大学生協でつながる

2024年12月10日(火) | 《特別TOPICS》 

琉球大学 〜ヤイトハタの養殖プロジェクトと廃棄ゼロを目指し「琉大銘菓 はたのすけ」の商品開発に取り組む〜


琉球大学農学部 高橋 誠准教授(食品利用加工学研究室にて)
 


ヤイトハタ(沖縄名:アーラミーバイ)

琉球大学では2020年から「資源循環型共生社会実現に向けた農水一体型サステイナブル陸上養殖のグローバル拠点」プロジェクトを進めており、その実証試験としてヤイトハタ(方言名:アーラミーバイ)の陸上養殖を行っています。水産分野における加工の問題点として、魚体に占める可食部(身の部分)は平均50%程度でアラや内臓のような非可食部はほとんど利活用されないまま生ごみとして廃棄されています。環境負荷低減の観点からもこれら加工残渣を実用的に利用する手段が求められていました。また、内臓を様々な形で利活用することができれば、既存の可食部だけに依存しない新たな付加価値の創造に繋がると考えました。すなわち、加工残渣として廃棄されていた内臓に価値が見出されることで、養殖業者は魚の販売価格を上げることができます。そこで、食品利用加工学を専門とされている農学部の先生に相談し、内臓の新たな活用方法について研究開発を一緒に始めました。
 
 


生協中央店では2024年5月〜販売開始!

研究テーマが大学のブランド支援事業に採択されたことも追い風となり、内臓を発酵させることでうま味を引き上げ、パウダー状に加工することで発酵パウダーの生産に成功しました。この研究によって内臓から発酵パウダーへのアップサイクルを実現しました。発酵パウダーをもとに、県内お菓子メーカーに協力いただき、研究室の学生も巻き込んで商品開発を行いました。2024年より琉球大学生協の売店にて販売を開始しましたが売れ行きは好調で、大学キャンパス外でも幅広いお客様に購入いただけるように準備を進めています。今後はこの発酵パウダーを用いた新商品の開発も進めていきたいと考えています。
 
セサミクランチの香ばしい風味がするゴマ菓子です!

「はたのすけ 12袋入り」1944円(税込)

「はたのすけ 1袋」162円(税込)
 

PROFILE

羽賀 史浩 特命教授

琉球大学 研究推進機構 共創拠点運営部門 副部門長 SDGs推進本部

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