第56回学生生活実態調査の概要報告

※データの無断転載はお断りいたします。

CAMPUS LIFE DATA 2019

2021年3月8日

はじめに 調査概要とサンプル特性について

<調査概要>

調査実施時期
2020年10~11月(1963年より毎年秋に実施 ※未実施年あり)
調査対象
全国の国公立および私立大学の学部学生
回収数
11,028(30大学 回収率32.6%)
調査方法
Web調査(郵送またはメールで調査依頼し、Web上の画面から回答)
調査項目の概要
収入・支出、奨学金受給、アルバイト、登校日数、オンライン授業状況、サークル所属、就職活動、大学生活充実度、勉強時間、読書時間、大学生協利用状況など

<サンプル特性>

  1. 第56回学生生活実態調査は77生協が参加、19,929名から協力を得た。ただしここで紹介する数値は、地域・大学設置者・大学の規模などの構成比を考慮し、経年の変化をより正確にみるために指定した30大学生協(国立19,公立2,私立9)の11,028名の平均値である。
  2. 前回と比較して専攻の構成比に差異がなく、経年の比較にも耐えうる調査である。
  3. 前回と比較すると男性の構成比が0.2ポイント減、女性は0.1ポイント増となった。前回から性別で「回答しない」の選択肢を加えている。
  4. 専攻別の男女の構成比は、文科系4.5:5.2、理工系6.8:2.9、医歯薬系3.7:5.9となっている。

本日の報告内容

1.今回調査結果の特徴

  • 新型コロナウイルス感染拡大後としては初めての調査となり、コロナ禍での学生生活の変化や、その中での学生の戸惑いや苦悩が随所に現れる結果となった。
  • 「とりわけ入学直後よりコロナ禍での学生生活を強いられた1年生において、2年生以上とは異なる傾向の結果が出ている。

2.速報版(2021年2月8日公表)の報告要点

  • 「大学生活が充実している(合計)」と回答した比率は前回(2019年秋)88.8%→今回(2020年秋)74.2%と減少、特に1年生は56.5%で昨年より32.9%減少している。
  • 1年生は、大学登校日数が多いほど、「大学生活が充実している(合計)」と回答している。1週間登校日数0日では41.2%、5日では76.2%となっている。
  • 対面授業とオンライン授業の割合で見ると、対面授業の割合が高いほど「大学生活が充実している(合計)」の回答が多くなっている。
  • 1年生の「サークル所属」は、前回(2019年秋)82.8%→今回(2020年秋)48.7%と大きく減少、「現在所属していないが、今後入るつもり」の「大学生活が充実している(合計)」は44.7%となっている。

3.学生の経済状況

  • 「収入」「支出」とも大きく減少。
  • 「収入」ではアルバイト収入の減少が目立つ、今後個別状況に懸念。
  • 「支出」減少にコロナ禍での行動制約が見て取れる。
  • 「奨学金」は「給付型」の受給が微増。

4.大学生活・学生の意識

  • オンライン講義普及を受け、「授業形態」「登校日数」が急速に変化。
  • 増加を続けてきた「学生生活は充実している」が急減、特に1年生に顕著な傾向。
  • 「就職活動」への不安が増大、特に2~3年生に顕著。
  • SDGs「ジェンダー平等を実現しよう」への関心の増加が目立つ。

5.学生の日常生活

  • オンライン講義を受講する学生は全体で87.5%、1年生では95.3%。
  • 1週間の登校日数「0日」は4人に1人。平均登校日数は2.0日で前年から2.6日減少。
  • 「友だちができない(いない)」ことが気にかかっている1年生は3人に1人。

1.学生の経済状況

(1)自宅生の生活費(図表1)

1ヵ月の収入合計は4,660円減少/アルバイト収入が9年ぶりに減少
支出合計は3,950円減少/「食費」「教養娯楽費」の減少が顕著

  1. 自宅生の収入合計は62,820円。前年から4,660円、18年からは4,930円それぞれ減少した。
  2. 費目別には「アルバイト」が37,680円で前年から3,550円減少した。「アルバイト」の収入は11年から9年ぶりの減少となった。収入構成比は60.0%で前年から1.1ポイント減少した。
  3. 支出合計は62,130円。前年から3,950円、70年以降で最も高かった18年から5,070円減少した。
  4. 費目別には「食費」(10,670円、前年▲3,180円)、「教養娯楽費」(10,750円、前年▲2,240円)の減少額が大きく、「食費」の支出構成比は17.2%と70年以降最小となった。
  5. 「貯金・繰越」は19,610円で前年から2,730円増加した。支出構成比は31.6%で、この費目を設けた80年以降最も高くなった。

