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- ペンネーム:
- ドーナツの穴だけ残す人
- 大学・学年:
- 名古屋大学 大学院
- 書名:
- 村上ラヂオ
- 著者:
- 村上春樹 大橋歩
- 出版社:
- 新潮文庫
- コメント:
-
(BGM: Let Down - Radiohead)
こんにちは。村上○樹です。梅雨の気配を感じ始める今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。僕はと言えば、梅雨は割りに好きです。雨が降る霧の深い朝を歩く時間。悪くないです。濡れたベンチの上をゆっくり這うカタツムリが、何かの暗示であるように見えてきます。
あるいは、なんだか気分が上がらない方も多いかもしれません。今日は、そんな方々にも肩の力を抜いて楽しんで頂ける50個のお話を用意しました。暫くの間お付き合いください。(SE: ニャー)
…というOPが聞こえた気がしました。

- ペンネーム:
- hy
- 大学・学年:
- 弘前大学 1年
- 書名:
- 影をなくした男
- 著者:
- アーデルベルト・フォン・シャミッソー 池内紀
- 出版社:
- 岩波文庫
- コメント:
-
影を売る代わりにこの世のあらゆる物が手に入るとしたら、あなたは売るだろうか。普段、影を気にして生活する人はほぼいないだろう。それは一般人に限った話ではなく、写実主義の重鎮と謳われる名代の画家でさえ、その影の存在は無視してきた。しかしシャミッソーは、影をなくしたことによって数奇な人生を送ることとなった男をユーモラスかつ残酷なメルヘンタッチで描いた。ゲーテの『ファウスト』を継承したともいえる本作は、まさしく大学生が読むべき1冊であろう。
- コメント:
-
近年、AIや翻訳アプリの普及により、簡単に異国言語間のコミュニケーションが取れるようになった。私もよく、翻訳アプリに頼っている。しかし、それは本当の意味で「コミュニケーション」を行なっていることになるのだろうか。言語を扱うもの同士は間違いなく1つ1つの言葉で結びついている。その大事な言語を自分のことばで発することが大事なのではないだろうか。この本では「言葉」ではなく「ことば」という表記がなされている。「ことば」の意味に広がりを持たせるためらしい。これを機に「ことば」について再び考えようと思った。

- ペンネーム:
- みゃーり
- 大学・学年:
- 北海道大学 4年
- 書名:
- コンビニ人間
- 著者:
- 村田沙耶香
- 出版社:
- 文春文庫
- コメント:
-
自分なりに生きているだけなのに、理由を聞かれることがある。
なぜ、部活に入らなかったの?
なぜ、文系なのに大学院に進学するの?
あなたが「こちら側」で、私が「あちら側」に見えるのはどうしてなのだろう。
主人公の古倉は、大学卒業後もずっとコンビニでアルバイトとして働いている。
それに対して、私たちは当然のように「なぜだろう」と思ってしまう。
その「当然」の裏にあるのは、誰かが決めた「普通」なのではないか。
「普通」とは何か。ふと立ち止まって考えたことがあるあなたに、ぜひ読んでほしい一冊だ。

- ペンネーム:
- 魔女のアクアリウム
- 大学・学年:
- 福岡女子大学 1年
- 書名:
- 晴れ、時々くらげを呼ぶ
- 著者:
- 鯨井あめ
- 出版社:
- 講談社
- コメント:
-
「この世界は理不尽だ」あなたは、そう思ったことはないだろうか。そして、その理不尽に、対抗しようと思ったことはあるだろうか。あるなら、どう対抗しようとしたか。「彼女」の場合、それが「クラゲ乞い」だった。私はこの本を読み終わっても、「クラゲ乞い」の意味を完全に理解できた訳ではない。だが、後半にかけて、クラゲを降らせるためにいろんなことをする姿に「青春だなあ」と感じた。そして、それは、今この世界を生きるための力になるのだろうとも考えた。私は、どうやって理不尽に対抗していこうか。
- コメント:
-
ーこの一冊を読めば、あなたの一杯はもっと美味しくなる。
苦いけど飲めるとカッコいい大人の代名詞、コーヒー。大学生にもなると日常的に飲む人も少なくないのではないだろうか。しかし考えてみると、コーヒーについて知られていないことは意外と多い。コーヒーの原生地は?日本で主流のドリップコーヒー、海外では主流ではないって知ってた?素朴な疑問から奥深い知識まで、世界一に輝いたバリスタがわかりやすく説明してくれる本書。コーヒーに親しみ始めた大学生にも、まだ苦くて飲めないという大学生にも、ぜひ読んでいただきたい。

