読書マラソンWEB版

『これからの「正義」の話をしよう』著:マイケル・サンデル 出版社:早川書房

大阪教育大学 手塚力也

表紙

『これからの「正義」の話をしよう』著:マイケル・サンデル 出版社:早川書房

「正義」について論じているけれど、決して堅苦しい本ではありませんでした!
考えに行き詰っていて、いろんな考え方を知りたい人は是非読んでみてください!


この本を手にとったきっかけは、1回生のころに見た「本のひととき」に載っていたからでした。最初は、「なんか堅苦しそうなタイトルだなぁ」と思うだけで気にも留めなかったんですが、生協の書籍コーナーにも置いてあったため、手にとってみました。読んでみると、タイトル通り「正義」について論じている本で、内容も難しかったけれど、気づいたときには読みきっていました。

「正義」とはなにか、この本では明確な解答は示されていなかったけれど、「正義」についてさまざまな考えが提示されていて、飽きることなく最後まで読むことができました。高校の倫理の授業などで出てきた人物の名前も出てきて、当時はあまり分からなかった哲学などもイメージできるようになっていて、もう一度勉強しなおしてみたくもなりました。ひとりの命と複数の人の命どちらをとるか、のように具体的な例も提示されて、その都度読む手を止めて考えてしまいます。

1回目読んだときと、2回目読んだとき、3回目読んだときと、毎回行き着く答えが違っていたり、気づかなかったときに新しく気づいたり、何回でも読めてしまう一冊です。

この本を読んでみて、「正義」について考えるようになったかときかれるとそういうことはありません。けれど、日ごろ、「自分にとって」という点と「周りにとって」という点で物事を考えるようになりました。

何か考えに行き詰っていて、いろんな考え方を知りたい人はぜひ手にとってほしい一冊です。

大阪教育大学 手塚力也