読んで一言

アンケートから、読者の感動したり影響を受けたりした本や映画をご紹介
 

『火車』
宮部みゆき/新潮文庫
定価1,210円(税込)購入はこちら > 休職中の刑事が遠縁の男性に頼まれ、失踪した彼の婚約者を探していく。すぐに見つかるかと思われたが、足取りは決定的に消されていて謎は深まる一方。事件の背景、動機にどんどん迫っていく展開に目が離せませんでした。個人的社会派ミステリーの最高傑作。

(東京農工大学2年生/りん


『存在のすべてを』
塩田武士/朝日新聞出版
定価2,090円(税込)購入はこちら > 暗闇の中、パズルのピースをひとつずつ手探りで見つけていくような新聞記者の粘り強さと真実の放つ光の強さから目が開けられなくなる。個人的には社会派推理小説だと思っている。

(兵庫県立大学1年生/よむよむ

 

『店長がいっぱい』
山本幸久/光文社文庫
定価836円(税込)購入はこちら > 他人丼を販売するチェーン店を舞台とした短編。章ごとに違う店長に焦点があたります。それぞれの人生が見えてくるとともに、ひとりのキーパーソンが浮かび上がってきて、思わぬ真実が導かれます。普段何気なくチェーン店を利用している人、必読です!

(横浜国立大学4年生/マカロン


『成瀬は天下を取りにいく』
宮島未奈/新潮文庫
定価1,705円(税込)購入はこちら > 私は現在滋賀県に住んでいて、同じく県内に住む本好き仲間から薦めてもらいました。読んでみると、かなりローカルとも言える舞台で、主人公が壮大な人生を歩んでいくのが痛快で、突飛で最高な主人公から私も常に元気をもらえました。私は就職を機に来年また地元・九州へ戻りますが、一人暮らしをした6年間でもはや第2の故郷となった滋賀が恋しくなった時、連れ帰った「成瀬」を開いて、思いきり滋賀の風を感じたいと思います。

(立命館大学2年生/小梅

 

『うるさいこの音の全部』
高瀬隼子/文藝春秋
定価1,760円(税込)購入はこちら > ゲームセンターで働く主人公が作家としてデビューすることになり、その影響を描く小説です。メールやSNSなどで発せられる言葉や、周囲の人間たちの態度、関係の変化はどれもリアリティがあります。
 高瀬隼子さんの小説はどれも息苦しさを非常に上手く描き出していると思うのですが、この作品はデビュー作と並んで、特におすすめです。作家としての自分と現実での自分の境界線がぼやけてきた時の不穏な空気感をぜひ体験してみてください。

(東京大学2年生/ボス


『傲慢と善良』
辻村深月/朝日文庫
定価891円(税込)購入はこちら > 傲慢とは、善良とは、について考えさせられる小説でした。性別や婚活経験の有無でどの登場人物へ感情移入するかが変わると感じ、5年後に読み直してみたいと思いました。

(東京農工大学5年生/おゆ

 

『星の王子さま』
サン=テグジュペリ〈河野万里子=訳〉/新潮文庫
定価528円(税込)購入はこちら > 有名な作品ですが、私が小さな頃にもすすめられて、でもちょっとした反抗心から読めずにいました。いま思うとそれでよかったのかもしれません。なぜなら、小麦畑やいっぱいの星空に王子さまの面影をみて、彼らと一緒に王子さまを恋しく思うことは、私が沢山の大切なことを忘れてしまった後だからです。私はもうピカピカに磨いた泥団子を家に持ち帰ったりしないし、四葉のクローバーを良い子のチャイムがなるまで探したりはしないのでしょう。それを少し寂しいと思うからこそ、この本を宝物のように感じるのだと思うのです。

(埼玉大学3年生/Laina


『日本の未来、本当に大丈夫なんですか会議』
西田亮介、安田洋祐/日本実業出版社
定価1,980円(税込)購入はこちら > SNSでは日本は終わり、経済もダメ、政治も最悪、などなど、不安になる投稿ばかり目にして暗い気持ちになりますが、これを読んで、そんなにひどい状況でもないかもと、少し安心しました。また、問題となっていることには、それぞれに事情があるんだなあと、無責任に文句を言うのは良くないかもしれないと思い始めました。

(慶應義塾大学1年生/うめこ

 

『世界のニュースを日本人は何も知らない
 1〜5巻』

谷本真由美/ワニブックスPLUS新書
定価913〜1,210円(税込)購入はこちら > 日本人は、世界に対してある種の幻想を抱いたままである。その本質を知り、悪いことも正しく理解することこそが、異文化理解の第一歩であり、グローバル化していくには必要なことではないだろうか。
著者が、実際に見て経験したことを述べているので、分かりやすいですし、外国に興味を持つきっかけにもなるのではないかと思います!

(愛媛大学4年生/イー子


 映画 
『ゲット・アウト』
(2017年 アメリカ)
 ガールフレンドの実家に行くことになった主人公はその実家で不気味な出来事に巻き込まれながら恐怖に飲み込まれていく。今もなおアメリカに潜む黒人に対する人種差別問題をホラーテイストで描いた作品。彼女の実家の隠された真実を知ったときゾッとすること間違いなし。夏にぴったりのちょっと怖めの作品。

(九州大学3年生/魚人空手4段

 

 映画 
アニメ版『ライオン・キング』
(1994年 アメリカ)
 最近、一週間限定で公開された『ライオン・キング』。観たのは幼稚園以来でした。幼い頃から動物が好きだったので、よく親に動物が登場する作品を観に連れて行ってもらい、特にこの作品は自然の壮大さと心が踊るような音楽が大好きでした。10年以上経った今観ると、セリフ一つひとつの意味を考え、自分と重ねながら見入っていました。主人公シンバのお父さんのセリフ「勇敢と向こう見ずは別だ」という言葉が印象に残り、何事もやり方次第でいい方にも悪い方にもなり得、その絶妙な境の判断が自分もできるようになりたいなと考えるきっかけになりました。

(愛媛大学4年生/まりん


 
※斜体の投稿者名表記は、ペンネームです。

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