- ペンネーム:
- けまちゃん
- 大学・学年:
- 岡山大学 1年
- 書名:
- キッチン常夜灯
- 著者:
- 長月天音
- 出版社:
- 角川文庫
- コメント:
-
私は何度も長月天音さんが創り出す世界に心和まされてきた。
今回はどんなお話が待っているのだろうか。私はキッチン常夜灯の扉を開き物語の中へと入りこんだ。お客さんの安心できる居場所となってくれるキッチン常夜灯。夜遅くまで働き身も心もボロボロになった人を気遣いや料理で癒してくれる。一人一人と丁寧に向き合う大切さや、自分との向き合い方。様々なことを吸収した。私はどんな形であろうと誰かの安心できる居場所を作りたい。日ごろから、自分とも他人とも丁寧に向き合っていこう。心に灯をともしてくれる一冊だった。
- コメント:
-
私の「今」を変える決意。
禅僧の「今この瞬間をないがしろにする者は、日々を十分に生きられない」という言葉がずっと頭から離れない。当たり前だったイヤホンを手放し、ぼんやりと考える「自分の時間」を取り戻した。
しかし、授業中のスマホ操作など、周囲も私自身も「今」に集中していない現状があった。この本を読んで、「今」この瞬間に集中することを意識するようになった。これからも、意識していきたい。
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【次点:8件】
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- ペンネーム:
- 樋口景子
- 大学・学年:
- 早稲田大学 2年
- 書名:
- すし物語
- 著者:
- 宮尾しげを
- 出版社:
- 講談社学術文庫
- コメント:
-
始めから終わりまで、すしすしすしすし。寿司のことしか書かれていない。目次を見た時あまりの「すし」に、ゲシュタルト崩壊が起きた。この一冊、まるごと寿司。
寿司の歴史から、旨い食べ方・握り方、寿司にまつわる怪談まで、「寿司」研究の全てが書かれている。研究に至った経緯などは示されず、開口一番「すしの食べ方は自由であって、どれから食べてもよい」。終始真面目に寿司と向き合う。
読み終えた後は、無性に寿司が食べたくなる。しかし一気読みには注意。腹八分目がちょうど良い。

- ペンネーム:
- ますかっと
- 大学・学年:
- 佐賀大学 3年
- 書名:
- 水中の哲学者たち
- 著者:
- 永井玲衣
- 出版社:
- 晶文社
- コメント:
-
哲学は難しい学問であると思ったことがある人も多いのではないだろうか。それゆえに哲学を避ける人もいると思う。しかしこの本では哲学はある物事に「なんで?」を投げつける試みだと感じた。作者は哲学対話を通して参加者と関わり合いながら、世の中に漂う有象無象について語る。語るというより独り言なのかもしれない。私たちは哲学に少し距離を置いているイメージがあるかもしれないが、日常の中でふと疑問をなげかけ考えてみる時間を作れば、それは哲学に触れていることになるのではないだろうか。

