2014 アメリカ大学食堂視察 報告書

マサチューセッツ大学アマースト校(州立総合大学)

【大学情報】

1863 年創立。五つの大学から成る University of Massachusetts の中では最も古く、その中心的な存在で、約 90 の専攻分野で学士号を授与しています。ホテル・レストラン・マネジメントの分野で全米トップレベルを誇り、コンピュータ、言語学、スポーツマネジメントなどにも力を入れています。人気の専攻分野は心理学、コミュニケーション、ホテルマネジメントなど。

1863 年にモリル・ランドグラント法の下、310エーカーの土地、4 人の教授陣、4 つの木造校舎と56 人の学生から構成されたマサチューセッツ農科大学が前身。第 3 代学長に、日本においてクラーク博士として知られるウィリアム・スミス・クラ ークがいます。ボストン中心街から 200km ほど離れた場所にあり、郊外型の地方公立大学
学生数 約 21,450 人、大学院生 6,000 人 学費年間 28,000 ドル
寮費&食費 11,000 ドル
寮:13,000 室(構成員比約 61%)

【組織の概要】

大学直営、年間 550 万食、8,000 万ドル(92 億8,000 万円 *1 ドル 116 円換算)で全米 1 位の売り上げ高
4つのダイニング、1つのフードコート、20 のカフェ、2 台のフードトラック等を運営
寮入居者はミールプランの加入が必須

【視察施設】

1.OYSTER DINING

6 つのフライパンを駆使して調理

具材は7種類程度

○到着後すぐに朝食をする事になった為、当日食堂の調査(大学の職員ではなく外部調査の方)と一緒に会食をおこなった。
○調査をしてきて見えてきたこと、U-MASS の学生の特徴は

米国の食生活のイメージというと、マクドナルドに代表されるようなシンプルフード「肉・芋・玉子」だったが、最近では生野菜を使用したり、生食材を使用したものが流行るように。トレンドの傾向は、「新鮮」「ローカル」「多国籍料理」の傾向、ベジタリアンや ASIAN FOOD が人気。
・U-MASS:学問と食生活と学び、変わりつつある。U-MASS は地方州立大学なので、old style な食文化だが、少し動きつつある。
・メニューの編成にあたっても、old style と new style のバランスをコントロールしてい
・利用している学生の様子を見ていて、特徴的なこと。半分ぐらいの学生が 1 人で食べている。一人でいる時の方が心地よいと思う人が増えている。中高生ぐらいから忙しいので、家庭でも 1 人で食べるということが増えてきている。
・どうしたら良いかわからないけれど大問題だと思う。「みんなで食べよう大運動が必要だと思うぐらい大きな問題
・1 人で食べているから、食の知識を得る機会がなく、不健康な食生活を送る人(太る人)が増えていくのではないか?
・アメリカの女性も家の中で料理をしなくなった。外食利用や中食の購入ということが増えた。77%の食べ物をどこかから出来合いのものを入手しているとの調査結果もある。
・健康のために食生活産業そのものが大切に。何をどう食べてもらうか
・お腹いっぱい食べられたら良いという風に思っている米国人は多い。何も問題とも思っていない。低所得者層の主たる食事となっている。
・一緒に食べようという運動、デザイン(空間、機会)、体験の場の提供、農業・ガーデニングなども含めた TOTAL での食教育の設計が必要なのではないか。

2.U-MASS 物流センター




フリーザー、冷凍・冷蔵設備を備えた学内のフ ードサービスのための専用 DEPO を設置しています。

・2013 年の年間予算は 15 億円の入出庫があり、繁忙期は入学式のある 9 月からで、そこだけで 2億円ほどの実績。
・物流量は、トレーラーで多いときに 20 台程度一日平均すると 10~15 台程度。
・取り扱い品目は、冷凍食材(フレンチフライ、チキン)、ドライフード系、洗剤等
~大学ラベルのオリジナルペットは、大量発注・一括納品(1 回で 1,386 ケース:24 本入 り)。5 月の卒業式シーズンで暑ければ 1 日で 2万本が消費されるとのこと。

・パレット単位での取引、入荷をすることで低価格を実現しています。
・営業時間:月曜日~金曜日 6:30-17:00 入荷時間は、6:30-14:45サポート:3:00-17:00(ベーカリー関係の食材・製品の半出入) 土日 3:00-5:00
・生鮮品については各 Dinningが直接発注し日配で納品している。

