先輩に聞く!留学編 in オーストラリア

先輩に聞く!留学編 in オーストラリア広島大学生協 シドニー異文化体験ツアー付き英語コミュニケーション講座

中国・四国の大学生協共同企画である「シドニー異文化体験ツアー」。新型コロナウイルス感染拡大により2020年春以来中断していたこの企画を22年夏、広島大学が2年半振りに実施し、25人の広島大生が参加した。同大学では、ツアーに先立って約1年にわたる英語コミュニケーション講座を開催し、受講生の英語力だけでなく、渡航への不安に対処するなど、手厚い対応をしている。この講座とツアーを体験し、現在はプログラムの受講生をサポートしている坂向 偲乃さんに話を聞いた。

変わっていく自分を感じる


坂向さかむき 偲乃しのさん
(広島大学工学部3年)

「元々私は引っ込み思案だったんです」とはにかむ坂向さん。人前で発言することが苦手で、自分から人に話しかけるなんてとてもできなかったという。そんな坂向さんを変えたのは、両親の紹介で1年生の時に受講した英語コミュニケーション講座だ。

坂向さんは中高時代に二度の渡航経験を得たことで英語に興味を持った。大学では留学したいと夢見ていたが、2020年に入学した坂向さんたちは、コロナ禍でリアルな出会いもなかった。入学と同時に受講を決めた同講座では、当時のリーダーが坂向さんの頑張りを一つひとつ認め、励まし続けてくれた。「リーダーの声掛けをモチベーションに、オンラインで留学体験ができるプログラムにも挑戦して徐々に積極性を養っていき、マインドセットの部分でもしっかりと自分を持った上で現地に臨むことができました」。

現地で感じた優しさと思いやり

シドニー異文化体験ツアーは、一言で言うとより現地の人と交流し、異文化を知るプログラムだ。班行動を基本とするが、行き先や移動手段、食事などを、極力スマートフォンやインターネットに頼らず、自ら街の人に話しかけ、質問して解決していかなくてはならないというルールがある。行き先を入力すればスマホが導いてくれるスマホ頼みの旅とは大違いだ。

「班ごとの自由行動では、無事目的地までたどり着けるのか、楽しみな気持ちと同時に不安も感じていました。しかし、いざ街に出ると、何より印象に残ったのは、現地の方々の優しさでした」と坂向さん。英語の地図で行き先を調べたり、店で買い物をしているとき、困った様子の坂向さんたちに声をかけ、親身に教えてくれたのは、通りかかった街の人たちだった。また、片言の英語で話しかけたときも、誰もが快く応対してくれた。「たくさんの人に話しかけたお陰で、無事に目的地に着いた時の達成感は忘れられません」。

同行した生協職員は、「シドニーの街の方々は学生に優しく対応してくれるので、私たちは安心してこのプログラムをご紹介し、学生には出来る限り現地の方とコミュニケーションをとるよう勧めています」と話す。お仕着せでなく、自ら行動することで、積極的に自分たちと異なる文化や価値観に触れられる旅だといえる。

最も楽しく最も成長できた旅


・シドニーの大学生との交流

坂向さんがツアーで一番楽しみにしていたのは、ニューサウスウェールズ大学(UNSW)の学生との交流だった。グループディスカッションでは同じ学生同士話が弾んで、どのグループにも笑顔が広がった。「さまざまな国出身の方が一つの大学に集まっていて、自由な息吹を感じました」。大学内でお薦めのカフェを教えてもらったり、午後から行けるビーチを相談したりしたことも大切な思い出だ。仲良くなったUNSWの学生とSNSでつながり、後日来日した彼らと会って旧交を温めた学生もいたという。

・歴史を知ることの重み

海外を知るということは、その国の歴史を知ることだ。「四日目に訪れたユダヤ博物館では、ホロコーストの時代を生きた方の話を聞き、オーストラリアに来られたユダヤの方々の展示物を見る機会がありました」。広島大学で平和教育を受け、原爆について勉強していたこともあり、「戦争や人種差別などは本当になくすべきだと強く感じ、目を背けたくなるようなことでも受け止めて受け継いでいかなくてはと思いました」。
他国の歴史を知ることで日本を振り返り、ひいては世界に目を向ける貴重な経験になったという。翌日参加したアボリジナルツアーでも先住のアボリジナルピープルの生活、文化を学び、「オペラハウスとハーバーブリッジだけではないシドニーを知りました」と振り返る。

留学生や講座受講生のサポートを担う

現在は留学生交流サークルの代表を務める坂向さん。「シドニーでは右も左も分からず困っているときに現地の方々に優しく手を差し伸べていただいたので、日本に住む留学生の方が困っているときに手を差し伸べられる自分でありたいと思います」。友達の作り方が分からない、一人で来日したから心細いという留学生に、日本人との交流の場をつくって、留学生の友達づくりのきっかけになるようにサークルを運営している。

また、自ら学んだ英語コミュニケーション講座では、リーダーとして新たな受講生のサポートを担い、受講生が成長していく姿に感動する日々を送る。「自分が外国人になることによって、見えないものが見えてきます。すごく勉強になるし、英語が片言でもバッチリ通じるので、臆せずにぜひ挑戦してください。皆さんがぜひ海外に行ってくださるよう、後押しをしていきたいと思います」。

シドニーツアーに参加した広島大学 工学部 坂向 偲乃さんからのメッセージ

広島大学生協 臧 博韵 さん

広島大学生協 ぞう 博韵はくいん さん

このツアーにシドニーを選んだのは、治安がいいこと、多民族国家で日本と違う歴史的・文化的背景を学べること、日本との時差が1時間だということ、この3点です。皆さん、ぜひ大学生のうちに世界に羽ばたいてください。世界には異なる価値観を持つ人々がいることを体感し、コミュニケーションツールである英語を使ってお互いを尊重する気持ちを養ってください。このプログラムが大学生活ひいてはあなたの人生が広がる経験となり、真のグローバル人材の育成に貢献できますことを祈っております。

Twitter

シドニー講座 公式Twitter

@hucoop_eigo

生協職員からのメッセージ

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