効率の良い勉強をするために、気分転換は必要

田中さん:
私は学校の歴史は世界史を選択していますが、世界史や、英単語、その他もろもろの効率のいい暗記法があれば教えてください。また、長時間の勉強で集中力を保つ秘訣はありますか。

叶田さん:
まず、世界史は暗記すると応用できないので、暗記の勉強法はおすすめしないです。私の場合、教科書や『世界史B講義の実況中継』という参考書を読んで、内容を理解した後に、1冊問題集を解いて頭の中を整理する、ということを繰り返していました。そうしていったん流れとか因果関係を理解してから、赤シートとかを使って暗記するのは非常に良いと思います。また、英単語は、例えば、1~5セクションまでやって、次の日は6~10セクションをやる、という感じではなく、1~5セクションまでやったら次の日は3~8セクションとか、前の日とかぶるようにして2度ずつ覚えるようにしていました。そして、週末にはその週にやったところ、特に間違えたところをもう一回覚えるようにしていましたね。そんな風に、どんどん先に進めるよりも、ちょこちょこ復習しながら前に進んでいった方が定着しやすいかと思います。集中力については、私は本当に集中するのが苦手で1時間が限度だったので、1時間経ったら外に歩きに行ったり、図書館で勉強していたので本を見に行ったりしていました。ずっと座っていると疲れてきちゃうので、立つとかストレッチするとかして動きを入れたり、教科を変えるとかして何とか頑張っていました。あと、寝られる場合は寝ていました。眠いときに頑張っても何も入ってこなくて、意識だけがどんどん遠のいてしまうので。眠かったら、15分でも寝るようにしていました。

田島さん:
僕は覚えるのがあまり得意ではないのですが、回数を多く見ると覚えやすいというのは人間の脳的にあると思うんですね。なので、単語帳とかも一回見て終わりじゃなくて、例えば覚えていないところを次の日に洗い出して、それを3日後とか5日後、そしてまた1週間後に見直す。とにかく反復するのがいいと思います。反復というのも、1冊を全部始めから最後まで、という反復ではなくて、行って戻って、行って戻ってという反復をすると、すごく暗記しやすいかなと思います。集中力が切れたときは、無理に勉強するよりは、いったん気分転換したほうがいいと思います。例えば「本を読む」とか「音楽を聴く」とか。僕は音楽を聴くのがわりとそうだったんですけど。友達には「寝る」という人もいましたね。受験生になるにつれて勉強時間が増えていくと思うので、何をすれば自分は気分転換できるのか、今のうちから知っておくのは大事かなと思います。

植木さん:
私は、暗記は結構得意な方でした。ただ日本史については叶田さんと同じ意見で、ただ暗記するのではなく流れを掴むことが大事だと思います。『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』(東進)なんかで、まず最初から最後まで歴史の流れを掴んだ上で、単語を細かく覚えていくのがいいと思います。暗記するというよりかは本を読むみたいな感じで、普通に読みながら単語を頭に入れていきました。あと、青ペンは記憶力にいいと言われていたので、青ペンで一問一答を説くみたいなこともしましたね。暗記系は真っ青なノートが何冊も積み重なっていく感じでしたね。集中力の面では、私もすぐに切れちゃうタイプなので、好きなことを一回挟むというのは結構やっていましたね。私の場合は好きな女性アイドルがいるのでMVを観たり、踊ることが好きなので何曲か踊った後にもう一回勉強するみたいな感じで、趣味の時間をいったん挟んで気分転換していました。

中山さん:
記憶力については、僕は書いて覚えるタイプ。例えば、僕は理系だったので化学反応式はめちゃくちゃ書いて覚えました。あとはテスト形式にして自分の頭から出すみたいな作業もしていましたね。これも人によって得意、不得意があると思うので、いろいろな方法を試して、覚えやすいやり方を探すのが良いと思います。集中力に関しては、これはインターネットの情報ですけど、人間は30分ぐらいしか集中力が続かないという話もあります。なので、集中できない、とか、長く集中するにはどうしたらいいだろう、というのはあまり考え過ぎない方がいいかと思いますね。みなさんがおっしゃるように、どうしたら集中力を持続できるかよりも、どういう風に自分を休ませるかの方が大事だと思いますね。よっぽど勉強が好きな人は疲れないかもしれないですけど、やっぱりみんな勉強したら疲れるじゃないですか。その時に、一回勉強のことを忘れられる「何か」を持っておくと良いと思います。僕の場合は友達と話したり、散歩に出かけたりすることでした。

小川さん(司会):
気分転換の話のつづきですが、受験勉強をしていると、精神的に折れそうになる時がありますよね。みなさんはどういう風にモチベーションを保っていましたか。

叶田さん:
精神面では結構何回か「もう受験やめる!」みたいな時期があって。一番ひどかったのが指定校推薦に落ちた時で、数学や理科を勉強していた意味がゼロになったなと、手につかなくなってしまいました。でも、そういう時に両親や先生、友達の応援がすごく力になりました。周囲からの「頑張っているね」「大丈夫、受かるよ」という言葉がプレッシャーという人もいますが、私は「周りの人のためにも頑張ろう」という気持ちになれて最後まで頑張ることができましたね。

田島さん:
勉強していると「このままで受かるのかな」とか、不安になることって多いと思うんです。僕はそういう時には「受かるために勉強しているんだ」って先生が言っていた言葉を思い出して、気持ちを奮起させるようにしていましたね。あとは、未来を作るのは今日の自分。今の自分がどうするかで未来が変わっていくんだ、ということは常に意識していました。

植木さん:
私は地元が群馬県なんですけど、東京への憧れ、女子大のへのあこがれが強かったので「東京に行ってひとり暮らししたい」とか、「早くキラキラした女子大生になりたい」という気持ちがモチベーションにつながっていたと思います。

中山さん:
浪人が決まってはじめは、この1年どう過ごしていこうかと、メンタル的にもいろいろ考えたりしたんですけど、結局1年先を考えても不安になるだけというか、先のことを考えれば考えるほどネガティブになったりするので、とにかく一日一日をちゃんと過ごしていくしかないな、と思うようになってから、だいぶ気持ちが楽になりました。とにかく毎日やれることをやって、その結果どうなるかはあまり考えないスタンスでいました。


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