近畿地区組合員保護者座談会(2025年開催)

子どもの選択と親のサポート。先輩親子が語る、受験と新生活のリアル

受験・大学生活は時代とともに変化しています。今回は、現役大学生の皆さまと保護者さまにお集まりいただき、受験期の過ごし方や悩み、志望校の選択、そして新生活の準備から実際の大学生活に至るまで、親子でどのように向き合い、乗り越えてきたのか、そのリアルな実体験を語り合っていただきました。

黒字:保護者様  青字:お子様

(保護者)

  • 佐藤 三重さん(娘が大阪大学2年)
  • 池田 朋子さん(娘が立命館大学2年)
  • 西村 千彩さん(息子が京都大学1年)
  • 髙橋 豪さん(息子が京都大学1年)

(お子様)

  • 佐藤 和奏さん 
    大阪大学 文学部2年
  • 池田 詩朋さん 
    立命館大 学法学部2年
  • 西村 直哉さん 
    京都大学 理学部1年
  • 髙橋 和輝さん 
    京都大学 経済学部1年

2025年7月19日開催

受験期の学習スタイルと親の不安

司会:保護者の皆さまにお聞きしますが、お子さまは普段どこで勉強をしていましたか。
佐藤三重さん
佐藤三重さん

佐藤三重さん:
自宅ではリビングです。私が仕事から帰ってくると、リビングで勉強している姿がありました。ただ、自宅にいるよりは学校など外で勉強している時間のほうが長かったように思います。

池田朋子さん:
うちも家ではリビングです。他には、公民館など開放されているスペースも利用していました。真面目な性格で、電車での移動中など隙間時間も活用していたようです。

西村千彩さん:
息子もずっとリビングで勉強していました。「自分の部屋のほうが集中できるんじゃないの?」と促して、ようやく部屋で勉強するようになりましたが、声をかけなければ最後までリビングだったと思います。

髙橋豪さん:
9割5分は予備校で勉強していました。家にいるときは自分の部屋で少しやるくらいで、ほとんど外でしたね。

司会:お子さまの受験期間中や大学入学にあたって、心配や不安に思われたことはありましたか。

佐藤三重さん:
娘はあまり自分の主張をしないので、「高校の先生の意向に流されてしまうのではないか」と心配でした。進学校だったので、「ここへ行かせたい」という先生の気持ちが強く、それに引っ張られていると感じたので、「自分の行きたいところ、やりたいことはちゃんと自分で決めてほしい」と高校2年生のときに伝えました。

池田朋子さん
池田朋子さん

池田朋子さん:
まず、私自身の受験とは制度が全く違っていることに戸惑いました。長子なので最近の受験事情が分からず、情報を集めるところからでしたね。娘の通っていた学校は中学から将来の方向性を決める方針で、その流れに乗っているうちにあっという間に受験を迎えた感じです。結果的に早いスタートが切れたのは良かったと思います。

西村千彩さん:
大きな心配はありませんでしたが、今の入試制度を1から勉強するのは大変でした。共通テストの仕組みや、私立大学・国公立大学の前期・中期・後期日程など、周りのご家庭は併願校の調査もあって大変そうでしたが、うちは幸いにも早くから「京都大学一本、前期のみ」と決まっていたので、その点では楽でした。ただ、一番心配だったのは住まいがちゃんと決まるかということでしたね。

髙橋豪さん:
私自身が附属出身の為、大学受験を経験しておらず、今の制度も分からない中で、子どもから何か聞かれたらどうしようという心配がありました。また、共通テストが始まってから私立の受験、そして3月の合格発表までがこんなにも長いのかと、精神的に親のほうが落ち着かない期間でしたね。

大学選びにおける親としてのアドバイス

司会:お子さまの志望校選択について、親としてどのようなアドバイスをされましたか。

佐藤三重さん:
アドバイスは特にしていません。「国立、私立、学部も問わず、行きたいところでやりたいことをやったらいい」とだけ伝えていました。本人から「ここを受ける」と聞いて、「分かった、頑張って」と応援する感じでした。

池田朋子さん:
娘は中学生のときから進みたい道がはっきりしていたので、特にアドバイスはしていません。本人が行きたいところを目指していました。

西村千彩さん
西村千彩さん

西村千彩さん:
大学選びに関しては本人の希望で早めに決まりましたが、学部選びで最後まで悩んでいたので、理学部と情報学科の違いなどを調べて助言はしました。最終的には得意の数学を思い切り勉強出来る理学部を本人の意志で決めましたね。