3.U-MASS BAKE SHOP

1)基本コンセプト、店舗特徴、商品関係

○学内での焼きたてパンを基本的には製造している。(製造工場のような位置づけ)
・3 万人を対象にしたサービスをしている。~ダイニング、リテールショップ、ケータリング用、学長の家のパン等
・毎日、出来立てを届ける。朝・昼・夕…その前に作ったものを食べさせる。
~6 割:スクラッチ、4 割:冷凍生地(必ず、ひと手間を加えることをしている)
・学内の教学的なことや、食の体験的なことへの貢献もしている。料理教室等

2)親から子供へのバースデーのギフトサービスの受注をしている。

ケーキ(ホール)は 1 日に 10 個ぐらい注文が入 っている、視察時も職員さんがデコレーション をしている最中だった。バースディケーキ(ホ ール)(1 日 10 個ぐらい/40$ほど)
曜日は関係なく受注が入る人気のあるプログラム。
クッキー(5-6 個/日)、カップケーキ盛り合わせ(5-6 個/日)
店舗での受け取りか、寮へのお届けか選択可能

3)デリバリコーナー

・決まった締め時間までにオーダーの入ったものをすべて整えて手配する。
・学内の寮、レジデンスホール、営業中店舗での受け渡しが可能
・メニューは、ピザ、手羽、揚げ物などなど。ヘルシーフードでは決してないので、バランスが必要。うちに頼まず、外の宅配業者に頼むぐらいなら、うちで取りこみたい的な位置づけ。ミ ールプラン対応できる商品。

4.U-MASS DINNING

1)店舗基礎情報

・営業時間:7:00~22:00
・1 日利用食数:45.000 食
・席数席推定 900 席ほど
・従業員数:昼ピーク時で約 100 人
・年間利用高 29 億円 (学内全体で)
・ミールホルダーは約 18,000 名(学内全体で)

2)基本コンセプト、店舗情報

・2013年9月にリニューアルオープンした食堂で、投資コストは 13,000,000 ドル(約 15 億円)
・ストレートだった提供ラインを楕円形にして 1周すると世界一周できるようなイメージでコーナー配置。12カ国のコンセプトを位置づけている。(インターアクティブ)
・Just in time → お客様の前で調理、可視化、厨房でのライブ感演出、提供のタイミング絶妙
・五感で感じられるようにしている、ポーション小さめ、目の前で調理
・ステルスヘルス(DINNING を日々、利用していると、本人が気づかないうちに健康になれる)
・シェフを雇用している(全米で 17%程度の大学がシェフを雇用している)
・「ポーション尐な目で、味はとてもよろしい」世界を目指している。

3)基本的な価値観

①大学内のフードサービスの中で最高クラス②サステナビリティ、③多様性、④人と地球にやさしい、かつ利益を残す、⑤努力は無限

4)商品構成

・炭酸飲料については、Dinning には設置していない。
・肉を減らして、野菜フルーツ中心のダイエット食へ~肉1に対して、野菜/フルーツを2の割合で学生が摂取することを目標に取り組んでいる。

5)各コーナーの提供メニューなど

①ベジタブルコーナー
・野菜の仕入については、どの時期でも、そのときのものを採用するように。
・りんごや、人参などは大学の農園でとれたものを使用



②グリルコーナー
・アメリカ人相手なので、ポテト・バーガー抜きにはできない。(MSU の Home made style のコンセプトに相当か)
・肉のパテは小さめ、一口サイズ(スライダー)にしている。
・学生がポーションを取り過ぎない。また、マッシュルーム入り(3割)のスライダーもヘルシー対応として採用している。

③サラダバー
・クスクス、ハマスなどの提案をしている。ヒト手間加えて、手を伸ばしてもらえるよう意識している。
・分類表示 ~ SPE/GREEN/GF など
・HP 上では、アレルゲンや栄養評価を支援するサイトがある。親は興味があるが、学生はあまり興味がないとのこと。

