災害時のための「超カンタン!お料理レシピ」第2弾

災害時のための「超カンタン!お料理レシピ」第2弾
大学生協事業連合 東4地区FS事業部 管理栄養士 高橋 亮子

高橋亮子さん
大学生協事業連合
東4地区FS事業部
管理栄養士 高橋 亮子

この間いくつもの災害を経験している私達にとって、災害時の対策を考えておくことはもはや常識だと言っていいかもしれません。
被災時には食事どころではないと思う学生さんもいるかもしれませんが、食事をすることは生命を維持するためにとても大切なことです。
日頃から災害時の食について考え、常に食料を備蓄しておくことは、被災時に生き抜く力に直結するものと思います。
ぜひ、日常生活でも災害時レシピを取り入れていただければと思います。
今回の災害時レシピ第2弾も災害時(非常時)を想定して策定した第1弾の5つのルールに基づいて提案しています。特に今回はガスや水道、電気などのライフラインが使えなくなっても簡単に調理が出来る、カセットコンロを使用したポリ袋調理を多く提案しているのが特長です。
実際に調理を行っていただいた学生さんが試食の際に「美味しい♪」と言って残さず食べていた姿を見てとても嬉しく感じました。
災害時こそ簡単なものであってもおいしい食事は「生きる力、元気の素」になるものと思うからです。
そして学生さんの調理・試食後のコメントの中に今回私が意図した以上の素晴らしい災害時レシピへのおすすめの言葉が散りばめられていますのでぜひお読みいただき、今回のレシピを活用いただければ幸いです。

ポリ袋調理とは?

食材・調味料をポリ袋に入れて、お湯を沸かしたお鍋に入れて調理する方法のことを言います。
空気を抜いて封をすることで、加熱すると真空に近い状態になるので、短時間で旨味や栄養を逃すことなく調理することが出来ます。

- ポリ袋選びのポイント

ポリ袋調理は、お湯の中に入れて調理するので、熱に強いポリ袋であることが必須です。

  • 日本製
  • 食品用
  • 半透明タイプ
  • 高密度ポリエチレン

- ポリ袋調理に必要なもの

  • カセットコンロ
  • ポリ袋

- ポリ袋調理の特徴

  • 主食からおやつまで多種多様な食事が作れる。
  • 1つの鍋で同時に調理ができ、何回でも水が使える。
  • 材料を切って入れるだけ。どんな料理でも煮るだけ。

- ポリ袋調理のポイント

  • 鍋底に具材が入ったポリ袋が付かないように耐熱皿を置くこと。
  • 袋の中の空気を抜いて、高い位置で口を結ぶこと。

お鍋でご飯♪

料理写真

早川 沙希子さん(早稲田大学)

鍋でご飯を作るのは面倒だったり時間がかかったりする印象があったのですが、意外と簡単で、少ない水ですぐに炊けて驚きました。
開けた瞬間にご飯のいい香りがして、災害時の非常食、というだけでなく普段にもいいかなと思いました。
ただ、あまりに放置しすぎて途中で吹きこぼしてしまったので、きちんと見ておいた方が良いなとは思いました。
また、中身が気になって途中で開けてしまい、少し水気がなくなった気がします。

材料(1人分)

  • 無洗米 1合(150g)
  • 水(ペットボトル) 1カップ強(240ml)

材料

作り方

鍋に米を入れ、分量の水を入れる。(無洗米は水を節約出来る。)

蓋をして強火にかける。7~8分で鍋の中でぷくぷくと音がし、小さな泡が出てくる。沸騰したら火を弱火に。蓋は開けないようにする。

弱火にして10分経過したら火を止めて10分蒸らす。まだ水分が残っている場合は1,2分弱火にかけ、中を確認する。

ポリ袋調理①だし巻き卵風♪

料理写真

國吉 珠実さん(早稲田大学)

袋に食材をそのまま入れていくのは、罪悪感がすごかったけれど、実験をしているみたいでおもしろかったです。
ぷるぷるの茶碗蒸しのようなたまごやきになって、おいしく、面白かったです。
浮いてきて火が通らないことがあったので、袋の空気はしっかりめにぬいておいた方がいいなと思いました。

材料(1人分)

  • 卵 2個
  • めんつゆ 小さじ1/2
  • 水(ペットボトル) 小さじ1
  • ポリ袋 3枚

材料

作り方

ポリ袋を三重にし、材料を入れ、もみながら混ぜ、袋の上部をしばる。

鍋底に皿を敷いた鍋に水を入れ火にかけ、沸騰したら、1を入れ、15分煮る。

袋から取り出したら適当な大きさに切り分ける。

ポリ袋調理②野菜とツナ缶のクリームシチュー♪

料理写真

國吉 珠実さん(早稲田大学)

