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新型コロナウイルスの世界的大流行下で大学はどのように対処するべきか

大阪大学名誉教授
杉田 義郎

大学・高等教育機関(以下、大学等)において、2020年度の新学期は前代未聞の形でスタートしました。多くの大学等では、キャンパスへの学生の立ち入りは禁止となり、当面は対面の講義を中止して、遠隔講義で対応しようとしています。もし完璧な遠隔講義が実施できたとしても、講義の受講者同士が密に接し、友人・知人を作る機会やクラブ・サークル活動をする機会が奪われています。特に、新入生にとっては、学部、研究科や研究室との現実の繋がりがない状態がいつまで続くか分からない現状では、この時期にただでさえ少なからず存在する「不安感・孤立感」を増幅させてしまうリスクがあると考えられます。

また、「安全・安心」と感じにくい高ストレス下では、自身を取り巻く環境への適応や学習への意欲が阻害されるリスクが高くなります。現在のような状況は、学生全体、とくに新入生の心身の健康度の低下=健康リスクが高くなると考えておかなくてはなりません。

新入生を例に心身の健康リスクを高めるストレス要因に関しては、1)個々の学生の不安・悩みは様々であるが共通するものも多いので、学生同士がつながらずに孤立するとそれらは持続・深刻化する傾向があります。2)悩みを相談したいと思っても、学内には入れず、どの相談窓口に連絡したらよいのか分からないうちにだんだんと深刻化する。3)社会全体として屋外に出ることを抑制するメッセージが繰り返し発信されているので、自宅や下宿の屋内で長く過ごしがちとなり、そこから生活(睡眠覚醒)リズムが極端に夜型になったり、不規則な生活リズムになりがちになります。4)孤食になりがちで、食事が不規則になる。ジャンクフードや菓子類で空腹を満たすなど栄養状態が次第に悪化する(特に下宿生・寮生)などが考えられます。

これを放置して良いことは一つもありません。大学等においては、本来、開催されるはずだった入学式や入学オリエンテーションで新入生に伝えたかったメッセージ、さらに新型コロナウイルス感染症への大学の対処方針を分かりやすく大学HPのトップに掲示し、そして学内通信網で学生に周知徹底していただきたいと思います。

さらに、学生が少しでも安心して学生生活を送れるように大学生協からもきめ細かいサポートが届けられることに期待しています。とくに、こんな時だからこそ新入生や保護者には24時間の安全・安心を提供する“もしも”のときに有効に機能するサービスの意味や意義を再度通知して、是非、多くの人に利用をしてもらえると、大学の健康支援部門のOBとしても安心です。

最後に、上記のような心身の健康を脅かすストレス要因が今年は例年以上に多く存在すると考えられます。前例がないなどと言わずに、大学内外の英知を結集して適切な基本的対処法を作成して、次に各大学の実態に応じてアレンジし、早急に実施すべきでしょう。それに注がれた努力は、きっと新型コロナウィルス感染リスクの低下のみならず、感染後の重症化リスクをも低下させ、学生および教職員の健康を守ることにつながると思っています。

困難を抱えながらも、人生が充実することを共に目指していきましょう!

東京大学
相談支援研究開発センター
准教授(医学博士)
渡邉 慶一郎

皆さま、SARS-CoV-2の感染症やその防止対策で日々取り組んでおられると思います。中には身近な方の感染を経験された方もおられることでしょう。見通しが立ちにくい状況で、皆さんの心身にダメージが蓄積しているかもしれません。こうした中で、ストレスの逃し方や、日常生活の工夫といった情報発信が、様々なところから精力的になされています。適切な内容を選ぶのも一苦労ですが、実行してみると有効なものも多いので、ぜひ活用して下さい。

私からは、こうした生活のコツに通底するもの、どのように生きるかという視点を話題にしたいと思います。既存の考え方や手立てが使えなくなり、これまで抱いていた自分の将来像に修正を求められることもあり得るでしょう。皆さま自身がどのように生きてゆきたいか、様々な制限や限界を踏まえて、希望を実現するにはどうすれば良いかを考えると、私は日々診察室でお会いしている患者さんたちのことを思い出さずにはいられません。