(2)下宿生の生活費(図表2・3)

1ヵ月の収入合計は7,610円減少/アルバイト収入が7,240円減少(減少率21.5%)
仕送り額2,400円減少/仕送り「0」の下宿生は全体の8.6%(前年+1.5ポイント)
支出も自宅生と同様「食費」「教養娯楽費」の減少が顕著

  1. 下宿生の収入合計は122,250円(前年▲7,610円)。70年以降で前年からの減少額が最も大きい。
  2. 費目別には「仕送り」が70,410円で前年から2,400円減少した。収入構成比は57.6%となっている。仕送り「0」の下宿生は全体の8.6%となり、16年以降4年ぶりに8%を超えた。
  3. 「アルバイト」が26,360円で前年から7,240円減少した。減少は15年から5年ぶりで、70年以降前年からの減少額が最も大きい。収入構成比は21.6%で前年から4.3ポイント減少した。
  4. 「奨学金」(21,130円、前年+230円)、「その他(貯金引き出しなど)」(3,900円、同+1,720円)は増加した。下宿生の奨学金受給者は、収入の46.5%を奨学金が占めており、「仕送り」は非受給者より48,640円少ない。
  5. 支出合計は121,180円(前年▲7,910円)で、これも70年以降前年からの減少額が最も大きい。
  6. 費目別でもすべての項目で前年より減少している。食費(24,570円、前年▲1,820円)、教養娯楽費(10,990円、同▲1,880円)、交通費(3,370円、同▲700円)は70年以降前年からの減少額が最も大きい。

(3)奨学金(図表4)

「給付型」奨学金の受給者が増加
「貸与型」奨学金受給者の73.4%が返還に不安

  1. 何らかの奨学金を「受給している」は32.1%で、前年から1.6ポイント増加した。受給者の平均額(有額平均)は56,870円(自宅生50,670円・下宿生60,740円・寮生60,220円)で330円増加した。
  2. 20年4月から対象が拡大された日本学生支援機構の給付型奨学金受給者は6.8%と5.0ポイント増加。その他の給付型奨学金と合わせた給付型受給者は9.6%で、前年から3.6ポイント増加した。貸与型受給者(24.8%)は、給付型受給者(9.6%)の約2.6倍となっている。
  3. 将来奨学金を返還することに不安を「常に感じている」+「時々感じている」は貸与型奨学金受給者の73.4%(前年+1.8ポイント)を占めている。(奨学金受給者を100として)

(4)アルバイト(図表5~7)

アルバイト就労率減少、とりわけ1年生の減少が顕著
半年間のアルバイト収入は24,000円減少し、使途から活動を制限された学生が見える
2年生以上では、勤務先からアルバイトシフトを減らされた経験は5人に1人

  1. 半年間(4~9月)のアルバイト就労率は72.4%と前年から11.5ポイント減少した。学年別では1年生の減少が大きく、1年生59.1%(前年▲19.1ポイント)、2年生79.5%(同▲8.8ポイント)、3年生80.0%(同▲7.7ポイント)、4年生73.6%(同▲8.4ポイント)。社会的生活行動制限の影響を大きく受けた1年生の「新規にアルバイト先を探したが見つからなかった」(6.2%)は、2~4年生より4ポイント前後多い。(図表5・6 )
  2. アルバイトをした人の半年間の収入(有額平均)は250,000円で、前年から24,000円の減少となった。
  3. アルバイト収入が「大きく減少した」+「減少した」は43.1%、「変わらない」43.5%、「増加した」+「大きく増加した」が12.3%となった(「アルバイトをした」を100として)。
  4. アルバイト収入の使途として、「サークル費用」(前年▲16.2ポイント)、「旅行・レジャー費用」(同▲14.4ポイント)の減少が目立つ。反面、「生活費のゆとり」(同+2.9ポイント)、「生活費の維持」(同+1.8ポイント)が増加した。コロナ禍で行動が制約されている状況が表れている(「アルバイトをした」を100として)。(図表7)
  5. アルバイトの実態では「勤務先からシフトを減らされた」「アルバイト先の休業で勤務できなかった」が、2年生以上で目立っている。(図表6)

