リレーエッセイ
川柳 琴美(読者スタッフ・お茶の水女子大学3年)

P r o f i l e

川柳 琴美(かわやなぎ・ことみ)
お茶の水女子大学3年。
片道2時間半以上かけて、新幹線通学をしています。オンライン授業はメリットもありますが、空間的な隔たりが倍増するようで寂しい……。そんなとき、現実逃避できる本の世界は、オアシスです!

 はじめまして。お茶の水女子大学3年の川柳琴美です。
 まだ見ぬ相手にエッセイで自己紹介するというのは、なんとも不思議な感覚。手紙を風船に括りつけて、空に放つような気持ち、とでもいうのでしょうか。どこかロマンチックで、ときめいてしまいます!

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 お茶大生活も、あっという間に3年目。生活科学部人間生活学科に所属しており、生活造形論、服飾文化論、保育学、民俗学、比較文化論を中心に学んでいます。生活がテーマなので、扱う内容が幅広く、制服などの身近なものごとも研究対象になるのが面白い!
 4月からは、日本服飾と保育デザインのゼミに入りました。いかにも大学生らしい「ゼミ」という響きが、まだフワフワとしている今日この頃。このエッセイが皆さんに届く頃には、もう慣れているでしょうか?

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 さて、読者スタッフは2年目になりますが、読書量は平均1〜2冊/月、読むスピードも比較的遅めで、正直、読書家というには微妙なところ……。でも、本を愛する気持ちに偽りはありません! 本の楽しみ方は千差万別ということで、ここからは、私なりの方法を少しご紹介したいと思います。
 皆さんは、小説を読むとき、自分の心をどこに置いていますか? 私の場合、心が小説の中に入り込んで、現実と作品世界の境界が曖昧になることが多いです。
 例えば、阿部智里さんの「八咫烏シリーズ」(本当は、このシリーズを語ることにエッセイを捧げたいのですが、好きすぎるあまりコントロールを失うので辞めておきます)。
 私にとって、大好きな八咫烏の世界に浸ることは、この上ない楽しみです。作中のある人物が金柑を煮ていたら、私もマネしてみたり、文献を調べたり、ここはという場所へ行ってみたり……。大学での学びだって、無関係ではありません!
 こんな風に、本を読むだけでなく、それに続く一連の探究が醍醐味なのです。点と点が繋がって、しっくりこなかった場面がストンと腹に落ちるあの感覚といったら、もう!
 秘密の窓を開放してしまったようで恥ずかしいですが、『izumi』の読者なら、きっと分かってくれる方がいるはず⁉
 たまには、現実と空想をごちゃ混ぜにして、物語の世界を探究してみてください!
 

次回執筆のご指名:千羽 孝幸さん

166号の「座・対談」にインタビュアーとしてご登場いただいた千羽さんが、『izumi』に仲間入りしました。読書だけでなく、原稿を書いて、素敵な冊子も作ってしまうマルチな才能をお持ちの千羽さん、自己紹介をお願いします!(編集部)

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