新入生の保護者21,531名から集約
「2019年度保護者に聞く新入生調査」概要報告

※データの無断転載はお断りいたします。
2019年11月18日

保護者に聞く新入生調査報告書

<2019年度の特徴>

  1. 受験から入学までにかかった費用
    入試制度の変更を念頭に一般受験の受験学部数が増加
    受験料や交通費の増加が顕著に 下宿生の生活用品購入額増は電話機購入額の影響が大
  2. 保護者の意識
    就職への不安が解消傾向の一方で、4人に一人は経済的支援を大学に期待
    オープンキャンパスから入試まで、子どもに同行の傾向は続く

全国大学生活協同組合連合会(以下 全国大学生協連)では、2007年から毎年4月〜5月に新入生の保護者を対象とした「保護者に聞く新入生調査」を実施しており、2019年は124大学生協の 21,531名の方から回答を頂きました。

この調査は毎年、受験から入学までにかかった費用をはじめ、受験から入学までに困ったこと、大学生活を送る上での不安といった保護者の意識と併せ、大学生協の事業に対する評価も頂いています。
今回の調査結果から大学入試制度の変更を前にした受験のための費用の変化、また引き続き好調な大学生の就職状況を背景とした保護者の不安や関心などを報告いたします。

<調査の概要>

【調査の目的】 新学期の大学生協の取り組みについての保護者の評価や、新入生が入学までにかかる 費用、具体的なスケジュール、住まい探しや商品購入の際の意識を調査することによ り、新学期事業の総括および次年度提案の基礎データとする。
【調査対象】 2019年に入学した新入生(学部生)の保護者
【調査期間】 2019年4〜5月
【調査方法】 郵送調査(一部手渡しの生協あり)
【回収数】 21,531(124大学生協・回収率 32.6%)

サンプル特性(実数:人・構成比:%)

グラフ

▲ クリックで拡大 ▲

受験から入学までにかかった費用

<平均額について>

  • 各費目の平均額および合計の平均額は、それぞれ「0」と無回答を除いた数値の平均である「有額平均」で表示しています。
  • 費目のいずれかに「0」が含まれていても合計の平均額には反映されるため、各費目の平均額を合計したものと、合計の平均額は一致しない場合があります。

<各費目の内容>

A.出願をするためにかかった費用 受験料/願書を取り寄せた費用
B.受験のための費用 交通費/宿泊費/滞在費・その他
C.大学への学校納付金 入学金/授業料/施設拡充費・その他/寄付金・学校債
①入学した大学への納付金 ②入学しなかった大学への納付金
D.合格発表や入学手続きのための費用  
E.入学式出席のための費用  
F.教科書・教材購入費用 パソコン/教科書/電子辞書/教材/その他
G.住まい探しの費用 交通費/宿泊費・滞在費/礼金・入館金・敷金/斡旋手数料/前家賃や日割分・その他
H.生活用品購入費用 寝具/家具/家電用品/自炊用品/電話加入権・配線工事費/電話機/日用雑貨・自転車・バイク/衣類
I.その他の費用 引越し代・荷物の送料/4月分の生活費/予備の貯金/保険料/生協出資金/お礼・お祝い返し・その他

1.受験から入学までにかかった費用
入試制度の変更を念頭に一般受験の受験学部数が増加。
受験料や交通費の増加が顕著に 下宿生の生活用品購入額増は電話機購入額の影響が大

(1)受験から入学までにかかった費用(図表1〜4)

国公立・自宅・理工系の 1,259,800円から私立・下宿・医歯薬系の 2,884,500円まで

  1. 自宅生の受験から入学までにかかった費用

    ○国公立 1,282,400円・私立 1,508,200円

    • 国公立文科系 1,279,500円・国公立理工系 1,259,800円・国公立医歯薬系 1,364,900円
    • 私立文科系 1,401,800円・私立理工系 1,719,200円・私立医歯薬系 1,994,500円
  2. 下宿生の受験から入学までにかかった費用

    ○国公立 1,996,300円・私立 2,221,800円

    • 国公立文科系 1,990,600円・国公立理工系 1,973,300円・国公立医歯薬系 2,111,100円
    • 私立文科系 2,120,600円・私立理工系 2,443,400円・私立医歯薬系 2,884,500円

図表

図表

図表

図表

▲ クリックで拡大 ▲

(2)受験から入学までにかかった費用の特徴 (図表5〜8)

①受験から入学までの費用は入学大学の設置者、専攻、住まいなど進路により大きく違い、平均額は国公立・自宅・理工系の場合が1,259,800円と最も低く、私立・下宿・医歯薬系の2,884,500円が最も高い。

②費目別では「出願するためにかかった費用」が前年に続き増加傾向が大きい。特に国公立は127,000円と、同じ基準で比較できる08年以降最も高い金額となった。そのほか「受験のための費用」も国公立で400円、私立も900円増加している。

③「出願するためにかかった費用」の多くを占める「受験料」の増加の影響が大きく、特に国公立の「受験料」は121,900円と前年から5,600円増加し、08年から最も高い金額となっている(私立800円増)。「受験料」の金額が大きい一般受験生のうち5学部以上受験した人は全体の33.3%、10学部以上が5.2%で、10学部以上受験した人は08年と比較すると3.5ポイント増加した。また一般受験生は受験のための「交通費」も29,600円で08年から最も高い金額となった。