慢性的に続く症状と折り合いをつけるプロセスと、一方で自分の人生に意義を見いだしてゆく格闘は、今回の感染症との関係に大いに通じるものがあります。統合失調症のリカバリーモデルでは、あくまで治癒を追い求める医学モデルとは違い、病を得ながらも患者さんが自身の力や回復力を信じ、価値観や夢を大切にして望む人生が実現できることを目指します。私たちも一緒に考えて、薬物療法だけでなく、心理療法やリハビリテーション、社会資源を活用して良い方法を提案してゆきます。つまり困難を抱えながらも人生が充実することを共に目指すわけです。

制限され失われたものに、人は心を奪われるものですが、皆さん、今こそそれぞれの夢や希望について意識して考えて頂きたいのです。SARS-CoV-2の困難を抱えながらでも出来ることがあるはずです。あるいは、自分にとって大切な価値や希望は何かを、見つめ直すことになるかもしれません。不満や怒りからは意義のある人生についての良い考えは浮かばないでしょう。必要でしたら私たちメンタルヘルスの支援者にもご相談下さい。ネガティブな考えや気持に圧倒される前に、どのようなことが出来るか、一緒に考えたいと思います。

参考:福田正人 統合失調症 心理社会的治療.脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%B5%B1%E5%90%88%E5%A4%B1%E8%AA%BF%E7%97%87

https://www.univcoop.or.jp/parents/message/message-watanabe-keiichiro.html

ソーシャル・ディスタンシングを乗り越えてつながろう!

京都大学
学生総合支援センター
センター長
杉原 保史

みなさんの新生活は、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態の中でスタートすることになってしまいました。新型コロナウィルスの感染拡大予防のために、誰もが互いに接触を控え、距離を置くことが求められています。このことは、みなさんのつながりを妨げ、孤立を生じやすくさせています。

孤独は、あらゆるストレスを増幅する最重要の増悪要因です。一人ぼっちで不安に耐えている人がたくさんいるのではないかと心配しています。みなさんが、今、晒されているストレスは、じわじわした地味なものではありますが、非常に大きなものであるということを、ここではっきりと指摘しておきたいと思います。

このストレスに気づき、積極的に対処していくことが役に立つでしょう。そのためのアドバイスを4つ示しておきます。

① 信頼できる情報を適度に獲得する
テレビをつけっぱなしにしてニュースやワイドショーばかり見ていると、感情に訴えかける映像とともに同じ情報に何度も晒されます。こうした情報の取り入れ方は、不安をいたずらに高めることになりやすいので注意しましょう。

② 生活リズムを守る
日課を決め、生活にリズムをつけましょう。ジョギングなど適度な運動をする、バランスよく3食食べる、ゆっくり入浴するなど、メリハリのある生活をすることで自律神経のリズムが整えられます。

③ オンラインで繋がる
TwitterなどのSNSを利用して、人とコミュニケーションをとることも一つの手段です。ただし、SNSを利用する際は、怪しいと思った相手には個人情報を公開しないなど注意をしてください。

④ 助けを求める
ストレスを一人ぼっちで抱えないことが大切です。一人では抱えきれないと感じたら、早めに周囲に助けを求めましょう。大学には学生相談室や保健管理センターなどの専門的な相談機関があり、みなさんからの相談を受けつけています。また、日本臨床心理士会では、「新型コロナこころの健康相談電話」を開設しています。気兼ねなく相談してみてください。

「空」と「声」と「夢」と~こころを縮こまらせないために~

東京工業大学
保健管理センター 教授
(カウンセラー)
齋藤 憲司

五月晴れの陽光がまぶしくても、どこか心が晴れない、そんな日々を送っておられる学生の皆さんも多いことと思います。緊急事態宣言のもと、多くの大学で休校期間が長く続き、ようやく授業開始となってもほとんどの場合はオンラインでパソコンやタブレットの画面に見入るのみ、という学生生活は、2~3か月前には想像もつかなかった事態ですね。とりわけ希望に燃えて大学の門をくぐろうと待ち構えていた新入生の方々には、落ち着かない感じが漂うのではないかと思います。

