大学生協でつながる

2024年04月01日(月) | 生協職員のガンバリ

大学生協事業連合勉学研究事業部書籍商品課 重松 理恵 氏

私は、2004年に広島大学に入協しました。産休・育休他、引っ越しなどの関係で、完全に離れていた時期もありましたが、幸運にも去年から再び大学生協で書籍に携わることができました。途中抜けていなければ、大学生協での書籍のお仕事は、東大や名古屋大学生協を経て、今年でちょうど20年目です。現在は、大学生協事業連合の書籍商品課にて、全国で展開する書籍の重点商品の紹介や、書籍フェアの企画などをしております。とはいえ、コロナ禍を経た現在、大学生協の書籍売り場は、大きく変化しました。
 

書籍売り場の変貌に、泣きそうになりました。

大学生協では、教科書や公費の需要に応えるだけでなく、読書マラソンを中心とした読書推進活動や著者イベントの開催、専門書の販売以外には、語学、就職、資格、公務員・教員採用試験の参考書、旅行ガイド、人気作家のベストセラー本、コミック、文庫・新書など、大学の規模にもよりますが、限られたスペースながらも、大学生からの需要が高い書籍を各種揃えていたと思います。

ところが、約3年間のコロナ禍の影響で、オンライン授業が増加。組合員の書籍の利用は大幅に減少しました。そのため、通常書籍の在庫や品揃えの豊富さが失われる店舗が増え、大学生には書籍売り場=教科書販売所としての印象を強く与えてしまいました。
 

再びたくさんの良書と出会える売り場に!

コロナ禍は、教科書を発送している店舗も多かったのですが、2023年春からは、ようやく通常の新学期が戻ってきました。しかしながら、スマホの普及、無料コンテンツやサブスクが充実する昨今、書籍業界は以前から厳しいのが現状です。かつてほどの回復は難しい面があるからこそ、学びのサポートはもちろん、まずは、本自体の楽しさ伝える書籍の提案も、事業連合からは始めております。

例えば、2023年は、テレビドラマに関連した「パリピ孔明&三国志フェア」「vivant&中央アジアフェア」「ゴールデンカムイ・キングダム 人気コミックの背景を知ろうフェア」「源氏物語&平安文学フェア」などを開催した他、2024年春の新学期は、推し活、昭和レトロ、エモい&ホラー、ガラスペンなど、若者に人気のキーワードをテーマにした「大学生に春のお勧めフェア」や、「大学生が主人公の文庫フェア」「諸外国よみものフェア」など、時流や一般書店の売れ筋も取り入れた様々なフェアを展開しています。
 
 
 

最後に自著『読んで旅する海外文学』を紹介します。

去年刊行された『読んで旅する海外文学』(大月書店)は、偶然にも、組合員さんがイラストを描いて下さいました!大人かわいいイラストなので、イラストが入ったpopだけでも、是非手にとって頂けると大変嬉しいです。ついでに、大学生に支持された書籍をいくつか紹介した前著『東大生の本の使い方』(三笠書房)も合わせて紹介して、終わりにいたします。(笑)自著ともに、今後ともよろしくお願いします。
 
 

PROFILE

重松 理恵

大学生協事業連合勉学研究事業部書籍商品課
(全国共同仕入事務局)

戻る