「防災の日」に寄せて
~自身の体験談をもとにしたメッセージ~

“いつか”では遅かった、“いま”備える防災

全国大学生協連 全国学生委員会
 藤島 凜香

藤島 凜香
全国大学生協連 全国学生委員会
藤島 凜香

私は東日本大震災を経験し、「いつか備える」では遅かったと強く感じています。

震災当時、小学二年生だった私は、家に帰ると停電していて、何が起きているのかわからない不安に包まれました。電気が使えず、水も温められません。
そして、ちょうど食べるものがなく、母と近所のコンビニに向かうと、店の前には長蛇の列ができていました。

食料や飲み物を求める人たちでごった返し、店内はすでに品薄の状態でした。

そのとき、「いつか備えよう」という気持ちが通用しないことを痛感しました。

何とかなると根拠のない自信を持って過ごしていた自分に後悔もしました。

災害は、ある日突然やってきます。
防災は特別なことではなく、懐中電灯や非常食の賞味期限を確認するなど、日常の小さな見なおしから始まります。

あの経験をした今だからこそ伝えたいのは、備えは「いま」からでも小さなことからでも、十分にできるということです。
「いつか備える」=災害は来ないだろう、来たとしても助かるだろうと、備えることに軽視してはいないでしょうか。

防災の日、まずは家にある備えをひとつ、見なおしてみませんか?

特集記事「3・11 東日本大震災(2011)」