私たち、学生相談に従事している心理カウンセラーも思うように出校できず、この状況下でさまざまな悩みやストレスに晒されているであろう学生の皆さんと対話する機会を持てないことは本当に口惜しい気持ちです。同じように、各大学にて学生支援や保健管理に携わっているたくさんのスタッフ・教職員がもどかしい思いを抱えながら、何かできることはないか、今後のために何を備えればよいのか、と心を砕いておられます。

カウンセリングの現場で、日々数名から十数名の学生さんと面接していると、悩みに暮れ、孤独に震えている来談学生さんが実はたくさんの可能性を秘めていて、ただすぐには伝える言葉とルートを見出せないがために身動きできないでいる事態にしばしば出会います。そして同時に、はるか壁の向こう・霧にかすんだ先で佇んでいるだけと感じられた他の学生さんたちや周囲の大人たちが、実はお互いの息づかいや一挙手一投足に敏感に身震いしながら、接点を見出し支え合いたいと願う存在であることに気づき、感銘を受けることがあります。同じキャンパスに所属する構成員として常に「連働」し合っている存在であり、いまは間接的な、目に見えにくい相互作用ではあっても、やがてある時機を得て、直接の言葉や思いを伝え合う実質的な交流と相互支援に移行していくことになります。それはこのwebのような空間世界においても,良心と配慮に満ちたページであれば、同様だろうと思っています。

皆さんには、ぜひともそのような交流と支援に自分を結び付けて頂ければと願っています。外的な要因で長期にわたる分断状況を強いられ、心が縮こまりがちな状況から自身を解き放っていくために、いまみなさんに届けたい言葉はなんだろう、と思いを廻らせているうちに、「空」と「夢」と「声」というキーワードが浮かびました。どうしてかなと思案しているうちに、最近提起している「アクティブ・ヒーリング」(明らかに「アクティブ・ラーニング」のもじりですね)に相応していることに気づきました。(1) からだをほぐす、(2) こころをほぐす、(3) おこないをほぐす、というものなのですが、キーワードにあてはめると、(1) からは、ときどき空を見上げましょう・雲の流れに身を重ねましょう・背伸びをしてみましょう・一歩踏み出して、さあリフレッシュ!、(2) では、・夢と希望を大切に・くよくよ考えこまないで・自分を褒めてあげて・そうそう、レッツスマイル!、そして(3) ですね、わー!と声をこだまさせよう(川原で/一人部屋で)・思いを届け合おう(電話で/画面越しに)・夢を結び合わせて、今こそネットワーキング!、という言葉たちが浮かんできました。これらは「ストレスマネジメント」の応用形・実践形なのですが、ぜひ、みなさんも内に向きがちな意識と視線を柔らかく解きほぐして、この状況にしなやかに対応していくために、自分なりのキーワードと新しい「対処様式」を見つけて頂ければと思います。そう、やがて必ずやってくる、皆さんが通うことになるキャンパスの仲間・教職員との温かな出会いと和やかな対話に備えて。

<参考文献>
『大学生のストレスマネジメント~自助の力と援助の力~』齋藤憲司・石垣琢磨・高野 明(著):有斐閣 (2020)

『この時期の過ごし方:こころの免疫力を付けよう!~学生の皆さんへのメッセージ~』東京工業大学保健管理センターカウンセリングチーム
https://www.titech.ac.jp/enrolled/health/pdf/message_co.pdf

不確実さに耐える力~曖昧耐性~を身につけよう!

