本づくりの現場から
『「奨学金」を借りる前にゼッタイ読んでおく本』

『「奨学金」を借りる前にゼッタイ読んでおく本』

青春出版社
担当編集N
 
『「奨学金」を借りる前に
ゼッタイ読んでおく本』
竹下さくら

青春出版社
本体1,000円+税
 この本を企画したのは、ある大学関係者と話をしていた時のこと。「せっかく大学に入ったのに、経済的な事情でやめてしまう学生がけっこういる」と聞かされたことがきっかけでした。その言葉が気になっていろいろ関心を寄せている中で、いまは大学生の2人に1人が奨学金を借りていること、身近にも返済途中の人がたくさんいること、返済負担が社会問題になっていることなど、奨学金の現状を知りました。そして、ほとんどの人が、奨学金のことをよく理解しないまま借りていることも……。実際、奨学金団体のホームページやパンフレットはわかりにくく、制度も頻繁に変更されるため、なかなか仕組みがわかりにくい。そのため、もったいない借り方をしている人がけっこういます。たとえば、大学在学中に無利子の奨学金に変更できたのに、有利子のまま4年間借り続けてしまった人もいました。大げさではなく、上手に借りないと、同じ額を借りても、返済時に数十万から100万円近く差が出ることもあるのです。
 これは奨学金の最新制度をわかりやすくまとめて、知らないために損な借り方をしてしまう人が出ないようにする本が必要だと痛切に感じて、作ったのがこの本です。
 最近では、「奨学金返済で自己破産」などがニュースになり、奨学金にマイナスイメージを持っている人もいます。でも、奨学金を上手に利用して、充実した大学生活を送り、学んだことを生かして社会に出れば、将来への自己投資になります。借りたお金が何倍にもなって自分に返ってくるでしょう。
 いたずらに不安になることなく、この本を参考に、自分に合った奨学金の選び方・借り方・返し方を知ってほしいと思っています。
 また、いまや奨学金は、海外留学や大学院進学など、より大きな夢をかなえるために有意義に活用している人たちが少なくありません。これから大学進学を考えている高校生とその親御さんだけでなく、いま大学に通っている学生、海外留学・大学院進学を目指している人にも、ぜひ知っておいてほしい情報が満載の一冊です。


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