読書マラソンWEB版

『漫画 君たちはどう生きるか』原作:吉野源三郎 漫画:羽賀翔一 出版社:マガジンハウス

島根大学
小西智仁

表紙

『漫画 君たちはどう生きるか』原作:吉野源三郎 漫画:羽賀翔一 出版社:マガジンハウス

教養教育の古典として知られる原作の漫画化を読みました。池上彰さんが解説をしていることで有名な本でもあります。小説の方を読んではいないので、全てがわかったわけではないですが、漫画→文章(作中はおじさんからコペル君宛てへの手紙という形式)でストーリーが進んでいき、大変読み進めやすくあっという間に楽しく読むことができました。

物語は「日々自分の中の疑問と向き合い人として成長しようとしたひとりの中学生とそのおじさんがいました」と始まり、「あなたの中にいるコペル君とおじさんはどんな言葉を投げかけてくるでしょうか」と続き、本編の内容が始まります。

おじさんからコペル君への手紙のタイトルは「ものの見方について」「真実の経験について」「人間の結びつきについて」「人間であるからには」「偉大な人間とはどんな人か」「人間の悩みと、過ちと、偉大さについて」と構成されており、コペル君へのメッセージを通して僕自身の経験が蘇り、これまでやってきたことへの自信が湧いたり、もっとこうしたい、何を大事にしてあの時取り組んでいたりしたのだろうと様々なことを考えさせらました。

本の中序盤で、コペル君が「目をこらしても見えないような遠くにいる人たちだって世の中の流れを作っている一部なんだ」と気がつき終盤に、「誰かのためにっていう小さな意志がひとつひとつつながって僕たちの生きる世界は動いている」と確信する様子が描かれています。気づきが確信に至るまでにコペル君は考え、その考えをおじさんをはじめ周りの人々へ伝え、共に行動していきます。コペル君の言動が読んでいる自分とリンクしたことで僕が上記のようなことを考えることできたのかもしれません。

この本を回し読みして、それぞれが感じたことを交流すると面白いな、そう思った本でした。

島根大学
小西智仁