(5)暮らし向き(図表8)

収入面の対策は「我慢する」「特に対策はない」が増加

  1. 暮らし向きが「大変楽な方」+「楽な方」は61.9%で4年連続増加したが、これから先の見通しは「かなりよくなりそう」+「少しはよくなりそう」16.0%と前年から5.3ポイント減少した。
  2. また、「少し苦しくなりそう」+「かなり苦しくなりそう」は23.2%で、1年生18.5%、2年生21.8%、3年生25.9%、4年生27.8%と学年が上がるほど先の見通しを「苦しくなりそう」と見ている。
  3. 収入面の対策は「アルバイトの増加」47.4%(前年▲8.0ポイント)、「特にない」28.3%(同+6.7ポイント)、「我慢する」13.8%(同+2.5ポイント)、「奨学金の申請」5.8%(同▲1.2ポイント)、「仕送りの増加」3.9%(同▲0.8ポイント)となっている。自ら収入を増やす「アルバイトの増加」や「奨学金の申請」が減少し、「特にない」「我慢する」など「耐える」対策をしている。(図表8)
  4. 節約・工夫したい支出費目の中で最も多い「外食費を含む食費」は、95年以降の60%以上から減少し、57.7%と90年(57.5%)と同水準となっている。
    ※この設問は隔年調査
  5. 増やしたい支出費目の中で最も多い「貯金」32.2%は18年から+1.7ポイント。増加の大きい費用は「教養娯楽費」16.0%(18年から+6.9ポイント)、「勉学費」14.9%(18年から+4.4ポイント)となっている。
    ※この設問は隔年調査

(6)半年間の特別費(図表9)

「合宿」「留学」「旅行」「就職活動」は大きく減少
「耐久消費財や高額商品の購入」「運転免許」が増加

  1. 20年4~9月に支出した特別な費用の有額平均額(0を含まない平均)は172,700円で前年から35,200円減少となった。
  2. 減少した費目は「合宿代」「国内旅行」「海外旅行」「帰省代」「留学」「就職活動」だった。
  3. 増加した費目は、「耐久消費財や高額商品の購入(パソコン・情報機器関連・スマホなど)」、「運転免許」「各種スクール(資格などの講座やスクール、eラーニングなど)」となった。
  4. 自己負担額は66,200円で前年から33,300円減、自己負担率も42.8%で前年から7.5ポイント減少した。

(7)大学納付金支払者、家計支持者の収入変化(図表10~11)

授業料などの学校納付金を負担する学生は11.4%(一部負担含む)
「主な家計支持者」の収入は18.9%が減少

  1. 「保護者・親族」「自分」「学費免除の手続きをしている」を組み合わせた、授業料などの大学納付金(学費)の支払者は「自分」11.4%。一部負担も含め1割以上の学生が学費を負担している。「保護者・親族」は82.4%、「学費免除…」4.2%となっている。この中で「保護者・親族のみ」は76.0%、「自分(奨学金・アルバイト収入など)のみ」も5.3%いた。(図表10)
  2. 半年間で「主な家計支持者」の収入が「大きく減少した」+「減少した」は18.9%となっている。大学納付金の負担感が増したことがうかがわれる。(図表11)

2.大学生活・学生の意識

(1)オンライン授業・対面授業の状況、登校日数(図表12~14)

オンライン授業を受講する学生は全学年で87.5%、1年生では95.3%
1週間の登校日数「0日」は4人に1人
平均登校日数は2.0日、前回調査(4.4日)から半減超

