大学生協の保障制度

「ともに」&「つなぐ」ですべての学生をたすけあいの輪に!
〜2017年度活動方針の実践に向けて〜

第7回通常総会での決議事項

全国大学生協共済生活協同組合連合会(以下、大学生協共済連)は、2016年12月17日(土)〜18日(日)に、つくば国際会議場(茨城県つくば市)で第7回通常総会を開催しました。総会には代議員359人(総数364人)が出席(書面・委任出席を含む)し、2016年度事業報告、2017年度事業計画、予算等の6議案すべてが賛成多数で可決されました。
そして今、私たちは、最高議決機関である通常総会で決議された課題を実践しています。具体的には、2017年度は共済事業第7次中期計画の2年目として、基本方針を踏まえ、キャンパス・大学・社会に共済の良さを知らせる活動を強めています。また、業務水準をさらに向上させて、健全な共済事業を推進する努力を続けています。以下、通常総会で可決された「2017年度活動方針」を中心に内容をご紹介します。

大学生協全体で「心をひとつに」活動します!

2017年度方針の最大の特徴は、全国の大学生協の年度活動方針(第1号議案)について、これまで別々だった共済と共済以外の事業や活動を一つにまとめて、「大学生協全体の活動方針」として、全国大学生協連の総会議案として位置付けたことです。
2008年の改正生協法の施行を受けて、2010年に全国大学生協連と大学生協共済連は法人として分離・独立しました。それ以来、全国の大学生協の活動(まとめと方針)は、共済とそれ以外に議案を組み立てていました。別法人である以上は、全国大学生協連と大学生協共済連は、業務や会計は消費生活協同組合法(生協法)に基づいて、厳格に分離して管理する必要があります。しかし、「活動」については、方針が別々であること自体が不自然であると感じていました。なぜなら、各大学生協はもとより、学生・教職員、大学関係者の皆さまにとって、同じ大学生協の「活動」が二つの連合会の議案として別々に位置づくことは、あきらかに「わかりにくさ」につながると思っているからです。

私たちは、議案起草タスク等で検討を重ねた結果、2017年度より、「活動」方針については、共済を含めた大学生協全体で「一つ」の議案として、全国大学生協連の第一号議案の中に反映させることにしました。

6年間という時間を要しましたが、今後は、全国大学生協連・大学生協共済連が一つの「大学生協グループ」として、「活動」方針を共有して、連動・連携して諸課題と向き合ってまいります。

私たちが目指す2017年の全国の活動方針

全国の大学生協全体で目指していく活動方針(学生の健康・安全にかかわる部分を中心に抜粋)は左表の通りです。

2017年度 全国の大学生協の活動方針(第60回通常総会議案書より一部抜粋)

  • 第1節 2017年度 活動のテーマ
  • つながる元気、ときめきキャンパス〜協同体験を組合員の成長と大学生協の力に〜
  • 第2節 2017年度 重点的に取り組む活動方針
  • 重点課題1 「大学生協として、組合員が学び、成長する機会を設けること」
  • 第2項 2017年度 重点課題を達成するための活動方針
  • 活動方針1 「キャンパス内のすべての人に対し、参加につなげる加入推進活動を行いましょう」
  • 活動方針2「組合員が様々な人と交流できる機会や、様々な経験をすることができる機会を、大学と協力して作りましょう」
  • 活動方針3 「組合員が、社会的な事柄や生活する上で必要な知識を共有し考え合う機会や、行動できる場面を作りましょう」
  • 活動方針4「活動や事業を、組合員が送りたいと思う生活に必要なものにしていくために、組合員の運営参加をさらに強めましょう」

大学と「ともに」、学生の元気、学び、成長に「つなぐ」

第7回通常総会の様子(2016年12月18日、於つくば国際会議場) 第7回通常総会の様子(2016年12月18日、於つくば国際会議場)

2017年度 全国の大学生協の活動方針(抜粋)」の太字(下線)部分を、「組合員」を「学生」とすることを含めて再整理して、以下にお示しします。

①協同体験(参加)を学生の成長にする!
②学生が学び、成長する機会を設ける!
③すべての学生の参加につながる生協・共済加入推進活動を実践する!
④大学と協力して、学生が様々な人との交流や様々な経験をする機会をつくる!
⑤すべての学生に大学生協の事業活動への積極的な運営・参加を呼びかける!

右記のキーワードは、「学生」、「参加」、「大学と協力」の三つです。
 以上より、大学生協共済連の2017年度の活動方針は、「学生の参加、大学との協力を前提とした学生(組合員)のからだとこころの健康・安全につながる活動を通じて、学生の元気、学び、成長に貢献する」と再整理できます。
  それを具体化させるためには、二つのポイントがあります。

 一つ目は、大学関係者の皆さまに大学生協の活動方針をご理解いただくことです。「すべての学生の学びや成長を支える取り組み」は大学にとっての使命の一つであると考えるからです。私たちは、大学と大学生協が共通する使命に「ともに」向き合うことは、すべての学生(組合員)にとって望ましい、と確信しています。ぜひとも、大学生協を「ともに」の相手としてご活用ください。

 二つ目は、学生生活を取り巻くリスクの実態についてよく知ることです。大学生協共済連では、年次報告として『大学生の病気・ケガ・事故』を毎年発行・公開しています(【大学生の病気・ケガ・事故】でWEB検索をしていただくと上位にヒットします)。この報告書は、全国の200を超える国公私立大学で約70万人が加入する大学生協の共済・保険の支払データ、制度に付帯するサービスの利用データをもとに作成されています。概ね、全国の学生の生活リスクの実態を知ることができます。ぜひともご活用ください。

「つなぐ」活動とは

 全国の大学生協では年間を通じて「予防」活動を実践しています。その根底にあるものは、多くの大学生協で実践されている給付事例学習会(自大学での共済や保険の支払事例研究を予防活動につなげるとりくみ)です。それを、食生活相談企画、自転車無料点検企画、水道管の凍結・破裂防止提案企画などに「つなぐ」イメージです。

 また、「加入活動(一人でも多くの学生に『学生どうしのたすけあい制度(共済)』に加入していただく)」、「給付活動(学生生活24時間365日の病気やケガ・事故における一件の給付申請忘れも出さずに迅速に共済金を支払う)」、「報告活動(給付・支払したデータを総合的に分析して、学生のリスクに関する実態・傾向をまとめ、組合員・大学等に知らせる)」を、「予防活動(一人の学生も卒業まで病気・ケガ・事故に遭わないための取り組みを実践する)」に「つなぐ」です。このサイクルをイメージしていただくと、大学生協の共済活動(「加入」「給付」「報告」「予防」が4本柱です)をご理解いただけると思います。

まとめに代えて

 寺尾善喜専務理事(大学生協共済連)は、第7回通常総会の最後の挨拶で、左に掲載した図を示して、2017年度のキーワードを「つなぐ」と宣言しました(2016年度のキーワードは「ともに」でした)。
 大学と「ともに」、学生のための予防活動を行う主な財源は、共済の事業収益です。より多く「学生どうしのたすけあいの気持ちがこもったお金」が循環すれば、より大きな「活動」に広がることは言うまでもありません。

 ぜひとも上記の視点より、大学生協の共済をご覧いただき、貴大学における学生のための指定・推薦制度としての位置付けをご検討いただけましたら幸いです。大学関係者の皆さまと「ともに」、より大きな学生の学びや成長を支える取り組みに「つなぐ」ために、ぜひとも大学生協の保障制度をご活用ください。

(大学生協共済連 藤本 昌)

大学生協共済連

『Campus Life vol.50』より転載


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