甲南大学文学部教授・
学生相談室カウンセラー
日本学生相談学会理事長
高石 恭子

今年の春は、2008年のリーマンショック以来と言われる新型コロナウィルス感染症による社会不安に見舞われ、落ち着かない新学期となりました。とりわけ新入生のみなさんは、入学式に集うこともなく、クラスメートと握手を交わすこともなく、課外活動のサークルに勧誘されて先輩にご飯をおごってもらう機会もなく、「大学生」になった自覚を求められるという未曾有の事態に直面しています。

授業がやっと始まったと思えば、すべて自宅から遠隔受講という大学が多いと思います。ライブ配信の授業に自宅からうまく接続できなかったり、ウェブ提出のレポートを書いていてちょっと考え事をしている間にタイムアウトになり消えてしまったり、ゼミのビデオミーティングの画面上でいきなり自己紹介しなさいと言われたり・・・とパニックの連続です。VOD(ビデオ・オン・デマンド)の授業は、寝坊しても受けられる反面、受けて出さないといけない課題がどんどんたまっていきます。疲れたからさぼる、という手段も使えません。こんな状態がいつまで続くのだろうと、ニュースを見れば心配ばかり募ります。

自分や社会がこの先どうなるのかわからないという不安は、ボディブローのように私たちの心を痛めつけ、平常は理性でコントロールしている怒りや攻撃性を暴発させることが起きてしまいます。社会的距離をとるために普段は昼間家にいないはずの家族が24時間一緒にいると、お互いの心理的距離がうまくとれなくなって、イライラが募ったり、けんかが増えたりしがちです。もしあなたが必死でライブの遠隔授業を受けている背後で、いつものようにお母さんが掃除機をかけ始めたら、「いい加減にして!」と声を荒げてしまうことがあってもおかしくないですね。

そのような心無い行動に出てしまわないよう、また自分の不安を鎮めるために利己的な行動(衛生用品の買い占めなど)に走らないようにするには、どうすればよいでしょうか。

心理学には、「曖昧耐性ambiguity tolerance」という言葉があります。不安になると、人は早く白黒をつけてしまいたくなるものですが、グレーはグレーのまま、決まらないものは決まらないままに置いておける能力のことです。「あいまい」というと、マイナスのイメージをもたれるかもしれませんが、実は、人が生きていく上では何が正しいかはすぐわからないことの方がずっと多いのです。曖昧耐性=不確実さに耐える力は、よりよく生きるために、多様性を抱える力、待つ力、と言い換えてもよいでしょう。

ぜひこの機会に、みなさんも意識して「曖昧耐性」を身につけてください。「この判断は正しいか、誤りか」と二分法で考えず、何%ぐらい妥当かな、と考える癖をつけるのです。それでも不安でたまらないという人は、どうぞみなさんの大学の学生相談室にいるカウンセラーに話してみてください。不安を話す=離すだけでも、曖昧耐性はアップするはずです。

こんな時だからこそ日本の凄いところを発見してほしい

岐阜大学
保健管理センター
センター長・教授
山本 眞由美

大災害に例えられる世界的感染症の大流行に、学生の皆さんも大きな戸惑い感じておられることでしょう。世界中の人が同じ想いかもしれません。

そんな中、海外の辛口メディアが揃って「なぜか日本は成功している」と不思議がっています。日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)死亡者数は、欧米諸国に比べ極めて少ないからです。例えば、ブルームバーグニュース(2020年5月25日)は、「日本の対応は、自粛要請のみで罰金制裁なし、ハイテクアプリも使わず、国立疾病対策予防センターもなく、人口あたり0.2%のみのPCRテスト実施率(先進国では最低レベル)でありながら、感染者数グラフは緩やかに低下を示し、巨大都市東京ですら、1日の感染者数が一桁になった」と報じています。しかし、「データ改竄や隠蔽を疑う」という報道ではありません。毎月の超過死亡数(全死亡者数を前年までと比較する)と、発表されているCOVID-19死亡者数を対比すれば信憑性はすぐわかりますから。日本は嘘をつくような国でないと世界中が信頼している上に、何か秘訣があるかもしれないという論調です。

