CASE 0

電子教科書ビューアが大学で扱われる
文献・教科書のデファクトとなる
ことを期待する

広島修道大学 人文学部英語英文学科
針持 和郎准教授

針持 和郎准教授



 

学生の自主学習状況を把握し、授業に活用

これまで学生が紙媒体の文献・資料を、どの程度の量をどの程度の質で読んでいるのか、経験則による以外には正確に把握することができなかった。それが電子教科書の導入により予習の段階で、だれが・どれだけ・どのように読んでいるのかが把握できるようになり、そのうえで有効なアドバイスや必要な授業内容を考えられるようになった。

 

語学力アップにつながる、 リスニング率の高まり

CDプレーヤーを持っていない学生が過半数にものぼり、音源をパソコンへ取り込んだとしても紙媒体の教科書と異なるメディア・画面を使うことになり煩雑だった。そこで、CDプレイヤーが手元になくても教科書と一体となってリスニングができる電子教科書を導入することで、やる気のある学生はタブレットさえあれば時と場所に制約されることなくリスニングをいくらでもするようになり、学力アップにつながった。また、予習で各学生がどの音声ファイルをどれだけ・どのようにリスニングしているのかをログを確認することで知ることができ、授業やテストでどの部分に重点を置くか検討できるようになった。

 

学生の反応とこれからの課題、 今後への期待

学生からは、「テキスト付属のCDより予習のリスニングが手軽にできた」「自宅にWi-Fi環境は無いがネットにつながなくても勉強できたのが良かった」「紙の教科書より少しでも安ければ他科目でも電子テキストを使いたい」との声が多く聞かれた。ただ、セットアップや登録、教材のダウンロード、機器操作方法への習熟等々、本格稼働前にやるべき作業が多く、授業コマ数の一部が削られることが課題ではある。大学生協からは、導入にあたってのサポートをはじめ、自作教材の電子コンテンツ化、デバイスのセットアップや無線LAN接続のトラブル対応、初回授業内でのテキスト販売などでサポートを受けた。

今後、特にほぼ全ての大学で必修科目である外国語科目のテキスト数を充実させ、「VarsityWave eBooks 専門書学習ビューア」が大学で扱われる文献・教科書に関わる事実上のデファクトとなることを期待する。