読書マラソンWEB版

『蜜蜂と遠雷』著:恩田 陸 出版社:幻冬舎

公立はこだて未来大学
松山 航

表紙

『蜜蜂と遠雷』著:恩田 陸 出版社:幻冬舎

日常的には専門書を読んでいるけれど、夏休みは何か物語が読みたい。それが最初のきっかけでした。数ある本の中、「直木賞と本屋大賞のダブル受賞!」という文字を見つけ、「本を読む人が良いと思う本に触れてみたい」と思いこの本を選びました(結構適当な理由ですね(笑))。

本書はピアニスト4人を中心に描きながら物語が進んでいきます。4人のピアニストがそれぞれ違った才能を持ち、それぞれが才能を発揮してコンクール決勝に上がるべく全力を尽くします。何曲もの曲が演奏される本書は、文章を読んでいるだけなのに様々な情景が頭をよぎる演奏を"聴く"ことが出来ます。

88名の参加者が一次予選で24名に、二次予選で12名に、三次予選で6名に絞られます。本戦に上がれるのはわずか6名というとても厳しい戦いです。果たして4人の主人公は全員本戦に残れるのか?そして本戦で優勝するのは誰なのか?

そもそも、国際コンクールの予選に出るピアニストは本当に一握り。その一握りを目指して、自分の才能を発揮することがどれだけ困難なのかを知ることも出来ました。これはもちろん、ピアノに限った話ではないと私は思っています。どんなことでも他人から評価をされるためには、自分の中での最大限の努力が必要で、その先に見えるものが才能だと私は思います。人が最大限の努力を成果として見せたとき、周りからも「才能」として認知されるのではないでしょうか。

さて、話を戻して、本作では今まで演奏歴もなく、家にピアノもない一人の少年がコンクール予選からで大きな番狂わせを起こします。圧倒的な才能を持ちながらコンクールという場から離れていた女性も大きな注目を浴びています。誰が優勝するのか考えながら、是非とも読書から感じる音楽というアートを堪能してみてください。

公立はこだて未来大学
松山 航