●Profile●
（とまつ・たつき）
慶應義塾大学文学部３年。英語は大の苦手だったが、ポーランドで一人旅をした経験から「異国の地で生活してみたい！」と一念発起。埼玉県出身だからか海への憧れが人一倍強く、綺麗な海が見たいという気持ちの一心でNZに渡航。英語はもとより自炊生活にも奮闘中（?）。
Kia Ora!
ニュージーランド（NZ）からこんにちは！ 交換留学生としてオタゴ大学に留学中の戸松です。「ニュージーランド便り」の初回ということで、僕が住んでいるダニーデンの町や、どんな大学生活を送っているのかについてご紹介したいと思います！
初めに、NZの町と言われて皆さんはどんな名前を思い浮かべるでしょうか。オークランド、クライストチャーチ、ウェリントン……、と大体３つくらいは挙がると思いますが、ダニーデンを知っている人はあまりいないと思います。ダニーデンの一番の特徴は人口の15％を学生が占めていること。大学の周りにフラット（Flat）と呼ばれるシェアハウスがたくさん並んでおり、僕もアメリカ人の学生とフラットに住んでいます。欧米の学生はとにかくパーティー好きな人が多く、日本にいた時には考えられないくらいのペースで飲みます。ある日の夜、翌日の授業に備えて部屋で勉強をしていた時に、部屋の天井を突き破ってフラットメイトが突然落ちてくるというハプニングがありました。彼曰く、お酒を飲んで良い気分になっていたからか、興味本位で屋根裏を歩いていたら床が抜けてしまったとのことです。海外生活はトラブル続きだとよく言われますが、これ以上のトラブルはないと信じたいですね。その後、結局天井に空いた穴がすぐに修理されることはなく、雨漏りもしてしまったので、今のフラットに引っ越すこととなりました。
ダニーデンの風景。
NZの羊の数はなんと人口の５倍！
ダニーデンは山と海が歩いて行ける距離にあり、アウトドアが好きな人にとってはうってつけの場所です。週末に友達とダニーデンをドライブした時は、ビーチで初めて野生のペンギンやアシカを見ることができました！ NZは環境保護に力を入れているため、日本ではあまり目にすることができないような美しい風景にも出会うことができます。ちょうど１か月前にはダニーデンよりも南に位置するスチュアート島で、友達と人生初のキャンプをしました。しかし、ここで悲劇が。スチュアート島がダニーデンよりも寒いところだと知らずに用意を怠ったおかげで、寝ている間に身体が冷えて夜中に何回も目覚めるというなんともキツい経験をしました。結局風邪をひいてしまい、その後１週間はほとんどベッドの上で過ごす事となったので、残念ながらあまり良い思い出にはなりませんでした……。NZはとにかく暑いという勝手なイメージを抱いていたのですが、南に行けば行くほど緯度が高くなるので、場所によっては極寒に襲われます。次からは注意が必要ですね。
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オタゴ大学の象徴である時計塔。
夜中でも１時間おきに鐘がなっています。
さて、僕が大学でどんな授業を履修しているのかというと主に音楽と社会学です。音楽関連ではポピュラー音楽についての授業とピアノの実技レッスンの授業をとっています。後者では実際に先生から課題曲を出され、期末試験では30分のプログラムを演奏するといったように音楽大学さながらの授業でとても面白いです。僕はもともと英語があまり得意ではないのですが、不思議なことに自分の好きな音楽のことであれば、先生や他の学生の言っていることがなんとなく理解できます。ところで、NZってどんな英語を喋るんだろう……と思う人も多いかと思います。遡ること、1日目。空港から大学近くまでのシャトルバスを利用する際に、運転手の方が「ナイム！（Name）」と言ってきた時は何回も聞き直したのですが、本当に何もわかりませんでした……。こんな感じで「何を言っているのかわからないよ!!」と戸惑うことも多いですが、NZ英語は独特なスラングや発音が多いので日々新たな発見があって面白いです！ また、NZは英語に加えてマオリ語も公用語として認定されているので、スーパーや交通機関のアナウンスも「Kia Ora! （こんにちは）」という言葉で始まるのが特徴的です。
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日本ではあまりお目にかかることはできない
「ペンギン飛び出し注意」の標識
授業がない時間は基本的にピアノの練習をしているかジムに行っているかの２択です。ピアノの練習室は音楽を専攻している学生なら自由に使うことができますし、大学のジムもオタゴ大学の学生証を持っていれば無料で利用することができるので、自分の好きなことに没頭できる素敵な環境だなぁと感じています。日本にいた時と同じように１人で筋トレをすることあれば、友達とバドミントンをして遊ぶことも多いです。日本にいるときはあまりスポーツをしてこなかったのですが、NZに来てからその魅力に気づきつつあります！
現在（4月）は新型コロナの影響でNZも外出禁止、ならびにスーパーや薬局以外のお店の営業禁止という厳しい制限がされていることもあって、友達が帰ってしまったり、授業がオンラインになってしまったりと１か月前の生活とは大分変わってしまいました。「もしコロナがなかったら……」と考えてしまうことも少なくありません。ただ、そうしていても仕方がないので、大学の勉強の他にも、自炊のレパートリーを増やしたり、新しい曲を練習したり……となんとか今の時間を有意義に使えるように模索中です。次回のNZ便りではもっと明るい話題を届けられることを願っています！
Have a nice day!
