せやろがいおじさんインタビュー「まず動いてみること、自分のアンテナの感度を高める。」

いま社会が抱えている問題や政治的な課題は「答えのない問い」だ。
正解、不正解がない。
動きながら情報を集めたり、アンテナを張ったりしてもいいかなと僕は思う。まず動いてみること、自分のアンテナの感度を高める。そうしていくうちに、情報が集まってくることもある。

インタビュイー

「せやろがいおじさん」こと
榎森 耕助氏

プロフィール

聞き手

  • 矢間 裕大
    (全国大学生協連 学生委員長)
  • 吉村 暢基
    (全国大学生協連 学生委員)

現在の活動のきっかけと原動力

YouTubeで沖縄の美しい映像とともに社会に発信されている、現在の活動のきっかけや原動力になったものについて教えていただけますか。

僕はもともと沖縄でお笑い芸人をやっていまして、YouTubeで知名度をもっと高めて、お笑い芸人として食べていけるようになればいいなと思ったことがきっかけです。なかなかそれも広まらないので、YouTubeに誘導する目的でSNSでの発信を始めて、その中で「せやろがいおじさん」というのをやってみたという感じです。

世の中のニュースや軽い時事ネタを最初は扱っていましたが、段々いま起きている政治の問題にも踏み込むようになって、情報が集まってくるようになりました。自分も知らないことに気づくようになってきて、その声を動画にして自分なりに拡散されるように発信してみたら、困っている人たちにすごく喜んでもらえて「問題を知るきっかけになった」「これをきっかけに選挙に行くようになったよ」というお声もいただき、それが活動の原動力になっています。

動画の中での例えがわかりやすいので「確かにそういうことか」と思うことがあります。あえてわかりやすく伝えている理由というのは何かあったりしますか。

僕自身ものすごくインプット力が高いわけではなく、地頭がそんなによくないので、1つの時事問題を自分なりに知る時に、なかなか理解できない部分があったりします。だから他にも理解できない人がいた場合、どうしたら伝わるかといろいろと考えて、説明の言葉を工夫しています。

情報のインプット、アウトプットで意識していること

動画の中で発信されている内容について、ニュースや新聞などの媒体から社会や政治について情報を得た場合、それを解釈するために意識されていること、また誰にでも理解してもらえるように工夫されていることはありますか。

新聞を目の前にしても、興味のない話題やわからない言葉が出てくると投げ出したりすると思うので、僕はいろんな人たちのTwitterをフォローするようにしています。その人たちがWebのニュース記事をコメント付きでリツイートしていたりするので、そこを導入にして記事に組み込んだりはしますね。いろんな考えの人をフォローするようにしていて、新聞にも各紙論調があるように捉え方はいろいろ違うから、一つの事実を多方向からチェックするようにしています。

解釈し読み解く際に大事にしていることは何ですか。またそれは、どういう流れで行っていますか。

躓いたところをそのままにしないというか、記事が書き進められている前提の知識で知らないことは、調べながらやっていくと段々体系的に一つの事件とか一つの案件が分かってくるので、そのままにせずに一応は調べてみる方がいいと思います。新聞のWeb版って便利で、ワード検索したらそれに関連する記事が出てきたりするので。今はみんなスマホを持っているから、割とデジタル版の新聞が便利ですよ。

率直な質問ですけど、沖縄の美しい風景、ドローンの映像と、ふんどし姿で出演している、その狙いとか経緯は何だったのですか。

SNSに動画投稿するにあたって、大量のタイムライン投稿の中で指を止めてもらう要素がないと流されるだろうなと思い、奇抜な格好をしたり、綺麗な海をバックにしたり、ドローンで引いて撮影してみたり、単純に自分の拡散力をつけるためでした。

政治や社会問題はなかなか触れづらいので、エンタメっぽい皮をかぶって実は内容は社会問題を扱っていたりする方が入り口になりやすいのかなと思うので、そういう意味であの格好を継続しているところもあるかもしれないですね。