髙橋豪さん:
「首都圏に通える大学がたくさんあるのに、なぜ京都なのか?」という話はしました。また、私の会社には関西出身者が少なく、「就職活動で情報量の面で不利になるのではないか?」というアドバイスもしましたね。ですが、最終的には本人が決めたことなので、こちらが折れて何も言わなくなりました。

情報収集とオープンキャンパスの実情

司会:お子さまの大学受験に関して、どのように情報収集をされましたか。

佐藤三重さん:
うちは姉がいるので、一通りの経験と反省点がありました。それを踏まえつつ、インターネットはもちろん、大学の資料を取り寄せて雰囲気を感じるようにしました。また、上の子のときはコロナ禍でオープンキャンパスがなかったので、下の子には「実際に大学を見た上で決めてもらいたい」と思い、オープンキャンパスには一緒に行くようにしましたね。

池田朋子さん:
オープンキャンパスは本人だけが行きました。大学側が高校に来て説明会をしてくれる機会はあったようで、そこで情報を得ていたようです。

西村千彩さん:
高校で開催される大学説明会で情報を得て、すぐに大学のウェブサイトから資料をダウンロードして読み込んで、大学生協に早くから登録して資料請求をしました。メールマガジンも毎週すべて読み、住まい探しからパソコン購入、受験時の宿泊まで、一年間すべての大学生協の情報で乗り切りました。

髙橋豪さん
髙橋豪さん

髙橋豪さん:
私も都内で開催される大学のイベントに参加して直接話を聞いた以外は、西村さんと同様に大学生協に登録してメールマガジンを見たり、イベントに参加したりしていました。本人にはオープンキャンパスに行くように言ったのですが、結局行かなかったですね。

司会:学生の皆さまは、オープンキャンパスには行かれましたか。

佐藤和奏さん:
母が調べてくれた情報をもとに、母に付いてきてもらって参加しました。

池田詩朋さん
池田詩朋さん

池田詩朋さん:
高校の課題で行く機会はありましたが、友達と志望校が違ったこともあり、結局行かずじまいでした。高校3年生のときに第一志望のオープンキャンパスにやっと行ったくらいで、2校しか見ていません。もっと他の大学も見ておくべきだったと少し反省しています。

西村直哉さん
西村直哉さん

西村直哉さん:
学校の課題で高校2年生の夏に行こうとしたのですが、申し込みが既に埋まっていました。それでも「雰囲気だけでも見ておいたほうがいい」という話になり、実際に大学まで見に行ったのですが、それが結果的に良かったと思います。

髙橋和輝さん:
僕の高校ではオープンキャンパスの課題や紹介がまったくなく、行っていません。周りの友達もほとんど行っていなかったと思いますよ。

学生が受験期で一番悩んだこと

司会:学生の皆さんが受験期で一番悩んだことを教えてください。
佐藤和奏さん
佐藤和奏さん

佐藤和奏さん:
志望校をどうするかでずっと悩んでいました。合格できるか微妙なラインで、「もしダメなら自宅から近い関西の大学にするか」など色々考えていましたね。

池田詩朋さん:
秋まで成績が伸び悩んだことです。判定もずっと良くなくて、苦しい時期が続きました。学部は法学部に決めていたので、志望校で迷うことはあまりなく、やはり成績不振が一番の悩みでした。

西村直哉さん:
高校3年生のとき、数学と英語は「ある程度大丈夫かな」というレベルでしたが、理科の成績がなかなか伸びませんでした。それが共通テスト後も続き、受験直前まで苦労した点です。

髙橋和輝さん
髙橋和輝さん

髙橋和輝さん:
受験直前は「落ちるのが怖い」という不安が一番大きかったです。学部を途中で迷った時期もありました。「経済学部かな」と漠然と考えていたのですが、秋頃に「それで本当にいいのか?」と悩み、親が集めてくれた資料を見直したりしました。最終的には経済学部に決めましたが、やはり京都大学に合格できるかどうかが一番の悩みでした。

合格決定後の怒涛の入学準備

司会:合格が決まってから入学までの間で、不安だったことや準備で大変だったことはありましたか。

佐藤三重さん:
上の子で一通り経験はしていましたが、やはり一人暮らしの準備は心配でした。特に、住まいを決めなければいけないのが一番大変でしたね。

池田朋子さん:
うちは国公立大学の後期の発表後、3月24日に進学先が決まり、入学式が4月2日だったので、準備期間が1週間しかありませんでした。まず部屋を決めなければいけないというのが最初の課題でした。

西村千彩さん:
3月10日の合格発表後、1週間くらいは眠れないほどやることが多すぎて大変でした。特に住まい探しが一番心配で、合格発表前から個人的に食事付きのマンションに仮申し込みをしていました。3月10日に合格の連絡をして、運良くキャンセル待ちで入ることができましたが、もしダメだったらすぐに京都へ飛んで部屋を探す手はずを整えていたんです。本当にドキドキでした。

