編集部REPORT


 

桜美林大学
読プロ作家トークショー 

ゲスト:幸村 誠さん

 桜美林大学の学生&大学図書館&大学教職員&生協が協働して活動している桜美林大学図書館読書運動プロジェクト実行委員会―― 通称「読プロ」。活動の一環として2007年から毎年開催しているトークイベントは今年で16年目。今回は1月23日、桜美林大学町田キャンパス・明々館会場とZoomに合計70名が集まり、『ヴィンランド・サガ』の作者幸村誠さんを迎えて、「ヴィンランド・サガから学ぶ生き方」をテーマに読プロのメンバーとトークを繰り広げました。
 まずは主に下積み時代のエピソードで幸村さんの人柄に触れ、徐々に作品執筆の話題へと続きます。読プロのメンバーたちは作品をヴァイキング時代・奴隷時代・開拓時代に分けて分析した表や、相関図、推しキャラなどをパワーポイントをつかって紹介しながら、幸村さんとひとつずつ深堀りしていきました。「暴力によらずに話し合いだけで物事を解決する。それは、全人類の課題。すべての紛争が話し合いで解決されるといいと思う。でも結論を急ごうとしてはいけない。対話が続いている限り戦争は始まらない」と、今現実世界で起きている出来事にも通ずる暴力や平和への考えを語った時の幸村さんの表情は、真剣そのもの。一方で穏やかに、かつユーモアを交えて様々なエピソードを語る姿にも参加者・関係者の心が鷲掴みにされたことは間違いありません。最後に当日運営に携わった読プロメンバーのことばをご紹介します。
 

作家トークショーで初めて、漫画家さんをお呼びしました。原稿作りやパワーポイント作成など、初めての事が多く大変でしたが、多くの方々のお力添えいただき、良いトークショーを開催することが出来ました。海外の方にもお越しいただきとても嬉しく思いました。

(川井萌)


今回の作家トークショーでは、私が名前を挙げさせていただいた幸村誠先生がお越しくださいました。非常に緊張しましたが、最後までやりきることができ本当に良かったです。

(市川雄一)


SNS等の広報宣伝と当日のインタビュアーを主に担当しました。トークショーの入口を担うため、多くの人の目に留まって頂けるか、興味を持っていただけるか、試行錯誤の日々でした。学内外、海外の方、関係者の方も、トークショーに参加する皆さまが楽しそうにされていて、頑張って良かったと嬉しく思いました!

(芳賀さやか)


※3名ともリベラルアーツ群3年生。(敬称略)

 
 

出版甲子園実行委員会が『読書のいずみ』編集会議にやってきた

 みなさんは「出版甲子園」をご存じでしょうか。2005年の設立から昨年で19回を迎えた「学生の、学生による、学生のための出版コンペティション」。これを運営しているのが、出版甲子園実行委員会の学生サークルの皆さんです。「出版甲子園」の決勝大会を半月後に控えた2023年11月11日、広報を担当するメンバーのみなさんが『読書のいずみ』の編集会議に遊びに来てくださり、『読書のいずみ』委員と活動やおすすめの本について交流をしました。「出版甲子園」ではどのような活動をされているのか、当日お話しいただいた中身を一部だけご紹介させていただきます。
「わたしたちは学生と編集者をつなぐ仕事をしています。『こういう企画を本にしたい』『研究していることを形にしたい』『経験をエッセイにしたい』……そのような企画者の思いを編集者にアピールする機会をつくることによって、『商業出版を果たす』という彼らの目標を手助けしています」。応募は(第19回は)100点程度あり、1〜3次審査までは実行委員の学生が行い、最終的に決勝大会に進む8点に絞ります。
 気になる審査とはどのように進めるのでしょうか。「1次審査はメンバー全員ですべての企画に目を通し、配点を整理して最終的に話し合って決めます」。「大変そうですね」と聞くと、「いろんな企画書から知らない分野を知るきっかけにもなるので、楽しいです」と笑顔で答えてくれました。
 1次審査の企画書はシンプルなものですが、2次審査、3次審査に進むにつれて見本原稿を書いてもらったり、項目を増やしてみたりして、段階的に企画書をブラッシュアップしていきます。2次審査を通過すると担当がついて、企画の応募者と一緒にブラッシュアップしていくのだとか。まさに編集者の仕事ですね。ここで企画書が一気に変わっていくといいます。決勝大会は審査員となる出版社の編集者や書店員の前で企画者本人がプレゼンをし、編集者の目に留まった企画が商業出版に向けて動き出します。
 ところで、みなさんはなぜこのサークルに入ろうと思ったのでしょうか。皆さん共通して「出版関係に興味があった」と答えてくれました。そして「企画者、編集者との出会いに魅力を感じた」「誰かの本気を支援する活動趣旨が魅力的だったから。企画者のエネルギーがすごくて、それをサポートするのはやりがいがある」という方も。活動に興味のある方はぜひ公式サイト(出版甲子園 https://spk.picaso.jp/)へアクセスしてみてください。また「出版甲子園」の企画募集も公式サイトで5月から始まります。皆さんもぜひ参加してみてはいかがでしょう。
 


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