読んで一言

アンケートから、読者の感動したり影響を受けた本・映画をご紹介
 

『僕らの世界を作りかえる哲学の授業』
土屋陽介/青春新書インテリジェンス
本体900円+税

 フィロソファー・イン・レジデンスの土屋先生によって哲学対話の理念や歴史、実践についてシンプルな言葉で分かりやすく書かれた本である。哲学カフェや「子どもの哲学研修会」にぜひ足を運びたい。
(埼玉大学大学院 虎哲)

『AX』
伊坂幸太郎/角川書店
本体1,500円+税

 殺し屋たちの物語です。この作品はこれまでの伊坂さんの殺し屋シリーズよりも焦点を当てられている人物が少なく、主に二人の人物目線で書かれていて、より登場人物に感情移入しやすく感じました。また、各章のタイトルも工夫が凝らされていて、気づいたときは思わずなるほどと声を上げてしまいました。
 伊坂さんの持ち味の軽妙な文章を楽しみつつ、家族の絆に胸が熱くなりとても幸せな読書時間でした。
(京都大学 ネコノヒゲ)
 

『Iの悲劇』
米澤穂信/文藝春秋
本体1,500円+税

 読み終わって、「題名の“I”ってなんだろう?」と思いました。ふと表紙に視線を戻すと、帯に答えが。短い話が連なって、1つの物語になっています。1日ずつ読むことも簡単ですし、一気にも読めるところは良いと思いました。
(東京学芸大学 auユーザー)

『あなたの人生の物語』
テッド・チャン〈浅倉久志ほか=訳〉/ハヤカワ文庫
本体960円+税

 極めて良質なSF作品が多数掲載された短編集。常人の想像力の遥か上をいく作者の想像力に驚かされるばかり。どの作品もハズレがない面白い作品ばかり。読んで損はないとオススメできる本。
(横浜国立大学 CITY)
 

『月と六ペンス』
サマセット・モーム〈金原瑞人=訳〉/新潮文庫
本体630円+税

 タイトルは知っていたけれど、読んだことのなかった小説です。文庫の帯に書いてあった「じゃあ、どうして奥さまを捨てたんです?」に惹かれて手に取りました。想像していた内容とは全然違っていたし、タイトルを表すエピソードもありませんでしたが、グングン読み進めるほど面白かったです。160号の対談の中で、柳広司さんが『月と六ペンス』について触れられていたので、偶然に驚きました。これを機に『二度読んだ本を三度読む』を読もうと思いました。
(埼玉大学 ちぃ)

『富士日記』
武田百合子/中公文庫
【上・下】本体(各)940円+税
【中】本体960円+税


 日常の何気ない出来事を感情抜きでありのままに書いている。だからこそ響く。こんな日記を自分も書きたい。
(京都橘大学 まみー)
 

『夏物語』
川上未映子/文藝春秋
本体1,800円+税

 男の自分としては、読みながら男性の登場人物が自分ではないかと思うと、夜も眠れないぐらい不安だった。
(広島大学 ツァンベン)

『鹿の王 水底の橋』
上橋菜穂子/角川書店
本体1,600円+税

『鹿の王』本編で活躍した医術師ホッサルが主人公です。さまざまな人々の思惑が絡み合うのがおもしろいです。そして、医術のあり方について考えさせられました。
(名古屋大学 シエル)
 

『ジェーン・エア』
シャーロット・ブロンテ〈大久保康雄=訳〉/新潮文庫
【上・下】本体(各)710円+税

 本書は、『ティファニーで朝食を』(トルーマン・カポーティ)のセリフに登場した『嵐が丘』(エミリー・ブロンテ)を読んで感嘆し、その姉妹の作品としてのつながりで知った。どんな環境でも自分の信念を貫き、知性とプライドを持って生きていく女性の生きざまを描いている。忘れかけていた自分の信条を思い出させてくれた。
(京都工芸繊維大学大学院 やもり)

『本を読む女』
林真理子/集英社文庫
本体620円+税

 著者の母親をモデルに描いた女の半生記。主人公は朝ドラのヒロインのようなスーパーガールでもないし、特別美人でもない。だからこそ、共感してしまう。踏んだり蹴ったり、鳴かず飛ばずの人生だけど、何かと前を向いて生きていこうと思えた。林真理子、最高。
(東京農業大学 西子)
 

『心とカラダの正しい休ませ方』
日経WOMAN編集部/日経BP社
本体1,300円+税

 日々の忙しさに追われて、自分のことを大切にしていないことに改めて気づきました。頑張らねばと自分を追い詰めていたのは、もしかしたら自分自身の余裕のなさゆえかも……。心穏やかに過ごしたいものです。
(東京学芸大学 みずさん)

 映画 
『オーシャンズ8』
(2018年 アメリカ合衆国)

 8人の女たちが、ドレスアップして、華麗に、ドヤ顔で、お宝を盗み出します。「オーシャンズ11」を知っていても知らなくても楽しめる作品。衣装、音楽、盗みのテクニック、全てがカッコイイ。洋画は普段観ないという方に、やばい、これ面白いじゃん!と思ってもらえるはず。
(法政大学 わかめが足りない)
 
 

 映画 
『プレイス・イン・ザ・ハート』
(1984年 アメリカ合衆国)

 アカデミー賞を受賞した映画。
 人種差別などを取り扱った作品だが、シリアスになりすぎず、ただ胸に刺さる言葉やシーンが随所に散りばめられている。考えさせられるものが多く、頭が重くなっているはずだが、ラストシーンで心身全体が救われるような、浮遊感を味わった。
(京都大学大学院 ざっくろーに)

 映画 
『アルキメデスの大戦』
(2019年 日本)

 戦艦大和を完成させないように数学で挑む物語、という情報しか知らない状態で観に行きました。この物語は史実ではないそうですが、櫂 直の最終的な決断にはどんな想いが隠されているのか。観終わったときにわだかまりが残りましたが、戦争に対する何とも言えない悲しさを思わせる作品でした。
(東洋大学 なこなこな)
 
 
※斜体の投稿者名は、ペンネームです。

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