髙橋豪さん:
うちは住まいがリフォーム中で、その引き渡しがいつになるか、という点が一番の懸念でした。年度末で仕事の休みが取りづらく、土日で引っ越しを完了させたかったので、それに合わせて家具や家電の配送を手配するのが大変でしたね。

司会:住まい探しは、どなたが主導で進められましたか。また、決め手は何でしたか。

佐藤三重さん:
私が主導で進めました。重要視したのは、学校か最寄り駅に近いことです。入試前に目星をつけていた物件はほとんど埋まっていましたが、新築の物件を紹介され、駅からの近さが決め手となり、その場で契約しました。

池田朋子さん:
私が主導でした。子どもはバス・トイレ別を希望していましたが、進学先決定が遅かったこともあり、セキュリティを最優先に決めました。

西村千彩さん:
うちも私が主導です。息子は料理ができないので、食事付きであることが第一条件でした。いくつか見学し、雨の日でも歩いて通える距離で、部屋にミニキッチンや洗濯機置き場がある物件に決めました。

髙橋豪さん:
息子は料理が好きなので「ガスコンロが2口以上」という希望がありました。それをもとに妻と私で、築年数やオートロックの有無、大学と駅からの距離などを考慮して探しました。「受験日に探すのでは遅い」という情報を得て、不動産屋に直接電話をして物件を探し、条件に合う部屋が見つかったのでそこに決めました。

未来の高校生へ。受験と新生活準備のアドバイス

司会:ご自身の経験を振り返って、これから受験を迎える高校生や保護者の方へ「これをやっておけば良かった」というアドバイスがあればお願いします。

佐藤三重さん:
新生活の準備は、できる範囲でとにかく急いだほうがいいです。上の子のときに、家具を頼んでも配送が間に合わなかった経験があったので、下の子のときは早めに動きました。それでも、大学生協のカタログで申し込もうとしたときには、半分くらいが「配送が間に合わない」という状況だったので、思い立ったらすぐに動くことをお勧めします。

佐藤和奏さん:
合格後に大学から届く資料は、ちゃんと読んでおいたほうがいいです。私は後で読もうと思っていたら、履修登録などで困ってしまったので、先に読んでおくことをお勧めします。

池田朋子さん:
オープンキャンパスには行っておけば良かったと思います。また、親としてもう少し受かりそうな大学を探してあげても良かったかな、と。受験校は先生と本人で決めてしまいましたが、親も三者面談に行くなど、もう少し関わっても良かったかもしれません。

池田詩朋さん:
一人暮らしの経験がある人の話は、ちゃんと聞いておいて良かったと思います。自分の希望とは逆の意見でも、経験者の話は的確なので参考になりました。

西村千彩さん:
早い方は高2の夏に既に予約していると聞いて驚きましたが、食事付マンションは早めの予約をお勧めします。

西村直哉さん:
合格後に届く大量の資料、特に履修登録に関するものは、もっと前から目を通しておけば良かったと感じています。実際に大学に通っている先輩に話を聞いておかないと、書類だけでは分かりにくいことも多いです。

髙橋豪さん:
もし首都圏以外の大学を少しでも考えているのであれば、早めに情報を取りに行ったり、実際に足を運んだりしたほうがいいと思います。物件も外観だけでも見ておくと、駅から歩いたときの実際の感覚などが分かって良いです。

髙橋和輝さん:
履修登録は本当に分からないことだらけです。同じ学部の先輩に聞いておかないと、資料を読むだけでは理解できないことが多いと思います。

大学生活に欠かせないデジタルデバイスと学びの環境

司会:大学での勉強は、パソコンやタブレットが中心になると想像されていましたか。

佐藤和奏さん:
姉を見ていたのでパソコンを多用することは知っていましたが、それでも紙も使うだろうと思っていました。実際に入学してみると、資料を紙で配布しない先生も多く、想像以上にデジタル化が進んでいると感じました。

池田詩朋さん:
紙も使いつつ、メインはパソコンだろうと何となく思っていました。

西村直哉さん:
大学ではすべてパソコンで完結すると思っていましたが、意外と手書きのレポート提出も多く、逆に驚きました。

髙橋和輝さん:
中学のときにコロナ禍でオンライン授業を経験していたので、その延長だろうと考えていました。特に大きなギャップは感じず、すんなり入れています。

司会:大学生協でパソコンを購入された理由を教えていただけますか。

佐藤三重さん:
大学が必要とするスペックを確実に満たしているという安心感があったからです。設定のサポートやパソコン講座を一緒に申し込める点も魅力的でした。上の子が自転車でパソコンを運んで壊してしまった際も、大学生協で購入したものは持ち込めば修理対応してもらえたので、4年間のサポートは大きいと思いましたね。