④Sushi コーナー
・3,000 本/日 手巻き寿司、寿司のトレーナーがいる。
・Sushi はヘルシーフードの位置づけ

⑤World cusine(多国籍料理の関係)
・ゲストシェフを呼いんでいる。60 回/年
・今回はマレーシア
・料理の提供のみならず、他の事も演出する。音楽、ファッション、文化の紹介
・片田舎の州立大学なので、他の国、地域との文化交流を意識的に持ち込んでいる。外への関心を持つきっかけの提供をおこなっている。
・コーナーを区切った部屋で、そこでの調理実演や調理教室の開催もおこなっている。
・2015 年は各大学のシェフを呼相互交換でのメニュー提供も予定している。

⑥その他、ピザ、デザート、麺、セルフ、サンドなどのコーナーが設置されています。

(4)フードトラック:移動販売車(2 台)

・営業時間 AM7:00-AM2:00
・朝、スナック、ケータリング+イベントの対応、通常のミール
・今の学生、片手にスマホ、片手にコーヒーなので、twitter/Facebook で、今の居場所を発信している。
・週 4 万ドル/週 (約 460 万円)
・ANGUS BEEF:牧草牛のハンバーガー
・AM11:00-AM4:00 Rush Hour AM2:00-4:00 / 学内ではアルコールが 2:00 までしか飲めない。
・一番、寒いときは、華氏マイナス 10 度(-25 度前後?)の中で営業している。
・1hour130 回転、7 人スタッフで。
・オーダー後、3 分程度もらっている。
・人気があったので 2 台目も購入した。グリルチ ーズが人気。
・1 台目 18.5 万ドル、2 台目 20 万ドル
・深夜スタッフ:通常は 4 人、1-2 人は職員(ドライバーを兼務、責任および保険の関係)、残りは学生。

5.BLUE WALL

1)店舗基礎情報

・1 日利用客数 14,000 人 (施設全体の利用客数)このお店だけだと 7,000 人
・施設全体12のコーナーでパフォーマンスをしている、別に C ストア 3 箇所・ レストラン、2つの Late Night 対応店舗、ケータリング事業を行なっている。
・席数席推定 約 950 席
・ミールカード非対応店舗

1)基本コンセプト、店舗情報

・フードコート(各コーナーで精算になります。この方式はここだけ)
・改装に 20 億円かかっている
・ホールは照明とイス・テーブルの形でゾーンを分けています。
・照明は異空間を思わせるほど大胆であり、壁面にも照明、ミラーを用いた意匠が有ります。天井はスケルトン、床は一色
・天板はホールの半分が白、半分が黒になっています。腰壁も模様が入って入るが白で間接照明が付けられています。サインは各店の上に内照式行灯が付いています。

・以前は、セントラルキッチンで調理して、12 箇所で販売をしていた。今は、12 箇所で独立したキッチンを装備している。パフォーマンスがテーマ。
・このお店は急いでいる人が多いので、テーブルは高さとか色々なものを用意し、組み合わせている。尐しでもお互いが話をするきっかけが作れたらよいと考えている、立ち食いも OK。

2)各コーナーコンセプト、概要

①Peple organic
・大人気のカフェコーナー
・ターゲットは、30 分ぐらいの食事時間しかない人。10 分利用が可能なようにしている。Ex,サンドイッチは 35 秒で 1 人対応できるように設計。 教職員の利用が比較的多い。
・飲料は、水かソーダ、ペットボトルはおかない。
ペットボトルを置かない理由は、利益率とごみ問題の関係。ドリンクは 1 回 1.5 ドルで注文すれば、どれでも飲み放題、20 オンス容器で平均30 オンスの利用かと。

②organic café
・すべてフェアトレード、オーガニックメニュー
・器材:ラビットクックの導入
このセクションで一番の改善と考えている。60-95 秒で出せるようになった。学生は、早く欲しいけど、新鮮なものを欲しがっているので、作り置きしにくい。この機器は、そこに答えることが出来る。中高生は、つねに FF に慣れ親しんでおり、料理は早く出るものだと思い込んでいるので、そこに答えている、今の学生は片手にスマホ、片手にコーヒー。

③deli delish サラダなど
・テイクアウトできるようになっているが、ホール内で食事をする場合は、通常の食器で食事ができる。食器があることで、1 年で 11 万ドルぐらい節約している。
・to-go 容器(テイクアウト容器)はあるが、見えないようにしている。テイクアウト容器は高いのであまり使わない。ここでの売りは、オーバーなアクション。