2009年に世界大流行した新型インフルエンザの時も日本は死亡者数がケタ違いに少なく、抗インフル治療薬が十分備蓄され、発症後早期に投与されたことが奏功した(国民健康保険によって、誰もがすぐに医療機関を受診、検査し、治療薬が安価に入手できる)と評価されました。2011年の東日本大震災でも、暴動が起こらないばかりか食中毒も起こさないという礼儀正しく衛生観念の高い国民性のことは有名になりましたから、何かあるだろうと思われるのも当然でしょう。

ネット上では日本の秘訣探しの情報が飛び交っていますが、(1)どこにでも保健所がありクラスターを制圧する能力のある保健師が全国に5万人いる (2)どこにでもCTがある(CT保有台数は世界1位) (3)どこの基幹病院も専門治療能力を持っている (4)対策方針は専門家主導 (5)専門家チームは分かりやすいメッセージ(3密を避ける)を送った (6)一般市民は専門家チームの呼びかけに見事に従ったなど、私たちにとっては当たり前でも、世界から見ると凄いことがいろいろ目に付くようです。

大学生の皆さん、こんな時だからこそ日本の良いところを探してみましょう。東日本大震災や阪神大震災、第2次世界大戦など国難と言われた局面がどうだったか、両親、祖父母、先生など身近な年長者に経験を聞いてみてください。日本の凄いことが発見できるはずです。15歳で第二次世界大戦の終戦を迎えた私の父は、国鉄(現JR)の駅の中で勉強している大学生達を目にしたそうです。電力事情が悪く頻繁に停電があったため、停電しにくい駅舎の灯りを求めていたのです。駅員さんたちも見守っていたそうです。その光景を見て、なぜか安心し、自分も大学に行こうと思ったそうです。国難と言われるCOVID-19ですが、大学生の皆さんの姿を見て、国の将来に希望を持つ人がたくさんいることを忘れないでください。

今年の経験は決して無駄にはならない

岐阜大学
保健管理センター
教授(精神科医)
西尾 彰泰

はじめまして。岐阜大学保健管理センターで精神科医として働いている西尾です。今回のコロナ禍で、みなさん様々なことがあったのではないでしょうか。こうした状況下では、強い不安感を感じる人、抑うつ的になってしまう人が一定の割合でいますので、本学では4月後半からオンラインでメンタルヘルス相談を行っています。この原稿が出るころには、学生の登校が再開され、対面面談も始まっておりますが、今後もオンライン面談を続けていく予定です。今回、自分も約2か月間、家にひきこもってわかったのは、最初は何も手につきませんでしたが、やがて慣れるということです。特に4月前半は世界が大変なことになっており、日本も先行きが見えないという状況でしたので、精神状態を維持するのは大変でした。長期戦になることも覚悟して、家の近くの山に登ったり、散歩をして体力づくりに努めていました。大学生や大学教員は、決まったことをすれば良いというのだけでなく、自発的にやることを考えなければならないところがあるので、こうした状況での精神的ダメージは大きく、無気力になってしまうのはやむを得ないと思います。周りの教員を見回しても、こんな時に研究のモチベーションが上がったという人は全くおりません。

今年は、オンラインで様々なことが行われると思います。教員によって使うソフトやサービスも違うでしょうし、就職活動でも企業が様々なサービスを用いて選考を行うでしょうから、適応するのが大変だと思います。しかし、こういう試行錯誤の時期に大学に身を置いているというのは、むしろチャンスだと思います。オンラインのサービスは無数にありますので、「このサービスは・・・をするのに向いているな」、「今後・・・に使えるんじゃないか」などと感じながら、これからの1年を乗り切れば、他の世代にない大きな強みとなるでしょう。また、社会が在宅勤務を積極的に取り入れれば、仕事の評価の仕組みも変わります。ただ、会社に行って上司の指示を受けて、同僚やお客さんと話していれば仕事をしているという働き方ではなくなっていくでしょう(変わらない可能性もありますが・・・)。こうした新しい社会に適応できる第1期生としてのデビューが約束されている恵まれた世代になれるよう、ぜひ引きこもりながら様々なことを感じてもらえればと思います。