  1. 調査時(20年10~11月)の「最近1週間の授業形態」は、「対面授業のみ」8.2%、「オンライン授業のみ」26.5%となっている。「すべて対面授業」は4年生の17.8%に比べて、1年生4.1%、2年生4.9%と低学年に少なく、オンライン授業(「すべてオンライン授業」「対面授業とオンライン授業の併用」)は87.5%、1年生95.3%、2年生94.2%、3年生90.5%、4年生66.1%となっている。(図表12)
  2. 平日1日の授業形態別の授業時間は「対面授業」1.2時間、「オンライン授業」2.6時間。オンライン授業時間が授業時間の68.4%を占めている。
  3. 最近1週間の登校日数は、平均2.0日で前年(4.4日)から半減超となった。登校0日・1日が大幅に増え、4日・5日が大幅に減った。(図表13・14)

(2)学生生活の充実度と大学生活の重点(図表15~17)

「学生生活が充実している」と感じる1年生は83年以降最低値
サークルの加入状況も大きく減少

  1. 学生生活が「充実している」+「まあ充実している」は74.2%と前年から14.6ポイント減少し、05年から80%以上が続いていたが大きく下回った。特に1年生では56.5%とこの設問を設けた83年以降最低値となった。(図表15)
  2. 「大学が好き」+「まあ好き」と答えた学生でも、学生生活の充実度が20年は突出して下がっている。(図表16)
  3. 大学を選んだ理由として「学びたい専門分野があった」とする学生の充実度も下がっている。(「学びたい専門分野があったから」43.9%を100として)
    • 合計 78.4%(前年▲14.5ポイント)
    • 1年生62.7%(同▲30.8ポイント)
    • 2年生80.5%(同▲13.0ポイント)
    • 3年生87.0%(同▲3.6ポイント)
    • 4年生89.3%(同▲5.2ポイント)
  4. 大学生活で現在最も重点を置いていることは、「勉学や研究」33.4%、「よき友を得たり、豊かな人間関係を結ぶこと」18.0%、「特別に重点をおかず、ほどほどに組み合わせた生活」13.0%と続く。「部活動・サークル・同好会活動」12.9%(前年▲5.5ポイント・1年生▲9.3ポイント、2年生▲7.3ポイント、3年生▲3.6ポイント、4年生▲1.0ポイント)。「よき友…」は前年から3.1ポイント増加で1年生は24.7%(前年+6.3ポイント)と増加が大きい。(図表17)
  5. サークルへの加入・所属は56.9%(前年▲11.2ポイント)で、中でも1年生は48.7%と前年より34.1ポイント減少している。20年4月にサークル加入した1年生はわずか6.6%で、大学の風物詩である春のサークル勧誘がほとんどない状況だったと言える。

(3)就職について(図表18)

「就職ができるか」に不安を感じる学生が増大
4年生の内定状況も若干減少

  1. 就職に対して不安を「とても感じている」+「感じている」は全体の74.5%(前年+1.9ポイント)、2年生80.2%(前年+3.7ポイント)、3年生83.3%(前年+4.0ポイント)とこれから本格的に就職活動を行う学年で不安が増加している。就職予定者のうち「不安を感じている」を100として「就職ができるか(内定がもらえるか)」73.1%(1年生80.4%・2年生81.6%・3年生85.5%・4年生25.9%)は前年より11.4(1年生10.4・2年生10.9・3年生12.5・4年生6.8)ポイント増加している。(図表18)
  2. 調査時期(20年10~11月)に「内定している」4年生は全体の49.0%(前年+1.0ポイント)。就職予定者を100とした内定者は4年生70.0%(同▲4.0ポイント)、文科系4年生では78.7%(同▲4.7ポイント)、理工系4年生では79.4%(同▲4.2ポイント)だった。
  3. 就職先を決めるにあたって1番目に重視する条件は「収入面の待遇」、続いて「職種」となっている。今回「安定性がある」(7.6%)と「専門性・技術・資格が身につく」(3.1%)を選択肢に加えたことで、経年の他の項目は減少した。特に前年まで伸長していた「収入面の待遇」は前年より2.5ポイント減、同じく「社風や職場の雰囲気」1.4ポイント減、「福利厚生など収入面以外の待遇」2.0ポイント減となった。
  4. 1~3番目を合計した重視の条件の上位5つは、「収入面の待遇」55.5%、「職種」32.7%、「社風や社員の雰囲気」32.2%、「収入面以外の待遇」31.8%、「安定性がある」25.3%。
  5. この1年間で企業や団体が実施しているインターンシップに参加したことが「ある」は全体の18.9%で前年より3.4ポイント減少し、特に3年生は就職予定を100として45.6%で前年より10.1ポイント減少した。インターンシップの募集や参加形態の変化の影響と思われる。参加目的は就職予定を100として「関心がある企業や業界を知るため」17. 5%、「多くの企業や業界を知るため」12.6%となっている。