④Wasabi:お寿司コーナー
・衛生局の許可をとり、生の食材を使用しています。ここのダイニングホールのよいところは、価格は外と同じ価格で構わない。
学生向けのダイニングサービスは低価格
・1 コーナー、1 キッチンの厨房→効率がよくなった。ただ、システム投資が大変、12 個分の設備が必要なので。プロを配置、ここのシェフはチャンピオン

⑤famous famigo: ピザ
・ピザ生地はベーカリーで仕込み。大きくて人気パスタ、サンドもある。
・ここのコーナーに限らず、取り点数をあげるため、ヨーグルトやサラダなどのメニューも必ず置いている。

⑥tamales(メキシカンフード)
・トルティーヤ、ブリトー、切って売っている

⑦The grill
・サスティナビリティビーフを使用(牧草飼育)、ハンバーガー

⑧chef’s table
・チキン丸焼き等作成/閑散時は閉店(Friday night)
・大人に人気なコーナー
・chef’s の朝鮮メニューの際にはここを使用。ラテン系やカリブ系のスタッフがここでやってみたりする。儲けよりも楽しみやスタッフのやりがいのために行なっている。


⑨Star Ginger ベトナム/タイ/中華系のアジア系
・パンダエクスプレスのイメージ、現在一番人気のコーナー、1200 食/日
・スピード/サービス/Fresh がテーマ

⑩Paciugo
ジェラート、サンプリング(味見)が可能。

⑪yum bakery
焼きたてパン

⑫ Green Fields

6.HARVEST

・食堂の前にあるシップで、テイクアウトの食事ができる(インドカレーが人気)
・各コーナーで調理したものをここで販売することもある。
・2500 人利用/100
・健康食品系の人気が出てきていて、日本で人気の「Energy Drink」等の人気は陰り気味(アメリカの売れなくなったものが日本に来る構図は今も昔も変わらない?)
・日本のハイチュウが良く売れる。月 80 ケース。日本支社から視察が来た。
・サラダは詰め放題で 7,99 ドル
・スープは 3.5 ドル

7.RooTs café 寮の1F にある


・寮の1F にあるエリート寮のカフェ
・簡易キッチン付のカフェ
・カフェの営業で 6 万ドル/週
・それとは別で、ミールの朝食対応で 3,000 食/日
・このエリアで3,000人が住んでいて、離れに9,000人。授業等が近いので、授業の通り道に立ち寄 り購入するケースが多い。

8.体育館のカフェ

・ジム(体育館)学生は利用が無料(最近、ジムで汗を流すのがトレンドとのこと)。
・カフェを併設、スムージーやサンド、coffee を提供。こういう簡易カフェは 10 箇所設置
・1日 500 ドル~5000 ドル、ジムの場合は 1 日 3000ドル。
イベントごとがあった際には、ジムのほうへ出張ケータリングをすることもある。

9.ケータリング The University Club

主に、大学の寄付政策を支える際などに対応している。

・ケータリングの事業規模は 300 万ドル/年
・非常に気を使うし、完璧でないといけないので、ケータリングはあまりやりたくないのが本音とのこと。(場合によっては、一度に 10 億ドル程度の寄付を募るような大学行事でのケータリングを対応することがある。)
・今回、使わせて頂いた施設は南北戦争時代の古い施設で、通常は大学の役員がゲストをサービスする時に利用するような施設との事。

【食堂関係者とのプレゼン交流、マネージャーインタビュー】

1 組織と事業全般について

(1)U-MASS の基本概要と取り組みについて

・4-5 万人利用/日、550 万食/年、リテールショップは 24 時間/週 7 日の営業
・ケンさん(ボス)の元で、U-MASS プログラムの改善をしてきた。
・売り上げは、この 15 年のところで 28 億ドル→ 85 億ドルへと改善
・カスタマー評価は、10 段階評価で「5」の評価から、8.5~9 まで評価を上げてきた。
・Dinning、キャンパスオペレーション、ケータリング、ロゴのライセンス事業、ホテルなどなど、手広くやっています。
90~100 億ドルの予算でやっています。

(2)ミッションの共有について

・全職員に共有されている
・現状に満足せずいつももう尐しできると思って取り組んでいる事が成長のポイント
・いいダイニングプログラムはいい学生を引き寄せる事ができる、いいコミニュケーションができる。
・学生に、良いものを提供して元気に学んでもらう
・大学によって様々なことがある。ロケーション、規模、寮の有無…そのことによって、Retail のポジションの違いがある。
・UMASS は陸の孤島なので、うちらにとってのチャレンジになる。Dining Hall のそばにいない学生にどう食事を届けるかになる。
・大学の面白いところは、年に 1 回、25%が入れ替わるところ。
・2000 年生まれの学生特徴:難しい連中
食べるということについて、「いつでも食べれて/どこでも食べれて/新鮮/トレーサビリティ ー。これが当たり前と思っている。

