近畿地区組合員親子保護者座談会(2023年開催)
親と子、それぞれの思いから成り立つ大学生活

高校・大学で異なるパソコンの使用

司会:次に、パソコンや本についてお伺いします。高校のとき、大学生はどのように勉強していると想像されていましたか。

鹿毛 梢さん:
なんとなく、講義ではノートを取って、レポートなどはパソコンでしているのかなというイメージを持っていました。

鹿毛 優光さん:
私は先輩から完全にパソコンしか使っていないと聞いていたので、ルーズリーフやペンは使わなくなるのかなと思っていました。

河内 明子さん:
高校のときも、家のパソコンで何かを送ったりしている場面が結構あったので、半分ぐらいは使うのかなと考えていました。

河内 千夏さん:
私はパソコンか紙かみたいなことは、正直、考えたことがなかったです。高校の課題研究でPowerPointを使っていたので、PowerPointをつくるんだろうな、という程度でした。あとは、本を読むのかな、と思っていました。
何か問題を解くというよりか、教授から講義を受けて、それを自分の中でまとめて、何かしらのアウトプットを出すのかなという。すごく漠然とした印象を持っていました。

糸村 さなえさん:
息子の世代に特有だと思うのですが、高3に上がった新学期に緊急事態宣言が出て、休校になったんです。学校の授業もすべてオンラインで、パソコンがないと生活できない状況になっていたので、その延長でずっと使うのだと思っていました。学校の出席も、授業も、課題提出も、高3の夏くらいまですべてパソコンでしていましたね。

司会:なるほど、ありがとうございます。
学生のみなさんは高校のときに情報の授業を受けられたと思いますが、具体的にどんな内容でしたか。

鹿毛 優光さん:
休み時間にPC室に移動して、先生がつくったスライドを手元のパソコンでも見るという感じでした。コンピュータ用語みたいな話も聞きましたし、ネットリテラシーなどの倫理的な内容も習いました。

河内 千夏さん:
私の高校は特殊で、数学のデータ分析と情報の授業をまとめてしていました。なので、数学のn進数とか、数ⅠAのテストや共通テストに出る部分も少し情報の授業でやって、それとは別にパソコンの授業もありました。
情報は大きく2個の内容がありました。1つ目がリテラシーやSNSの利用法など、もう1つはプログラミング。あまり覚えていないですが、関数や命令文を打ち込んで、何かしらのプログラムをつくるという授業がありました。
人によって、スロットマシンを画面上でつくったり、私はボタンを押したら字幕が出てストーリーが進むようなプログラムを作りました。

糸村 昌大さん:
私たちの学校は、中・高6年間通して、週に1、2回情報の授業がありました。リテラシーなどの知識的な内容はゼロで、中学3年間でOfficeのWord、Excel、PowerPoint、基礎的なVLOOKUP関数の知識など、すべて触りながら勉強しました。
その後、高校の3年間で応用を学びました。Wordで実際に会社の資料をつくったり、PowerPointでオーストラリアに修学旅行へ行った際のプレゼンをつくったり。あと自分で考案したオリジナルの商品のラベルをPowerPointでつくったり、スロットマシンをExcelでプログラミングしてつくったりしていました。

司会:大学では、高校のときと同じような情報の授業はありましたか。

糸村 昌大さん:
特にありませんでした。学校のWi-Fiを使うときにリテラシークイズみたいなものをクリアする必要があるのですが、本当にその程度です。

鹿毛 優光さん:
京都大学では教職免許を取るのに情報基礎演習が必須です。教職を最後まで取りきるのは結構難しいらしいのですが、1回生のうちはみんな挑戦するので、私の知り合いは、3分の2以上は情報基礎演習を履修しています。Word、Excel、PowerPointや、HTMLタグについて授業を受けて、課題を提出するという内容です。
ネットリテラシーについては、先ほど同志社の話でもあったように、「倫倫姫」というのがありまして、ネットリテラシーやセキュリティの話などを紙芝居みたいなアニメシリーズで見て、クイズに答えないとWi-Fiが使えなくなるというものでした。

河内 千夏さん:
立命館大学の総合心理学部は、「リテラシー入門」という、レポートの書き方やパソコンの使い方を学ぶ授業があります。心理学部の必修でやりました。授業の半分がアカデミックライティングについての話です。あと半分がメールの書き方についてでした。
Wordは論文を書くときに使いますし、PowerPointは英語の授業でプレゼンがあったので、使いながら覚えるといった感じです。
あと、心理学部に独特かもしれませんが、統計の授業でExcelを使って計算します。数学が苦手な子は、関数を使うのが大変そうでした。

司会:できない方たちは友達同士で学び合うような形ですか。

河内 千夏さん:
そうですね。私自身もPDFの変換方法などを全然知らなかったので、検索してみたりしていました。
発表を見ていると、スライドがすごくうまい学生がいるので、勝手に学んでいきました。苦手だった子たちも、後期にはすごくうまくなっているんですよ。やっぱり学んでいくんだなって思いました。

