「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ。」と突然、トムと名乗る猫に話しかけられる僕…。
小説の舞台になるのは、とある小さな町。そこへ隣の鉄国の奴が攻めてきたという。その上、戒厳令を下し住民を外に出られないようにした。鉄国の奴がいつおかしなことをしだすかわからない。そんな恐怖に怯え、耐えきれないトムは外の世界にいる僕に助けを求めてきたのだった。そこらへんにいる人間と至って変わらない僕が、妻に浮気さえされている僕が、果たして小さな町を救うヒーローとなれるのか…
僕たちが生きているこの大きな世界とは対極の小さな世界。そこで起きる様々な出来事にあなたも恐怖を覚えるに違いないだろう。僕と一緒に「クーパー」になってみる勇気があるか。ぜひこの本を開いて確かめてほしい。
2015年度全国学生委員会・執行役員
岡田志穂