(4)政治・経済への関心(図表19~20)

国内外の政治への関心は増加
「新型コロナウイルス感染症対策のうち、特に大学など高等教育や学生に対する政策について」は「評価できない」が過半数

  1. 国内外の政治の動向に関心が「大いにある」+「まあある」61.7%と前年より5.0ポイント増。新型コロナウイルス感染症の拡大や外出自粛要請などの政策が、日々の行動に直接関係し大きく影響したためと推測される。関心が「ある」は女性58.3%に対して男性64.4%、理工系57.7%、医歯薬系53.5%に対して文科系が66.3%と高い。
  2. 政府の新型コロナウイルス感染症対策について「大いに評価できる」+「評価できる」(38.3%)に対し、「あまり評価できない」+「全く評価できない」(42.3%)が上回った。(図表19)
  3. 政府の新型コロナウイルス感染症対策のうち、特に大学など高等教育や学生に対する政策について「大いに評価できる」+「評価できる」は25.9%、「あまり評価できない」+「評価できない」は58.6%と過半数を超えている。(図表20)
  4. 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で設けられた学生対象の給付金制度で受給したもの(特別定額給付金10万円は除く)は「大学の給付金」が20.6%で、公的(行政による)給付金よりも受給が多かった(「学生支援緊急給付金」12.7%、「都道府県など地方自治体の給付金」4.7%)。「企業の給付金」も0.4%いる。「受給していない」62.9%には、制度を知らない、条件を満たさないなどで受給できなかった事情も含まれると推察する。
  5. 日本の未来は明るいと「とても思う」+「まあ思う」31.7%(前年+8.4ポイント)、「あまり思わない」+「全く思わない」68.3%(前年▲8.4ポイント)。調査を始めた15年から未来を明るいと「思わない」は6割を超えている。

(5)SDGsについて(図表21)

SDGs認知は11.6ポイント増
「ジェンダー平等の実現」への関心の増加が目立つ

  1. SDGs(持続可能な開発目標)の「名称も内容も知っている」+「内容は知らないが名称は聞いたことがある」は87.2%で前年から11.6ポイント増加している。特に「名称も内容も…」62.8%は前年から17.1ポイント増加した。
  2. 17の目標のうち前年から増加が大きい「ジェンダー平等を実現しよう」37.1%(男性25.0%・女性51.2%)は、前年から6.2(男性4.1・女性8.7)ポイント増で、女性の過半数が関心を持っている。また「人や国の不平等をなくそう」は28.7%(前年+3.7ポイント)で、1年生+2.4ポイント・2年生+3.0ポイント・3年生+4.3ポイント・4年生+5.3ポイントと高学年ほど増加が大きい。(図表21)
  3. 関心の高さでは、「質の高い教育をみんなに」38.8%(文科系40.7%・理工系36.4%・医歯薬系37.8%)、「ジェンダー平等を実現しよう」、「すべての人に健康と福祉を」35.9%(文科系36.1%・理工系31.3%・医歯薬系47.3%)、「貧困をなくそう」34.1%(男性30.7%・女性39.0%)と続く。

3.日常生活

(1)日常生活の中で日頃悩んでいることや気にかかっていること(図表22)

