第24話 食べることってなんだ?②

管理栄養士 谷口輝美さん
こんにちは、管理栄養士のタニグチです。
早いもので、連載最終回です。前回に引き続き、「食べること」について、ぽつぽつとひとりごとを書かせていただきます!
さて、もう20年ほど前のことですが、母と一緒に祖父の介護をしていた時期がありました。
祖父は畳屋をしており、毎日忙しく、食べることくらいしか楽しみがなく、とにかく白米が大好き。お饅頭など甘いものもよく食べていました。歳をとり、案の定糖尿病になり、認知症も発症してしまいました。糖尿病ですので、大好きなご飯もたくさんは食べられません。でも、認知症だからそれがなぜなのかが理解できない。食器を片付けるわたしに、泣きながら「なんでご飯食べたらあかんの?」とすがりついてきたこと。当時小学生だったわたしにはかなり衝撃的で、この出来事が、私が管理栄養士になることを志したひとつのきっかけでもあります。

食べたらだめなものなんてありません。でも、自分の体は、まぎれもなく自分で食べたものでできています。「食べること」は、体をつくり上げ、生きていくための術だと私は思います。だから、たとえ今元気であっても、少しだけ振り返ってほしいのです。ちょっと今日は甘いもの食べすぎたかなとか、最近あんまり野菜食べてないなとか、そんな感じで大丈夫です。「食べること」は習慣です。1日ではなく、長いスパンでやっていきましょう。
ここまでお読みくださいまして、どうもありがとうございました。少しでもためになるお話ができたでしょうか。ちょっと心配です。偉そうなこと言っていますが、わたしも日々反省することだらけです。
これを読んでくださったみなさまが、毎日笑顔で元気に過ごせますように。ありがとうございました。
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