④下宿生の「生活用品購入費用」は3年ぶりに増加し304,400円となったが、3年前と比較すると16,000円減少している。「生活用品購入費用」のうち「家電用品」は3年連続減少の104,700円。一方で増加額が大きい「電話機」は前年から9,000円増加して65,200円と、この10年間で平均額は2倍になった。

⑤受験から入学までの費用について準備・工夫したことで「学資保険に入っていた」が最も多く48.3%だが、14年以降減少傾向が続いている。「貯蓄を切り崩した」(35.7%)、「奨学金を申請」(32.9%)と続くが、「奨学金を申請」は「学資保険」とともに緩やかに減少傾向を続けており、「貯蓄を切り崩した」は増加傾向が続いている。

⑥費用準備の際に困ったこととして「受験料が増えた」が前年から全体では1.8ポイント増加した19.6%で、一般受験では25.3%と、この設問を始めた14年以降最も高くなった。2020年度から変更される大学入試制度を念頭に、現役入学志向の高まりが受験学部数や受験費用の増加に表れていると思われる。

 

図表

図表

図表

図表

▲ クリックで拡大 ▲

2.保護者の意識
就職への不安が解消傾向の一方で、4人に一人は経済的支援を大学に期待
オープンキャンパスから入試まで、子どもに同行の傾向は続く

(1)受験から入学までの保護者の意識 (図表9〜12)

①子どもを大学に進学させた理由は「本人の希望が強かったから」が 83.5%と大半を占めており、加えて「色々な経験をさせたいから」(47.9%)、「就職や資格取得のために大学卒の学歴が必要だから」(40.8%)、「専門的な知識を身につけさせたいから」(34.6%)、「人間関係を広げさせたいから」(32.6%)があげられる。

②この項目を初めて調査した 13 年と比較すると「本人の希望が強かった」は 2.0ポイント減少しているが、「専門的知識を身につけさせたいから」「人間関係を広げさせたいから」はそれぞれ5.3ポイントと5.2ポイント減と減少が大きい。

③また子どもの入学大学に対して期待することとして「専門教育の教育強化」60.2%(文科系55.2%・理工系 64.7%・医歯薬系 70.9%)のほか「就職のための支援強化」50.9%(文科系54.9%・理工系 50.4%・医歯薬系 27.8%)、「社会人としての一般教養の教育強化」47.3%(文科系 51.8%・理工系 44.1%・医歯薬系 33.4%)が続く。

④大学に対する期待のうち「就職のための支援強化」は初めて調査した 13年の 63.0%から12.1ポイント減少、特に文科系は 14.3ポイント減少と減少が大きい。併せて子どもが大学生活を送る上での不安に「就職や将来のこと」(33.8%)をあげる保護者も 13年比 7.7ポイント減(文科系 9.1ポイント減・理工系 7.3ポイント減)と、好調な就職状況を背景に「就職」に関わる保護者の不安も縮小傾向が見られる。

⑤一方「授業料減免や奨学金などの経済的支援」は 23.3%(国公立 20.6%・私立 27.6%)と、この 6年間は 21.5%〜24.5%と一定の割合を推移している。

図表

図表

図表

図表

▲ クリックで拡大 ▲

(2)入学までの行動 (図表13〜14)

①入学した大学のオープンキャンパスには新入生の50.0%が参加している。推薦生は76.7%と参加が多く、推薦生のうち自宅生の参加は85.0%にも上り、オープンキャンパス以外の見学にも47.1%が訪れている。また一般受験生もオープンキャンパスには 38.2%が参加し、うち自宅生は 54.1%(下宿生 27.4%)と参加率が高い。

②オープンキャンパスに訪れる新入生は 10年には 40.7%、15 年が 47.3%と増加し、9年間で 9.3ポイント増で、推薦生は 9.4ポイント、一般生は 8.3ポイント増加した。

③またオープンキャンパスには母親なども参加している。19 年は全体の26.0%(参加した新入生を100として 52.0%)には本人と同行者が参加している。この割合は 14年に設問形式の変更を行って以降継続して増加している。

④また同行者の有無は入試形態別にみると、一般受験生の 17.4%に対し推薦受験生は 45.5%と高く、参加した新入生を100 とすると推薦受験生は 59.3%に上る(一般受験生 45.5%)。さらに推薦生のうち自宅生の53.5%に対し、下宿生は67.5%と同行者が多く、新生活準備のためにオープンキャンパスの機会に入学大学を訪問する保護者が多いものと思われる。また受験の際も下宿生の 49.9%(全体 34.7%・自宅生 15.7%)が同行者を伴って受験会場を訪れている。

⑤入学式には 97.7%(自宅生 98.1%・下宿生 97.3%)の新入生が出席しており、75.9%(自宅生 80.1%・下宿生 72.8%)には同行者がいる。入学式への同行者出席の割合は 10年から 9.2ポイント増加しており、自宅、自宅外に関わらず入学式への「父親」や「母親」の同行が増加しており、「父母」ともに出席は全体の 27.2%を占め、10年から 7.5ポイント増加した。

図表

▲ クリックで拡大 ▲