「友だちができない」ことに悩む1年生は前年から20.3ポイント増
「授業・勉学上のこと」に悩む学生も大きく増加

  1. 「友だちができない(いない)・対人関係がうまくいかないこと」を気にかけているのは、17.3%(前年+6.0ポイント)。1年生34.5%(同+20.3ポイント)、2年生13.6%(同+0.8ポイント)、3年生10.1%(同+0.4ポイント)、4年生6.9%(同▲1.0ポイント)と特に1年生の増加が大きい。
  2. また学生生活が「充実していない」+「あまりしていない」と感じていて、「友だちができない」と気にかけている1年生は52.2%と過半数に上り、2~4年生よりも高い。(学生生活が「充実していない」+「あまりしていない」を100として)(図表22)
  3. 「授業・レポート等勉学上のこと」は、51.7%(前年+10.7ポイント)。1年生66.7%(同+17.2ポイント)、2年生58.2%(同+12.7ポイント)、3年生44.2%(同+7.7ポイント)、4年生31.9%(同+1.0ポイント)と1・2年生が目立って増加。
  4. 「就職のこと」は42.7%(前年+6.0ポイント)。1年生31.8%(同+3.6ポイント)・2年生47.4%(同+8.9ポイント)、3年生61.4%(同+8.5ポイント)、4年生32.0%(同+2.9ポイント)と2・3年生で特に増加している。
  5. また「生きがいなどが見つからないこと」23.5%(前年+1.7ポイント)は自宅生24.4%(同+2.9ポイント)と下宿生22.6%(同+1.1ポイント)。「サークル等の活動のこと」14.7%(同+2.4ポイント)は、1年生21.8%(同+5.9ポイント)、2年生17.1%(同+0.5ポイント)、3年生11.9%(同+1.7ポイント)、4年生5.4%(同▲0.1ポイント)と1年生の増加が大きい。
  6. 悩んでいることを相談する相手が「いる」は81.7%、「いない」が18.3%となっている。最も相談しやすい相手は「友人」39.7%、「親」25.8%で、「友人」は前年から2.1ポイント減、「親」は4.6ポイント増となっている。

(2)食事(図表23)

増加傾向にあった朝昼兼用食が更に増加
20年はコロナ禍も影響か

  1. 1日の食事摂取率で、朝昼兼用食(9~11時の食事)26.9%と夕食(17~21時)87.0%が前年より高くなっている。
  2. 朝昼兼用食をとっている86.2%は自宅(下宿生は自分の住まい)で食事をしている(前年+26.0ポイント)。
    同じく夕食も自宅での食事が85.4%で前年より10.4ポイント増えている(食事した人を100として)。
  3. 食事の時間帯は、朝食(~9時)、朝昼兼用食、昼食(11~14時)、中間食(14~17時)、夕食、深夜食(21時以降)で区切っている。摂取率の変化から学生の生活変化がうかがえる。

(3)読書時間・電子書籍(図表24~25)

1日の読書時間は増加傾向/60分以上が着実に増加

  1. 1日の読書時間の平均は32.1分(前年+1.7分)、有額平均(読んだ人の平均)は63.0分で同じく2.0分伸びた。
  2. 1日の読書時間が「30分~60分未満」12.4%(前年+0.6ポイント)、「60分~120分未満」19.4%(同+0.4ポイント)、「120分以上」8.6%(同+0.8ポイント)。「60分以上」は28.0%になり、18年から増加を続けている。(図表24)
  3. 「0分」は47.2%で、前年から0.9ポイント減った。
  4. 今回、半年間(20年4~9月)に電子書籍で読んだものを調査したところ、「コミックス」38.9%、「趣味や関心のための書籍」26.3%(男性29.2%・女性23.4%)、「教科書や参考書」19.2%で利用されている。一方「電子書籍は読んでいない」33.8%は、性別・専攻別・学年別の差は見られなかった。(図表25)

(4)勉強時間(図表26)

1日の勉強時間は大学の勉強・大学以外の勉強ともに増加
※20年の授業時間は、対面とオンラインそれぞれの授業時間数を調査した。

  1. 1日の「授業時間(対面授業+オンライン授業)」+「大学の勉強(予習や復習など)」+「大学以外の勉強(就職に関することや関心事など)」の「総勉強時間」が321.1分で27.8分増加した。「大学の勉強(予習復習)」63.0分(前年+14.8分)、「大学以外の勉強」28.9分(同+4.2分)と増加している。
  2. 学年別では特に1、2年生で「大学の勉強」時間が増加している。1日あたりの勉強時間は、1年生66.2分(前年+25.4分)、2年生64.3分(同+21.3分)で、それに伴い1日の「授業+大学の勉強」時間も伸長し、1年生は335.7分(同+32.5分)、2年生337.9分(同+24.9分)になった。3年生は「授業+大学の勉強」時間が300.1分(前年+21.8分)になり、「大学以外の勉強」時間も42.4分(同+34.1分)と他学年より伸びている。


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