- ペンネーム:
- 魚好きのひと
- 大学・学年:
- 東京工芸大学 2年
- 書名:
- 同志少女よ、敵を撃て
- 著者:
- 逢坂冬馬
- 出版社:
- 早川書房
- コメント:
-
何かに努力する自分、という状態で存在すること、それ自体に深い意味合いはない。大切なのは、本当は自分が何をしたいか。目的を失えば、人間は忙しなく動くだけの道具のようなものだ。道具は働き、持ち主に従って動くことしかできない。本作ではそれが、戦争という持ち主によって最適化される道具としての若者、という図で表現されている。
戦争に万単位で投じられる命。撃破した敵兵の数を競い合う若者たち。その異常性を問いかけるとともに、戦争の本質とは何なのか、考えさせられる作品だった。
- コメント:
-
「正しさ」は人それぞれではなく、みんなで作り上げていくものだという考え方は新鮮だった。理科や数学は「発明」であり、科学者の間で形成・共有されている「正しいもの」であるという考え方にも納得できた。「正しさは人それぞれ」「みんな違ってみんないい」という考えは楽な道だが、他者との関わりを避ける道でもある。互いを理解しようとせず、理解してもらおうともしない姿勢でいいのか。難しい内容でもしっかり語り合い、時には意見をぶつけ合いながらも、「より正しい正しさ」を探していけるような深い関係を目指していきたい。

- ペンネーム:
- たこやきこ
- 大学・学年:
- 静岡大学 1年
- 書名:
- その可能性はすでに考えた
- 著者:
- 井上真偽
- 出版社:
- 講談社ノベルス
- コメント:
-
「探偵は、奇蹟がこの世に存在することを証明するため、すべてのトリックが不成立であることを立証する」。こう聞くと、狂っているようにしか思えない。人知の及ぶあらゆる可能性を全て否定できれば、それは奇蹟と言える。やっていない・できないことを証明する、まさに悪魔の証明。この本の主人公であり名探偵の上苙丞は、古来より探偵小説に登場した「謎を解く」探偵から逸脱して「謎が真に解けないこと」を証明しようとする。新しすぎる、狂気的な探偵を堪能あれ。

- ペンネーム:
- agemochi
- 大学・学年:
- 新潟大学 1年
- 書名:
- その規約、読みますか? 義務的情報開示の失敗
- 著者:
- オムリ・ベン=シャハー カール・E.シュナイダー 松尾加代 小湊真衣 荒川歩
- 出版社:
- 勁草書房
- コメント:
-
利用規約を読む人なんて(ほぼ)いない。されど当然のように規約を「知っている」前提で契約は結ばれていく。そして立法者は情報を開示さえすれば、消費者の権利を守れると信じて疑わない。行き過ぎた開示義務によりベッドシーツのように大きくなってしまった規約書を題材に、医者と法学者の立場から検討しているところが極めて面白い。果たして情報開示義務は善なのか悪なのか、皮肉めいた実例とともに立法論から考察している点が新鮮だった。

- ペンネーム:
- たま
- 大学・学年:
- 京都大学 4年
- 書名:
- abさんご
- 著者:
- 黒田夏子
- 出版社:
- 文藝春秋
- コメント:
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これぞ純文学!長い長い詩を読んでいるのに、ストーリーが進んでいくのが不思議な心地。まるで古文と現代文の間のような文体は理解に時間がかかるが、そのぶんじっくりと声に出して読みたくなる。母子家庭のさみしさと、それでもしあわせを感じていたあの頃と、季節の美しさと。自分もこんなふうに言葉を操ってみたいと思える一冊。史上最年長の芥川賞受賞作。
- コメント:
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本屋に足を運ぶと、窮屈で不安に駆られる経験をしたことがある人はいるだろうか。ビジネス書の本棚の前を通る時の話である。もちろん、人生のためになる良書もあるであろう。けれども、僕たちは何のために本を読んでいるのだろうか。改めてそんな問いと向き合うきっかけになる。人生を豊かにするためとか、社会に出てから役に立てるためとか、将来の不安をなくすためとか、そんなもののために僕たちはより良い本を求めて喰い漁っているのか?そもそも良書だけを読めばいいとかそういう考えにも疑問が湧いてきた。
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