本づくりの現場から
何かあってからでは遅すぎる!知っておきたいリスクの数々
~『すぐに役立つ最新対応版 大学生が狙われる50の危険』~

『すぐに役立つ最新対応版 大学生が狙われる50の危険』

 
『最新情報版 大学生が狙われる50の危険』
全国大学生活協同組合連合会・全国大学生協共済生活協同組合連合会・株式会社三菱総合研究所

マンガ/緒方京子
青春出版社/
本体1,000円+税
無くならない大学生のトラブル
  50の危険シリーズは3年ごとに改訂を行い今回で4冊目となります。三菱総合研究所・全国大学生活協同組合連合会・全国大学生協共済生活協同組合連合会および放送大学教授の奈良由美子先生をはじめとする各界専門家が共同で開催している「学生の生活リスク講座」の中より、古くからあるリスクでも仕組みを変えて深刻化した事例や、新たに出現したリスクなどの事例を反映して改訂しています。

今すぐ必要なことから、進級に伴って現れるリスクまで50項目を網羅
  「大学生が狙われる、いまどきの危険」「スマホ・ネットに潜む落とし穴」「大学生を陥れるさまざまな手口」「日常に隠されたトラブルの芽」「自然災害や事故…大学生が陥りやすい事態」「大学生になると変わる立場と責任」の6章から構成されています。大学生になったばかりで経験の少ない新入生が特に気を付けるべきリスクを取り上げた1章から始まり、大学生活上欠くことのできないツールとして浸透したスマホ使用のリスクや深刻化した悪質商法、大学生に多く見られる病気やケガのリスク、気候変動に伴う異常気象や地震などの自然災害リスク、大学生なら認識すべきリスク、進級に伴うリスクやトラブルへの対処法を紹介しています。

学生と親のための安全・安心マニュアル
  リスクは怖いもの・できれば避けたいものです。しかし一方でリスクをゼロにすることはできません。生きていくうえで必ずリスクがついてきます。例えばネットには様々なリスクがある一方で、適切に利用すれば生活が豊かになることを経験で知っています。大切なことはリスクをよく知り備えることです。便益とリスクは表と裏あるいは光と影の関係です。
 残念なことに多くの学生はリスクに対して、「自分に限ってありえない」「自分は大丈夫」「みんなも気にしていない」といった思いこみが強く、もしリスクに遭遇したとしても「たぶん大丈夫」「誰かがなんとかしてくれる」といった主体的に考え行動する意識が弱い傾向で、ひとごととして捉えてしまうことや適切な対処をしないままに被害が広がってしまうのが現状です。高校までは周りの大人たちがいち早く対処してくれたおかげで大きなリスクに遭わずに大学に進学してきたので、リスクに対処する経験やスキルが不足しているのは否めません。しかし、大学生となったからには、リスクを回避するために、リスクの様相を正しく認識し、「自分自身の問題」として捉え、リスクやトラブルに遭遇した時や遭いそうな時に主体的に解決していく(じぶんごと化する)ことが求められています。

 この本の各章の冒頭には特徴的な事象を取り上げたマンガが掲載されています。結末がハッピーエンドかどうか不明な章もあります。読者にこの後の対処について問いかけることで注意を促し記憶に留めてもらい、マンガに続く本文が的確な手引きとなるようにとの執筆側からの願いがあります。
  「知らなかった」でせっかくの大学生活を無駄にしないために、『すぐに役立つ最新対応版 大学生が狙われる50の危険』を手元に置いていただき、安全・安心で充実した大学生活を過ごされることを願っています。
(全国大学生協連 田村光広)
●本文のイメージ●


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