がんばれ就活!「内定者は『手帳』を使う」

 

熊谷智宏
 
 僕は「我究館」という大学生のキャリア支援を行うスクールで、10年間に3000人を超える就活生を指導し内定に導いてきた。

 その間、第一志望に内定できる学生と、そうでない学生の違いを明らかにして指導を重ねてきた。内定者の共通点に「スマホでなく手帳でスケジュール管理をしている」というものがある。

 なぜ彼らは手帳を使うことによって内定できるのだろうか。その理由に「目標」と「行動計画」がある。
 手帳を使っている学生は、一度設定した「目標」を常に再確認している。手帳の目立つところに書き込み、今自分がどこを目指しているのかをいつも意識している。「A社のインターンに絶対に受かる!」「年末までにTOEICを800点にする!」「インターン先で、売り上げを2倍にする!」など。明確な目標を立てて、それを常に意識しながら走っている。

 どんな高い目標も、確認し続けなければ気持ちが弱くなり、途中で投げ出してしまう。年末年始に立てた目標も毎日確認し続けなければ、2月には忘れてしまうように。いや、むしろ目標を立てたことすら忘れてしまうように。

 また、手帳を使っている学生は、目標に向けて行動計画を立てている。月の目標、週の目標、1日の目標にブレークダウンし、確実に目標実現のための道のりを自分で描いている。そして、その進捗も手帳の中で常に管理し続けている。「今週は完璧にやりきった!」「今日は、やりきれなかったので、明日で調整しよう」など、微調整を繰り返しながら、前進を続けるため、達成できる確率が格段に上がっていくのだ。

 実は、これらのプロセスをスマホで行うことは著しく難しいと内定者たちは口々に言う。

 まず、目標をスマホの画面上で常に意識することは難しい。アプリを立ち上げないと目標を確認できなかったり、スケジュールと同時に見ることができなかったりする。
 行動計画も、スマホの画面上だと1月のスケジュールを俯瞰してみることができないし、1週間のスケジュールの詳細まで閲覧することが難しい。

 何より、気が散るという。


 目標と行動計画の確認という非常に重要なプロセスを行うにもかかわらず、他のアプリやメール、SNSなどに気を取られることが多い。目指す方向と、すべきことに集中ができない状態になってしまうのだ。

 就職活動は、行動量がすべて。常に目標を掲げ、行動を続けた人のみ内定ができる。ES作成やインターンへの参加、OB・OG訪問といった、すべきことが大量にあるため、それらを確実に実行に移す必要がある。

 そのために「手帳」がおすすめなのだ。

 その他にも、手帳を使うメリットを、第一志望内定者たちから大量に聞いてきた。そのすべてをぼくはこの『絶対内定手帳』に詰めた。

 また、僕が我究館で実際に指導している「各月でやるべきこと」のワークシートを掲載し、そこに書き込むだけで、その月の目標と行動計画が自然と完成するようにも作った。

 さらには、『絶対内定』のノウハウをふんだんに巻末にも掲載しておいた。
 この1冊で、就職活動で必要なすべてがわかるようにしてある。

 興味を持ってくれたのであれば、ぜひ生協で手に取ってみてほしい。そして、僕のナビゲーションと共に手帳を書き込み、きみが就職活動で納得のいく成果を出す、力にしてほしい。
 
P r o f i l e

熊谷 智宏(くまがい・ともひろ)

我究館館長。
横浜国立大学を卒業後、(株)リクルートに入社。2009年、(株)ジャパンビジネスラボに参画。現在までに3000人を超える大学生や社会人のキャリアデザイン、就職や転職、キャリアチェンジのサポートをしてきた。著書に『絶対内定2020』(ダイヤモンド社)シリーズがある。


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