缶づめを食べるのが久々すぎて、開け方にも迷ってしまいました。
この前の台風の時、スーパーでカップ麺やパンは売り切れていたけれど、缶詰はたくさん残っていました。私も含め、人々の間には、缶詰を買っておこうという意識はあまりないのかなと思いますが、その分、災害直前にも買えて、しかも使いやすいし長もちするという、とても便利なものだなと改めて思いました。
とても簡単なものだったので、ふだんのごはんで活用したいと思います。

材料(1人分)

  • じゃがいも 50g
  • 玉葱 50g
  • 人参 20g
  • コーン缶 20g
  • ツナ缶(油漬け) 20g
  • シチュールウ 1個(15g)
  • 水(ペットボトル) 80㏄
  • ドライパセリ(あれば) 適量
  • ポリ袋 3枚

材料

作り方

じゃがいも、人参は小さめの乱切りにし、玉葱は1cmの角切りにする。

ポリ袋を3重にし、1とコーン缶、ツナ缶、シチュールウ、水を入れ、全体をなじませ 空気を抜いて口を結ぶ。

沸騰した鍋に入れて約20分加熱し、取り出す。

器に盛り、ドライパセリを上から適量振る。

ポリ袋調理③キーマカレー♪

料理写真

吉田 恵さん(お茶の水女子大学)

私は普段料理をほとんどしないのですが、あえて手順の難しそうな料理に挑戦してみました。
キーマカレーは、具を順番に炒めたり途中で水を加えたりとちょっと面倒なイメージがありましたが、このレシピでは具材を全部袋にまとめて湯煎するだけ!とても簡単にできて、これ一品で栄養バランスも満足感もバッチリなので、災害時だけでなく一人暮らしの人や料理初心者にもおすすめです。

材料(2食分)

  • 牛・豚合挽肉 80g
  • 茄子 40g
  • 玉葱 60g
  • カレールウ(刻む) 30g
  • 水(ペットボトル) 80㏄
  • ポリ袋 3枚
  • ご飯 1皿分
  • ドライパセリ(なくても可) 適量

材料

作り方

茄子、玉葱は1cmの角切りにする。

ポリ袋を三重にし、1.挽肉、カレールウ、水を入れ、袋をもんで、全体をなじませる。

空気を抜いて、袋の口をしばる。

鍋に湯を沸かし、袋を沈めて20分間蓋をして湯煎する。

火を止めて5分程蒸らす。

カレー皿にご飯を盛り、5をかけ、ドライパセリを上から振る。

ポリ袋調理④カレーピラフ♪

料理写真

吉田 恵さん(お茶の水女子大学)

災害時には材料が限られることも多く、電気が使えないとごはんを炊くのもひと苦労でピラフを作る気にはなかなかならないかもしれません…。
でもこのレシピでは、材料は缶詰めなどの保存食ばかりで、お米も他の材料と一緒に茹でるだけで良いので、災害時でもぜいたくできちゃいます♪
忙しいときなどにもおすすめなレシピです!

材料(2食分)

  • 米(無洗米) 1合
  • ポークランチョンミート 1缶(140g)
  • グリンピース 小1/2缶
  • カレー粉 大さじ1
  • コンソメ 1個
  • 塩 ひとつまみ
  • 水(ペットボトル) 1カップ
  • ジップロック(中) 1枚

材料

作り方

ポークランチョンミートは1cmの角切りにしておく。

ジップロックに材料全てを入れ、密封する。

お湯を沸かし、鍋底にジップロックが直接触れないように皿を敷き、その上に2を入れる。

30分程茹でる。

出来上がりの半量をお皿に盛り付ける。

ポリ袋調理⑤高野豆腐DE麻婆豆腐♪

料理写真

小川 玲未さん(慶應義塾大)

麻婆豆腐といえば鍋で作るイメージがあったので、ポリ袋で作れるのか不安でした。
しかし、市販のレトルトを使うことで味付けをする手間が省け、炒めることなくお湯だけで簡単に作ることができました。
レトルトの素と高野豆腐は保存がきく食材ですが、そのまま食べることはできません。
だから、ポリ袋に材料をまとめて一緒に入れ、加熱という一工程だけで美味しく調理できるのは、他の料理にも応用できるとても便利な技だと思いました。

材料(3食分)

  • 一口高野豆腐 18個(49.5g)
  • レトルト麻婆豆腐の素 1袋(3人分用)
  • 水(ペットボトル) 2カップ(400cc)
  • 万能葱(なくても可) 2本程度
  • ポリ袋 3枚

材料

作り方

ポリ袋を三重に重ね、その中に万能葱以外の材料を全て入れ、なるべく空気を抜き上の方で結ぶ。

鍋に1/3程度の水を張り、お皿を敷いた鍋に1を入れ、蓋をして火をつけ、沸騰したら中火にし、約15分間加熱する。

1/3量をお皿に盛り、上から小口切りにした万能葱を振る。
※とろみ粉が別添えの場合はそれも袋に入れて調理して下さい。


全国の新入生応援サイトを見つける