司会:高校、大学でコロナをご経験されたと思いますが、そのときご自宅でマイパソコンを持っていらっしゃいましたか。それとも、ご家族で共有するiPadなどのタブレット類をお持ちでしたか。

鹿毛 梢さん:
私がパソコンを使う仕事なので1台あったのですが、やはりコロナで頻繁にパソコンを使うようになってきたので、別途タブレットを購入しました。

司会:高校のときもそのタブレットで、オンラインで授業を受けられていたんでしょうか。

鹿毛 優光さん:
たまに朝の会でZoomを使う、クラスルームで課題が配信されるのを見るという程度だったので、普段は母親のパソコンを使わせてもらっていました。

鹿毛 梢さん:
どちらにせよ大学で買わなければいけないとわかっていたので、高校のときは簡易的なものでいいかなと思っていました。ただ1台では足りないので、タブレットを追加購入した形です。

河内 明子さん:
うちも家に共用のパソコンがあったので、使いたいときに使いたい人が使うというような感じでした。

糸村 さなえさん:
夫がパソコンをよく使うので、新しいものを買った際にお古を譲ってもらいました。あとは中学2年の時に、息子本人がiPadを購入していたので、高校のオンライン授業は自分のiPadにZoomを入れて受けていました。

司会:ちなみに高校のとき、学校からパソコンやタブレットなどの支給はありましたか。

鹿毛 梢さん:
うちの娘は小学校、中学校と全部あります。

河内 明子さん:
うちはなかったですね。

糸村 さなえさん:
うちも、息子の学年はなかったです。その1個下ぐらいから、1人1台ずつ学校から支給されるようになりました。

司会:大学に入学されるタイミングでパソコンを購入されましたか。あと、選んだ基準を伺いたいと思います。

糸村 さなえさん:
うちは推薦で決まっていたので、いろいろ考える時間もあって悩むことは少なかったです。大学生協で購入したのですが、何か飲み物をこぼしたときでも4年間保証があり、それが決め手となりました。

司会:お子さまにお聞きします。第二外国語は必須ですか。

鹿毛 優光さん:
基本的に必須ですね。英語と、プラスもう1つ、第二外国語をやります。私がいる文学部や総合人間学部は、英語の代わりに第二外国語と第三外国語を履修してもいいということになっています。

糸村 昌大さん:
同志社大学もまったく一緒です。英語から8単位、第二言語から8単位分かそれ以上取らないと卒業できません。原則、1、2年生で取って、落とさなければ3、4年生は特に言語の授業はありません。ただ、落としてしまうと3年生になっても4年生になっても取っています。

河内 千夏さん:
私の所属している心理学部と、あともう1学部か2学部が、第二言語はなく英語だけです。自分のところは英語が2種類あって、英語だけで行う授業が1つと、英語を使ってプレゼンテーションや発表、ディベートをという授業が1つあります。
他の学部でも原則は第二言語を取りますが、第二言語を取らずに英語だけの人もいるようです。

司会:ちなみに第二外国語の学習で辞書は使っていますか。

鹿毛 優光さん:
私は、演習と文法の授業で週2コマあり、どちらでも辞書が必要と言われたので購入しました。ですが、授業でぱらぱらとめくるのは結構大変なので、スマホに入れたドイツ語のアプリをメインに使っています。紙の辞書を使うのは、辞書持ち込み可能の試験ぐらいです。

司会:アプリの精度は高いですか。

鹿毛 優光さん:
精度は高いですが、情報量が少ないなと感じます。ドイツ語は、冠詞に格変化があるので。あとは例文もアプリだと載っていませんし、出てこない単語もたまにあります。

糸村 昌大さん:
英語に関しては、高校のころから使っていた電子辞書で引きつつ、パソコンでも調べていました。
僕は中国語を取っていたのですが、それはスマホで調べていました。というのも、中国語は漢字の読み方が日本語と違うので、漢字だけ見ても読み方がわからない。スマホの画面上に書いて調べる方が、パソコンよりもむしろ早かったのが理由です。

司会:電子辞書は、機種によって拡張して第二外国語も使えるということを知っていましたか。

糸村 昌大さん:
やろうと思えばできるというのは知っていたのですが、スマホで調べた方が早いし、常に持ち歩いているので便利かなと思っていました。

河内 千夏さん:
英語は家に高校のころから使っている紙の辞書があるので、それを引き続き使っていました。大学にいるときはパソコンで調べていました。

大学で学びたいことを学び切り、次のステージへ

司会:続けて、入学後のお話を伺います。大学生活が始まって、お子さまのご様子はどうだったか。悩んでいたことなどあれば教えてください。

鹿毛 梢さん:
実際に行ってみてどうかというところが心配だったのですが、電話をすると声が楽しそうで、楽しくやっているんだなと思っていました。困ったことも特にないもんね。

