内は妻帯者ながら多くの女性と交際し、そのうちの一人と子供までつくっていた。それが僕だ。宮内の長男からの連絡をきっかけに遺稿探しが始まる。予測不能の結末が待つ、衝撃の物語。

     
  • ブレイディみかこ
    『ぼくはイエローでホワイトで、
     ちょっとブルー 2』

    新潮文庫/定価649円(税込)購入はこちら >中学生の「ぼく」の日常は、今も世界の縮図のよう。授業でのスタートアップ実習、ノンバイナリーの教員たち、音楽部でのポリコレ騒動、ずっと助け合ってきた隣人との別れ、そして母の国での祖父母との旅─“事件”続きの暮らしの中で、少年は大人へのらせん階段を昇っていく。

     
  • 夏目漱石
    『文鳥・夢十夜』
    新潮文庫/定価473円(税込)購入はこちら >人に勧められて飼い始めた文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作「文鳥」、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した「夢十夜」など全7編。
     
 
  • 國分功一郎
    『暇と退屈の倫理学』
    新潮文庫/定価990円(税込)購入はこちら >「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう。
     

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