The 著書紹介
『大学職員のリアル』黒田 剛史(中央公論新社)

元・大学職員コンビが贈るリアル

黒田 剛史(中央公論新社)
 
著者紹介
購入はこちら > 倉部史記=著・若林杏樹=漫画
『大学職員のリアル』
中公新書ラクレ/定価990円(税込)
 著者の若林さんは、大学職員出身のおそらく唯一のマンガ家(当方調べ)。今でこそ大活躍中ですが、公務員と並び称されるほど安定した職業をなげうった時、親に泣かれたのだとか……。このように近年、大学職員は「9時5時で年収1千万円」との噂が広がる人気職です。はたして本当に超ホワイトで好待遇なのか? もう一人の著者・倉部さんが聞き取った多くの現役職員の皆さんの肉声とともに、国公私立や規模の大小や地域差もふまえ、千差万別な実態を明らかにしています。中には、教員と職員とのビミョーな関係性についての告白も。教員の皆さんにとっても、機微に触れる情報が満載の一冊です。
 本書の準備中に、東京と神戸の私大があいついで学生の募集停止を発表したことがニュースになりました。少子化で「斜陽産業」と言ってもさしつかえないのに、業界全般に危機感の欠如が指摘されています。そんな中、「高度専門職」として活躍の幅を広げる事例についても紹介しました。悩んでいる職員さんにとって、何らかのヒントになれば幸いです。
 大学職員の可能性については、倉部さんから伺ったお話が鮮烈でした―― ある学生が学部の事務所窓口に、「退学したい」と訪れました。職員は、おもむろに所定の用紙を差し出し、手続きは淡々と進みます。もしこのとき「事情を聞かせて」と職員が寄り添っていたら……。やはり押しとどめられなかったにせよ、何かしらの「餞別」は届けられたのかもしれません。
 ここで急いで補足しますと、大学職員の仕事は決して事務や窓口対応ばかりではなく、中には附属の幼稚園や病院に配属されることも!
 学生さんからは伺い知れない、多種多様な部署リストは、巻末資料に掲げた「お仕事カタログ」が参考になります。
 ちなみに倉部さんも元大学職員。経験を活かして、高校と大学との橋渡しや、中退を未然に防ぐという課題に携わっています。元・大学職員コンビが贈る「リアル」、ぜひご覧ください。

 
著者紹介

若林 杏樹(わかばやし・あんじゅ)

「昭和が生んだ天才美少女マンガ家」。大学職員として5年間働くも、長年の夢を叶えるためフリーの漫画家に。全くの無名、ツテなしから、SNSを営業ツールとして駆使して幅広く活躍中。

倉部 史記(くらべ・しき)

進路指導アドバイザー、高大共創コーディネーター、追手門学院大学客員教授。元大学職員。著書に『ミスマッチをなくす進路指導』『看板学部と看板倒れ学部』など。

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