読んで一言

アンケートから、読者の感動したり影響を受けた本・映画をご紹介
 

『モモ』
ミヒャエル・エンデ〈大島かおり=訳〉/岩波少年文庫
本体800円+税

正直、読む前は大学生になる自分が読む本でもないのかなと思っていました。しかし、読み終わると、大学生だからこそ読んで良かったと思うようになりました。大学生は人生の中で最も時間があると言っても良いと思います。時間がある今だからこそ、時間について考える本を読んでみてください!
(神奈川大学 tachyon

『息吹』
テッド・チャン〈大森望=訳〉/早川書房
本体1,900円+税

天才SF作家テッド・チャンによる待望の第二冊目短編集。どの短編もとても面白く、知的好奇心をくすぐられるものばかりであるが、その中でも私が一番気に入った短編は「予期された未来」だ。この作品は数ページで完結してしまうが、その完成度の高さ・面白さは私の中にあったSFの概念を大きく変えてしまうほどのものであった。もし、この本に興味があるのであれば、ぜひ「予期された未来」を試しに読んでみてほしい。あなたもきっとテッド・チャンの描くSFの世界の虜になっているはずだ。
(横浜国立大学 CITY
 

『春琴抄』
谷崎潤一郎/新潮文庫
本体370円+税

ドラマ「微笑む人」に出てきて気になったため購入・読了。盲目の三味線奏者である春琴と、その生活を傍らで支える丁稚の佐助の関係を描いた作品。テーマは究極の愛だと思った。終盤で起こるある事件の犯人は語られないまま終わるが、私は、佐助が犯人だと思って読むのが好きだ。
(京都工芸繊維大学大学院 やもり

『先生、犬にサンショウウオの捜索を
頼むのですか!』

小林朋道/築地書館
本体1,600円+税

まずタイトルからして非常に心を引きつけられますが、中身もとてもユーモラス。そしてどれも動物への愛と探究心に溢れています。小林先生の動物たちとの愉快な日常をおすそわけしてもらえる楽しい本です。先生の日常はきっと「現実は小説より奇なり」でいっぱいなんだろうなぁ。
(京都大学 ネコノヒゲ
 

『幸福な星』
仲野芳恵/日経BPM
本体1,500円+税

ディストピア国家の底辺で、葬儀のためにピアノを弾くキカと、体を売って生活するメイは、互いを大切に思いながら同居していた。この物語には、静かなピアノのメロディが流れ続けていると感じた。誰のためにキカはそれを奏でているのだろう。メイのためか、それとも……。
(京都大学 いろは

『明るい夜に出かけて』
佐藤多佳子/新潮文庫
本体670円+税

深夜ラジオリスナーである男子大学生トミヤマたちの青春小説。私はこれを読んでからラジオにハマりました。物語のリアルな空気感も好きです。
(慶應義塾大学 伊藤晴菜)
 

 映画 
『パンズ・ラビリンス』
(2006年 メキシコ・スペイン・アメリカ合衆国)

第二次世界大戦下の山奥で幼い少女が出会った、三つの試練。さあ、物語の幕は開かれた。戦争が行われている現実と少女が飛び込んだ幻想、物語が進むにつれて、少女が住む世界の境界は曖昧になって行く……。そして訪れるラストは人によってハッピーエンドと見るか、バッドエンドと見るか判断が分かれるに違いない。
(法政大学 Ace Tea。
※斜体の投稿者名は、ペンネームです。

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