読書マラソンWEB版 5月特別号

『火花』著:又吉直樹 出版社:文藝春秋

愛知県立大学 加藤里奈

愛知県立大学
加藤里奈

火花

『火花』
著:又吉直樹
出版社:文藝春秋

この本は、人間とはお笑いとは何なのか私たちに問いかけてくれる。
年齢、状況によっても読み方は変わる本だ。
ドイツの心理学者レヴィンのいう「マージナルマン」。私たちがその存在に値するだろう。そして、お笑いの世界の人たちも立場こそ違うが同じ状態なのだ。 しかし、それが仕事であるという状況なのであまりに過酷である。才能がある人、いつまでも夢を追い続けしがみつく人達。こんなに不安定な状況を維持することができるだろうか。主人公が10年続けてきたからこそ言い放った言葉は印象的だった。 しかし、私は何かに行き詰った時ただそこに固執するのではなく、幅広い視野を持ち物事を考えていきたい。自己中心とならないよう自分を見据え、第3者の意見も聞く耳を持ち意思決定ができる人間でいたい。又、本を読みながら当たり前のことなのに人との付き合いとは仮面をかぶって接することを認識し、少し恐ろしくなった。それは、ごく普通に良く見られたいと意識せずに被っているものもあれば悪意のあるものもある。 そこに好意・愛情が伴ってしまえばきっと正確に判断することができないだろう。すべては感情的にならず冷静に人も物事も見られるような自分でありたい。

この本を通して、自分自身を見つめなおすきっかけになるかもしれません。

愛知県立大学
加藤里奈