読書マラソンWEB版

『神酒クリニックで乾杯を』著:知念実希人 出版社:角川文庫

和歌山大学 阪本健太

表紙

『神酒クリニックで乾杯を』著:知念実希人 出版社:角川文庫

地の文を読むのが苦手、難しい表現は苦手という方でも読みやすい一冊です。
患者のためならあんなことまで…。このクリニック、普通のクリニックではありません。


 シリーズ累計40万部を超える「天久鷹央の推理カルテ」シリーズの作者で、内科医の知念実希人の作品。 エリートコースを進むはずだったが、医療事故で病院をやめることになった主人公の九十九勝己。彼は恩師の推薦でとあるクリニックの面接を受けることとなった。そのクリニックは勝己の知っているクリニックとはまったく違う業務をこなすクリニックだった。

 読み進めていく中でわかっていくクリニックのいろんな顔に驚き、戸惑いながらページをめくることでしょう。しかしその気持ちをまるで主人公の勝己が自分たちの気持ちを代弁しているようにも感じ、とても感情移入しやすいので、自分がその場にいるような感覚にもなれます。


 地の文よりも会話分が多く、テンポよく読み進められます。医療系でありながら推理サスペンスのジャンルを備えている作品なので、初心者にももってこいの作品です。内科医という経歴を持つのでその描写はとてもリアルであり、わかりやすくなっています。

 これから本を読みたい方、あまり読み慣れていない方に手に取っていただきたい本です。

和歌山大学 阪本健太