Report
早稲田大学生協読書企画サークル
Book Portal
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トークイベント・やってみた。
我々は早稲田大学読書推進企画サークルである。今年度の活動は……まだない。コロナで全国に散った会員が集まるのは実に9ヶ月ぶりのことであった。
去る十一月八日早稲田祭、我々Book Portalは蝉谷めぐ実さんと岩井圭也さんのお二人の作家による対談イベントを主催した。祭りとは名ばかり、大学構内は閑散として例年の面影はない。舞台はインターネット上にあった。YouTubeでの「生配信」という初めての試みである。
テーマは「想像世界の広げ方」。共に小説野性時代フロンティア文学賞(旧新人賞)受賞作家として、作家を志す学生に向けどのような学生生活を過ごし、どうやって世界観を構築してきたのか等を伺った。
蝉谷めぐ実さん(左)と岩井圭也さん(右)
対談の舞台はいたって普通の横並び形式、異なるのはゲストを仕切るアクリル板、そして、観客の不在の代わりに向けられたビデオカメラである。
対談の内容を書きたいところであるが、本番中は他に気を揉むことが多く、まともに聞けていない。しかし、そんな時でも後から見返せるのは、オンラインの大きなメリットである(本対談のアーカイブ公開は検討中)。オンラインであればどこでも、誰でも、(いつでも、何度でも)見られる。一方で、いいことばかりかと言われると、微妙な所だ。不自由が生み出す感動こそ、本来の楽しみの大事な要素である。言い換えれば、一回きり、その場限りのものにこそ価値が生まれるとも言える。今回の企画はそれを痛感すると共に新たな挑戦の始まりでもあった。今後の我々に期待してほしい。
余談だが、コロナ自粛は私の読書生活に大いに寄与した。想像世界は空虚に広がっていくばかりである。二人とも、作家をめざすならインプット、アウトプットの繰り返しが大切だと言った。新たな「おうち時間」の楽しみを見つけたかもしれない。
(早稲田大学3年 長久保永貴)
★本文関連の本★
- 蝉谷めぐ実
『化け者心中』
角川書店/本体1,650円+税
- 岩井圭也
『プリズン・ドクター』
幻冬舎文庫/本体790円+税
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