読書マラソンWEB版

『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』増田寛也 編著 中央公論新社

全国大学生協連
2014年度常勤学生委員
田中健太郎

 

増田寛也 編著
出版社:中央公論新社

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24年1月)」という推計によると、2010年に1億2806万人あった日本の人口は、2040年には1億728万人に、2060年には8674万人になる、ということらしい。

今日、日本の喫緊の課題の一つとして、少子化対策への取り組みが挙げられている。何十年先の人口がどうなっていようとあまり関心ない、という人もいるだろう。だが、この問題の深刻さを認識している人がそもそも少ないこともまた一つ問題なのではないだろうか。

著者らは本書の冒頭で、この推計をベースにして、次の世代の人口に大きく影響する20歳~39歳の女性(若年女性)に注目し、市町村別のシミュレーションを行っている。その結果、2010年から2040年にかけての30年間で、若年女性が5割以上減少する市町村の数が896、全体の49.8%となった。今後約30年で半数の市町村で、若い女性・男性が半分以下になる。この結果は衝撃と言わざるを得ない。

本書には、この問題に題する対策も記載されており、個人的に印象的であったことは、「子育ての環境を改善する」ということである。日本における子育ての環境の問題点は昨今少しずつ認識が広まっていると思える。だが現状として、一向に改善されないことと、今のままでは今後も改善の見込みがないこともある。日本の非常に大きな問題であること、我々一人ひとりがこの問題に立ち向かわなくてはならないということを認識しなくてはならない。

全国大学生協連 2014年度常勤学生委員
田中健太郎