未来と向き合い平和について考える -大学生協の戦後75年特設サイト-

Book Review #05

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長崎県立大学佐世保校
松田あすかさん

日米の教科書
当時の新聞で比べる太平洋戦争

著:出版企画開発室(監修)
出版社:辰巳出版

1945年に終結した太平洋戦争から2021年で76年が経ちました。76年という歳月の中で、戦争という惨禍を繰り返してはいけないという反省のもと、平和を目指し歩み続ける人々がいます。他方、民族や宗教の対立から紛争やテロの脅威にさらされている人々が依然として、世界に存在するのも事実です。平和な世の中を実現するために、過去に学び私たちには何ができるでしょうか?この問いを考えるヒントをくれる1冊を紹介します。

この本は戦時中、敵味方として戦った、アメリカと日本で「当時の新聞等のメディアは戦況をどのように伝えていたのか?」また、「現代の教育現場では太平洋戦争をどのように捉えているのか?」という視点で比較し、太平洋戦争を総括する内容となっています。

様々な戦争の局面で同様の戦況を報じている日米の新聞記事を比較し解説をするほか、現在の教育現場で実際に使われている教科書の記述を比較するなど、多角的な視点から戦争を見ることができます。そのほか、戦争当時使われていた日米主力兵器のカラー画像や戦時意欲を高めるために用いられていたプロパガンダポスターなど貴重な資料が掲載されています。

当時の社会を体験することはもちろん不可能ですが、当時の資料などから読み解くことは可能です。アカデミックに学ぶという視点から、大学で学んでいること・興味のある資料から読んでみるのも面白いかもしれません。

最後に、、1945年と2021年は別世界ではありません。社会は全て点ではなく線で繋がっています。76年前に想いを馳せ、当時の人々の暮らしていた社会を想像すること。そして、今私たちが生きている社会に目を向けて、未来を創造していく。このプロセスが平和を作っていくのだと思います。「過去を想像し、未来を創造する」。これを合言葉に一緒に明るい未来を作っていきましょう。

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