2014全国教職員セミナーin福島

全国大学生協連 2014全国教職員セミナーin福島 2014年9月5日(金)15:50〜18:00

全体会シンポジウム 「協同の原点に立ち返る」

コーディネーター

chiba

玉 真之介(徳島大学教員、全国教職員委員長)

パネリスト

chiba 千葉 悦子
(福島大学教員)

chiba 田中 康治
(福島大学生協専務理事)

chiba 滝川 好夫
(神戸大学教員、全国教職員委員)

chiba 大高 研道
(聖学院大学教員)

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企画要旨

人であろうと組織であろうと、困難や試練に遭遇したときに、その本性が現れ、またその真価が問われるものです。2011年3月11日に東北を襲った大地震と福島第1原発事故、そしてそこから続く放射能汚染被害は、私たちにとってまさに大きな困難であり試練と言えます。とりわけ、本シンポジウムの開催地である福島県が被った被害の大きさ、そこで肉親を亡くしたり、避難を余儀なくされたりされた方々の苦難は筆舌に尽くしがたいものでしょう。いま現在も、自宅を離れ、家族が離れて暮らしておられる方が多くいらっしゃることを私たちは忘れるわけにはいきません。  私たち大学生協にとっても、東日本大震災は大きな試練であり、その真価を問うものでした。それは過去形であるだけでなく、現在形でも未来形でもあります。果たして、私たちの原点である「協同」はどのような価値を持つものであったのか。それを確かめてみなくてはなりません。そしてこれからも、私たち大学生協がこの困難と試練から目をそらすことなく立ち向かい、前進していく組織であるために、踏まえるべき優位性を確認し、いま何をなすべきかを考える必要があります。

本シンポジウムでは、最初に福島大学の千葉悦子さんから、原発事故による放射能の恐怖が福島の人々をどのように引き裂くものだったのか、そしてこの恐ろしい困難にも果敢に立ち向かっておられる方々の現状を報告していただきます。続いて、福島大学生協専務の田中康治さんからは、この大震災という困難と試練に際して、大学生協が大学に協力して学生の安否確認等において決定的な役割を果たしたことを具体的に報告していただきます。

三番目に、神戸大学の滝川好夫さんからは、リーマンショック後の世界経済の中で、協同組合の何が注目され評価されたのかを、ICAのブループリントにも触れながら報告いただくと共に、大学生協がどう受け止めるべきかを提起していただきます。最後に、聖学院大学の大高研道さんからは、大震災で示された協同組合の価値や優位性に対する社会一般の認識を調査を踏まえて報告いただき、協同組合の教育力を踏まえた課題を提起していただきます。