鹿毛 優光さん:
部屋のことで、シャワーの温度がすごく熱いとか、キッチンの排水溝が変な臭いがするんだけど、どこに相談したらいいのといったことは、最初に母親に聞きました。でも困ったことはそれくらいですね。

河内 明子さん:
大学生活の始まりがまだコロナのころで、家にいる時間が長かったんです。家族皆がいることが多くて、ちょっとストレスがかかっていたのか、走りに行ったりといろいろ自分でストレス解消はしていましたが、感染対策サークルや部活動の見学にあまり行けなかったので、馴染めるのかどうかが一番不安でしたね。

糸村 さなえさん:
うちも、コロナに感染することだけが心配で、それ以外は特になかったです。

司会:では続いて、お子さまの大学生活やこれからの進路について何か心配事はありますか。

河内 明子さん:
3年生になって、インターンなどを日々オンラインでやっている様子ですが、今どきの就活がどのように行われているのか分かっていなくて。でも、今の時代に合わせたことをしているようなので、無理のないようにねと思いながら、そっと見守っています。

司会:お子さんにお聞きします。今から実現したいこと、将来どのようになりたいか教えてください。

鹿毛 優光さん:
私は研究者志望で、少なくとも修士までは行きたいなとは思っているのですが、文学部の院卒は大変だということを周りの同級生も先輩も言っているので、このまま行って大丈夫なのかなと少し不安に感じています。
でも今は取りあえず、図書館に行ったりして、好きな勉強を学んでいます。修士に行くにしろ何しろ、大学で勉強できることを全部やり切りたいと思っています。

河内 千夏さん:
今、ちょうど就活の時期なので、とりあえず自己分析から始めています。インターンが毎日入っているので、どうにか頑張っていくかという気持ちでやっています。

糸村 昌大さん:
僕は具体的にやりたいことがなくて。ただ、ずっと小さいころからあるのが、世界が好きというか、いろんな国の人と交流するのが大好きなので、海外とつながれるような仕事をこの夏休みに模索していけたらなと思っています。いつかは、どの国へ行っても知り合いがいるような人になれたらなと思っています。ちょうど今朝も、1年留学に来ていたフランス人の子を関空まで見送ってきました。
大学生活は残り1年半ぐらいしかないのですが、せっかくコロナが落ち着いて、インバウンドでたくさんの人が入ってきているので、少しでも海外の人と関われる時間をつくりたいと思っています。

身近な存在である大学生協

司会:最後にお母さま方が、今の大学生協について感じていること、期待していることを教えてください。

鹿毛 梢さん:
学生さんたちだったり、保護者のことだったりをすごく考えてくださっているというのを感じました。それが入学する前の子どもたちや私たちに伝わってくると、もっと身近に感じて関わりやすくなっていくんじゃないかと思いました。

河内 明子さん:
私もその通りで、きめ細かい体制が整っていると感じました。いつ、どのように相談するのか学生さんにわかるようにすると、なおのこと利用しやすくなるのかなと思いました。

糸村 さなえさん:
私も一緒ですね。離れて暮らしているので、何か困ったことがあったときなどに、私が子どもにしてあげられません。でも大学生協は窓口に行けば、いろんなことに対応してもらえるので、本当にありがたくて、心強いです。いとこやおじさん・おばさんといった親戚のように、身近で頼れる存在です。そんな身近な感覚なんだよというのを、お子さんや親御さんが知って安心できたら良いなと思います。

司会:ありがとうございます。では、学生の皆さんに聞きます。大学生協をどのように感じているかを教えてください。

鹿毛 優光さん:
今日までは、食堂か、学生総合共済か、物件探しの仲介をしてくれているというイメージが強かったです。実際は学生のことをよく考えてくれているんだなとわかったので、これからも愛着を持って食堂を利用したいと思います。

河内 千夏さん:
私は、食堂が、生協と学生が一番大きく関わる部分だなと思っています。栄養などいろいろなことを考えていただいて助かっている部分もあるので、そういうことがもう少し伝わったらいいと思いました。
あと、これは学生委員会側の話になりますが、先日、セミナーに参加したときに、最近はパソコンよりもタブレットが主流だよねという話になって、時代はすぐに変わっていくんだなと思いました。タブレットバージョンの保証などにも対応していただけると、学生にとってはありがたいのかなと思いました。

糸村 昌大さん:
私は学生委員として、いろいろな場面で大学生協さんとも関わりを持ってきました。
大学側ではカバーできない領域で、生徒のニーズに合わせながら柔軟にいろいろ企画立案していけているのが、すごくいい部分かなと感じています。
外国の方もたくさんいらっしゃっているので、そういう人たちも一人の組合さんとしてフォローできたらいいと思っています。

司会:貴重なご意見をありがとうございました。本日はありがとうございました。

2023年7月29日 大学生協大阪会館にて

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