(3)アンケート調査

2年にわたり、4000人対象にアンケート。
回収率 30%程度。

・2014 春:の結果では味、セレクション、全体的な見た感じで評価をあげてきた。
・Mission の正しさを証明できたかと考えています。

(4)食物、魚を中心としたダイエット

・魚については、UMASS 平均で20ポンド消費している。米国人平均で14ポンド消費している。
・食材使用の傾向を見ていると、肉の二倍の野菜を食べようという政策で、結果が出てきているのではないか、と見ている。
・飲料の利用比率(2013 年~炭酸飲料の提供を中止している)
・水:60%、Tea:4%、スムージー:3%coffee:16%、Milk:7%、Fresh Juice10%分析

(5)SWOT 分析を使って見えてきたこと

・景気に影響する、学生の生活環境に影響される
・改善面としては設備などが古いと親の印象が悪い
・今後チャンスとして捕らえている事、サマースクール、ケータリング、ホテル事業寄付金のこと、卒業生からの寄付を増やす
心配事としては人(学生を)集める事

(6)これから目指していきたい事

・顧客の期待の 2 倍を目指す。利用者の目線の上を行く
・本場に近い味を出す事を追求
・口に入るものはどうやって辿り着くか。どうこれを循環させていくのか

(7)食生活が学生にどのくらい大事であるか

・体づくり/メンタルでも大事なこと→よく食べるやつはよく学べる
・社会貢献/学生支援
毎週、金曜日に 3 時間程度の料理の講座なども開催している。
・ビジョンを掲げ、コミュニケーションを重ね、ビジョンを総意のものとしてきた。
「わたしたちは何者か?」ということを自分 たちのストーリーを言い続けることが大事。 そして、結果を出して裏づけをもって固めていく。

2 Sustainabilty(環境課題について)

(1)基本的な考え方

・次の世代に影響を残さないようにしないといけない
・キャンパス内で生産された食材は大きな影響を与える事ができるのではないか
・オーガニックは法的に基準が示されているが、フレッシュということについては法的菜基準がない。学内監査しながら、これをすすめている。
・サステナビリティは、結びつきやすい。口にするということなので、みんなが興味を持つことができるのではないか
・大きいオペレーションは、アウトソーシングしがちなのだが、UMASS は直営しているので、自分たちでコントロールできる。これがサステナビリティをすすめていく際のポイントと思う。
Permaculture の概念の実践を大学全体で挑戦している。

(2)Permaculture=パーマネント+カルチャー

・コンセプト:今のみではなく、次の世代に対する責任・役割。プログラムの設計を今の世代の保全のみならず、次の世代の保全の見通しも含める。
・このコンセプトは、キャンパスコミュニティづくりや学科での研究でも適用している。
学内に GARDEN を作っている。肥料などを外部から持ち込まず、自ら作り上げていく循環型での設計。Dinning Hall のそばでの芝生を garden化する。今では、学内インターンシッププログラムとなり、5 箇所ある。学科のボランティアプログラムにもなり、何千人も参加している。体験をワークで意味づけることもしている。 学生も参加意志、声がでてきて、新しいプログラムが出てきている。
・サスティナブルの用語は容易に使われるので、学生もまぜて監査している。基準の明確な形での落とし込みをしている。
・ニューハンプシャー州から 50 万ドルの資金をもらい、sustinable/local を他者に普及できるモデルづくりをすすめている。美味しく健康的なものを予算内で他の Dining にも、他の大学にも普及モデルへと。
・サステナビリティ仕入 30%(Seafood / 放し飼い育成の鶏、卵)
・DINNING でのトレー廃止により残飯の 3 割削減の達成など
サステナビリティのことについての関心は、家庭によりけり。意識のある子もいるし、ない学生もいる。大学内に入って、関心のある子が増えてゆくのは間違いないようだ。ソーダ水が無いと知って、ショックをうける子がいる。 Dinning の中で学ぶということが位置づいていると考えている。