わくわく“文具女子博”紀行!
小さな文具で大満足

取材・文=母里真奈美

 ガタゴト音をたてながら、モノレールは進む。ゆったりとしたテンポを感じつつ窓の外を眺めると、広い海と遠くにそびえるビル街。大都会を離れ、海の上を散歩する気分で私は今日の会場東京流通センターへと向かっていた。
 今日は、便利で面白くちょっぴりキュートな文房具が集まる、「文具女子博」にやってきました。ちなみに、女子といいつつ男性もいらっしゃいます。博覧会は、1階と2階で広々と繰り広げられ、今日は内覧会なのでお買い物開始は午後4時、レジの受付終了が5時半まで。買うものは最後に1階のレジでまとめて会計します。本日のタイムリミットを考えると、すべてのお店を回る時間はありません。文房具で装飾されたクリスマスツリーのお出迎えもそこそこに、会場に駆け込みます。
 そこには、見渡す限りのお店たち。事前に行きたいお店を決めていたにもかかわらず、まずドーナツ柄の箱が並んだお店に吸い寄せられました。一体何の文房具かとのぞいてみると、ガチャっと機械的な音があたりに響きます。そこはドーナツのシールとそのスタンプを扱っているお店らしく、そこにはシールの試し押しができる紙がありました。印鑑のような形のスタンプを紙に押しつけると、ガチャっとした音とともに可愛らしいドーナツシールが現れます。何とも言えない快感に押す手がやめられない止められない。シールの愛らしさとスタンプを押す快感にはまったら、もう買うしかないですね。ドーナツ柄の箱に包んでいただき、次なるお店へ。
  • ドーナツシールスタンプにハマってます。
 次は誰もが一度は目にしたことがあるスケッチブック、マルマンのお店に参りました。オレンジと深緑以上に濃ゆい深緑を基調としたデザインは、シンプルでありながらどこでも使える万能文具です。お店には、おなじみの2色を用いた関連商品が盛りだくさん! 特大からメモ帳サイズまで取りそろえたノートと、カジュアルなトートバッグ、手ぬぐい……。それにしてもここでスケッチブック以外の雑貨にもお会いするなんて。マルマンスケッチブックの配色の万能さに、かっこよさを感じますね。気づけば手ぬぐいを手に取っていました。ほしいものがどんどん増える中で私は心に決めました。今日は散財の日です。
 ところで、今回私が出会ったすべての文房具を紹介することは、不可能です。誠に残念ながら字数が足りません。というわけで、きっと本好きの人なら欲しがるだろうと私が予測する、貸し出しカードを紹介しましょう。印字された文字、落ち着いた色、古めかしいデザイン、あらゆる要素が小学校の図書館を思い出させます。芯の丸まった鉛筆で書いたカード、誰の名前も書かれていないカードを書く時の不思議な優越感、自分の名前と知らない誰かの名前しか書かれていない時の仲間意識。あの頃は若かったなあ……。このカードを見るだけで、あったようななかったような青春が回顧できます。一応メッセージカードですが使うのがもったいない。私は、ふとした時に取り出してうっとりする愛玩用にします。
  • マルマンブースにて。売り物ではないチュニックにまで釘づけ!
  • 懐かしいっっ! 貸し出しカード。
今回驚いたのは、1階のうち半分のスペースをマスキングテープが占めていたこと。さすが現代のマステブームは、侮れません。ただ、あまりに多く並びすぎて正直どこから見れば良いのやら。ひとつひとつ吟味している時間はないかなぁと悩んでいたところに目に入ったのは、細いわっかが積み上げられた一角。あれは何だろう? その正体は、マスキングテープを裁断したあとの端部分(3ミリ)でした。この3ミリのテープを20個ずつまとめて1袋100円です。今、3ミリのマステを何に使うのだろうって考えましたか? 確かに、普通のマステのようには使えません。しかし、だからこそ何本も一緒に使うことでオリジナルの色合いの装飾ができます。例えば、ラッピングする時にクロスして貼ったり、様々な色をノートの表紙に使ってみたり。使い手のセンスが問われるマスキングテープかもしれませんね。いつの間にかショッピングバッグに入れてました。1袋100円なので痛くもかゆくもありません。
 気がつけば、午後5時25分。終了まであと5分。急に焦りを感じながら最後のお店を後にして、1階のレジを目指します。慌てて下りエスカレーターに乗りこむと、入り口に戻ってしまいました……。親切な受付のお兄さんにレジまで案内され、ほっとしたのもつかの間、たどり着いたのはお会計を待つ長蛇の列。どうやらレジが締まる時間ギリギリに行けばいいと考えていたのは私たちだけではなかったようです。東京をなめていたなぁ…と思いながら半歩ずつ、ちょっとずつ進む列をぼんやり見ていました。
 午後6時ちょい過ぎ。やっとレジ会計を済ませ、帰宅ラッシュでぎゅうぎゅうのモノレールに体をねじ込みます。満員のモノレールの中で、満足顔の私たち。窓に映った自分の顔に良かったね、と小さくつぶやきます。
  • 本日の戦利品。
  • その戦利品でしおりを作ってみました!
 
※文具女子博:文具の魅力を体験し、その場でお気に入りのアイテムを購入できる文具の祭典「文具女子博」。老舗メーカーから新しいメーカーまでバラエティに富んだ出店者が文具を販売。2018年12月開催の第2回は全123社、約50,000点が一堂に会しました。
P r o f i l e

母里真奈美(もり・まなみ)

東北学院大学4年生。3月の温泉旅行に向けて最近、足を細くしたいと考えている。いざ奮起して特製エクササイズに取り組む。その姿を兄に見られた時に「oh!」と言われたことがちょびっとショック。


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