主権者教育座談会『18歳(若年層)が学ぶべき 主権者として身に付けるべき力とは』

インタビュー

平川 康弘氏
(文部科学省 総合教育政策局 地域学習推進課 青少年教育室長)

福田 晴一氏
(東京都立深川高等学校 副校長)

中川 翔眞さん
(東京都立深川高等学校 普通科2年生 生徒会長)

西村 菜々湖さん
(東京都立深川高等学校 外国語コース2年生)

小高 優人さん
(首都大学東京)

峰田 優一
(全国大学生協連 広報調査部部長)

聞き手

小島 望
(全国大学生協連 学生委員会 学生委員長)

自己紹介


小島 望
(全国大学生協連 学生委員会 学生委員長)

私は、全国大学生協連で学生委員長をしています小島と申します。
今回の座談会では、若い世代はどんな問題意識を持って普段生活しているのかを座談会形式で話せたらいいなと思い、セッティングをさせてもらいました。よろしくお願いします。

本日はお招きいただき、ありがとうございます。深川高校で生徒会長をしています、2年生の中川翔眞です。よろしくお願いします。

深川高校の西村菜々湖です。外国語コースといって、英語に特化したコースに通っています。よろしくお願いします。

今年の4月から深川高校の副校長になりました、福田と申します。よろしくお願いいたします。

全国大学生協連 広報調査部の峰田でございます。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

文部科学省で主権者教育を担当しております、地域学習推進課の青少年教育室長の平川と申します。文科省としても、これから主権者教育を推進していこうという中で、こういった座談会があるということでお招きいただきました。よろしくお願いします。

首都大学東京の理学部生命学科2年の小高優人です。よろしくお願いします。

日々の暮らしの中で、社会との関わりを身近に感じる場面とは。

改めて、本日の座談会のテーマが『18歳(若年層)が学ぶべき 主権者として身に付けるべき力とは』となっていますが、今日は若い世代と大人の世代という視点で話が出来たらと思っています。この社会の中で生きているという広い視点で見た時に、社会の繋がりみたいなことをどんな場面でみんな、特に若い人は感じますか。

生協学生委員として、学生の暮らしが良くなるために大学生協のお店をより良くしていこうとか、新学期だったら新入生に大学生活を伝えるとか、そういう活動の中で大学という社会に関われているのかなと感じています。
自分の住んでいる市区町村では、市が主催している青少年の社会教育研修会で指導者をさせてもらっています。小学生から高校生までが参加する中で、地域のリーダーとして活躍していくための考え方などを楽しみながら学ぶという活動をしています。そういった中で、少しでも自分以外の人に何かいい影響を与えられていればいいなと考えています。

地域の活動を始めたのは、どういったきっかけだったのですか。


小高 優人さん
(首都大学東京)

中学校3年生の時に研修会のチラシが配られて、面白そうだなと思って参加したのがきっかけです。中学3年から高校3年まで4年間参加した後に、市の担当者から指導者として関わってくれないかということでお声掛けいただいたという経緯で、今に至ります。

活動が自分の学びや経験になったなということはありますか。

いろんな考え方に触れられるので、さまざまな場面を直接体験できるという意味では、ものすごく学びの場になっています。

指導者はどういった指導をされているのか、どういった事業に参加したのか教えてください。

基本的なイメージで言うと、ボーイスカウトやジュニアリーダーキャンプのような感じで、答えのない課題やみんなで協力して何かをやり遂げることを通して、自分がどういう立ち位置が向いているのかを見つけていくというような活動です。その中でリーダーというのがキーワードなのですが、前に立つ人もある意味ではリーダーだし、後ろからバックアップするというのもある意味リーダーの仕事になります。

高校生の二人は学校以外のことでも具体的に活動していることや、関わっていると思うことがありますか。


中川 翔眞さん
(東京都立深川高等学校 普通科2年生 生徒会長)

生徒会の活動の中での文化祭の運営や、生徒総会で生徒から出た意見を先生に伝えたりすること、生徒のために学校で出来ることを検討していくことなどが、学校という社会の中で僕たちが一番動けている場面だと思います。

私はアルバイトをしているので、そこでお給料をいただくことや、お客様や普段関わらないような年代の方々とお話をさせていただく時に社会の一部になっているのかなと感じます。

いろいろな関わりを通して、普段授業を受ける勉強とは違う感覚を味わうのかなと思うのですが。

そうですね。体育祭や文化祭などの行事において校庭で大きな音を出したりする時に、僕たち生徒会が近所の方々の家に行って、告知のポスターを貼ってもらったり、ご協力をお願いしたりします。また、文化祭の売店での売上を近所にある赤十字組織に寄付しているのですが、そういう時に学校という社会での僕たちの活動が学校の外の社会にも繋がるのだと感じます。


西村 菜々湖さん
(東京都立深川高等学校 外国語コース2年生)

学校では毎日決まった人としか会わないし、教科書に載っていることを基本に学ぶから、出来上がったものを教えてもらっている感覚だけど、アルバイトだと普段は考えなかったこと、学校では教わらないこと、実際に大人になった時に役に立つことを学べるような気がします。