西村千彩さん:
「頑丈で軽い」と聞いていたのが一番の理由です。毎日持ち運ぶものなので、スペックや価格よりも、サポート体制と頑丈さ、軽さを優先しました。故障時に代替機を貸してもらえるサービスも魅力的でした。

髙橋和輝さん:
家電量販店やネットでかなり比較検討しましたが、結果的に大学生協のものが一番良いと判断しました。遠方だと難しい設定のサポートや講座を受けられること、そしてそれらをトータルで考えると価格的にも安かったことが決め手です。

食生活と健康を支えるミールプラン

司会:大学生協の食の定期券「ミールプラン」には加入されていますか。また、利用してみての感想はいかがでしょうか。

佐藤和奏さん:
加入しています。1日に2食分食べられるプランで、大学にいる時間が長いので、昼食と夕食、もしくは翌日の朝食を買うのに利用していて、とても便利です。冬に出る豚汁がお気に入りなんです。

池田詩朋さん:
私も加入しています。2食分のプランですが、100円朝食も利用して実質3食食べている感じですね。自炊もしますが、焼き魚など手間のかかる料理は食堂でバランス良く食べられるのがありがたいです。特に塩カルビ丼が大好きです。

西村直哉さん:
加入しています。1食650円のプランですが、最近は少しオーバーしがちです。

髙橋和輝さん:
1日1食分のプランに入っています。夜は家で食べるので、週に3日くらい昼食で利用しています。使い切らなくても繰り越せるので、無理なく使えていますよ。基本的にお昼は食堂で食べることになるので、入って良かったです。

司会:保護者の皆さまは、お子さまが何を食べたかアプリで確認できる機能は利用されていますか。

佐藤三重さん:
何回か見たことはありますが、何を食べているか細かくチェックはしていないです。

西村千彩さん:
「また同じデザートを食べてるな」とか思いながら楽しく見ていますよ。大学生協のフェアの情報などを教えてあげると、ちゃんと食べているみたいです。

髙橋豪さん:
先日、息子から「ミールプランの残高が足りなくなりそう」と言われて、初めてその機能を知りました。ちゃんと食べているんだなと安心する一方で、「ジュースばかり買っているな」と妻と話していました。でも、とても便利な機能だと思います。

初めての一人暮らし、親の心配事

司会:大学生活が始まり、お子さまのことで何か困っていることや心配なことはありますか。

佐藤三重さん:
一人暮らしなので、病気になったときなどに様子が分からないのが一番の心配です。ミールプランの履歴がつかないと、少し心配になって電話をするようにしています。

池田朋子さん:
2年生になり、部屋を訪問する回数が減りました。1年生のときは部屋が大変なことになっていて心配でしたが、今は月に1回程度、何か届け物をするついでに様子を見ています。先日、火災報知器が鳴ったときは驚きましたが、そういうときに他のご家庭の親御さんも駆けつけているのを見て、皆さん心配なんだなと感じましたね。

西村千彩さん:
うちは家が遠いので、何かあってもすぐに駆けつけられません。連絡がなかなかつかないと、本当に心配になります。忘れっぽい子なので、履修登録など重要な手続きを忘れて留年したりしないか、という心配は常にあります。

髙橋豪さん:
とにかく連絡が返ってこないことです。待ち合わせの連絡をしても返事がないのに、「ネットでこれを買ってくれ」という連絡だけは頻繁に来ます。それ以外は特に困っていることはないですね。

何かあったときに頼れる「大学生協」の安心感

司会:最後に、大学生協についてどのように感じていらっしゃいますか。

佐藤三重さん:
とてもお世話になっています。大阪大学の生協はとても手厚く、ありがたく思っています。

池田朋子さん:
最初の部屋探しの相談から、とても親切で印象が良かったです。今、娘が大学生協でアルバイトをしているのですが、新入生にアドバイスできる立場になれたのは、とても良い経験だと思っています。

西村千彩さん:
不満はまったくなく、本当にお世話になりっぱなしです。かゆいところに手が届くサービスで、何も困ることがありませんでした。本当にありがとうございます。

髙橋豪さん:
私自身も学生時代に大学生協をよく利用していましたが、親の立場になってみると共済などのありがたみを改めて感じます。非常に安い価格で手厚いサービスを提供していただき、本当にありがたいです。今後もこうしたサービスをぜひ続けていってほしいです。

司会:本日は、これにて終了したいと思います。
ご参加いただきましてありがとうございました。
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