大学生協PICK UP! 文庫ベスト10

全国の大学生協350店舗の売上げデータより、新刊とロングセラーの文庫の中から、7月に大学生の間でよく読まれた上位10作品をご紹介します。
データ抽出期間:2020年7月
 
  • 伊坂幸太郎
    『ホワイトラビット』
    新潮文庫/本体670円+税
    仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも、逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく——。予測不能の籠城ミステリー、待望の文庫化。
  • 住野よる
    『青くて痛くて脆い』
    角川文庫/本体680円+税
    人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。——傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。
  • エリック・ウイリアムズ<中山毅=訳>
    『資本主義と奴隷制』
    ちくま学芸文庫/本体1,700円+税
    産業革命は勤勉と禁欲と合理主義の精神などではなく、黒人奴隷の血と汗がもたらしたことを告発した歴史的名著。待望の中山毅訳を文庫化。
 
  • 三上延
    『ビブリア古書堂の事件手帖 2』
    メディアワークス文庫/本体630円+税
    ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本——横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。シリーズ累計700万部の人気古書ミステリ、最新作は丸ごと「横溝正史」!
  • 太宰治
    『人間失格』
    新潮文庫/本体280円+税
    「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。ひとがひととして、ひとと生きる意味を問う、太宰治、捨て身の問題作。
  • 上橋菜穂子
    『鹿の王 水底の橋』
    角川文庫/本体800円+税
    真那の姪を診るために恋人のミラルと清心教医術の発祥の地・安房那領を訪れた天才医術師・ホッサル。しかし思いがけぬ成り行きから、東乎瑠帝国の次期皇帝を巡る争いに巻き込まれてしまい……!?
 
  • 宮沢賢治
    『新編 銀河鉄道の夜』
    新潮文庫/本体430円+税
    貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく哀しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作である表題作に、「よだかの星」「オツベルと象」「セロ弾きのゴーシュ」「北守将軍と三人兄弟の医者」「饑餓陣営」「ビジテリアン大祭」などを加えた14編を収録。
  • カミュ<宮崎嶺雄=訳>
    『ペスト』
    新潮文庫/本体750円+税
    アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
  • 外山滋比古
    『思考の整理学』
    ちくま文庫/本体520円+税
    アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには? 自らの体験に則し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、恰好の入門書。大学生協、超ロングベストセラー。
 
  • アンリ・ピレンヌ<佐々木克巳ほか=訳>
    『ヨーロッパ世界の誕生』
    講談社学術文庫/本体1,690円+税
    「地中海世界」の没落と「ヨーロッパ世界」の誕生、その背後で決定的役割を果たしたイスラムへの着眼──。歴史家が晩年の20年に全情熱を傾けたテーマ。ピレンヌの集大成にして、世界的に参照され続けている古典的名著、待望の文庫化!

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