同じ名前の人だし最近テレビでよく名前聞くなあと思って読み始めた作品です。
最後までドキドキハラハラしっぱなしで一気読みできる作品です。
松たか子主演で映画化もされています。
章ごとに語り手が変わっていきながらも、我が子を校内で亡くした女性教師の告白から始まった事件の真相が見えていきます。
そして迎える【衝撃的なラスト】これこそがこの本の見所です。
中学生がこんなことを?
教え子に対して大人がこんな復讐をするか?
と思うような描写が多いですが、
母親に認められたい、仲のいい友達が欲しい、我が子を殺される悲しみなど、
きっかけは些細なものであり私たちも十分考えうることなのです。
「現代に潜む闇を風刺しながらもフィクションに仕立て上げる」
湊かなえの作風であり魅力であると私は思います。
立場の異なる六人によって語られる事件。
あなたはどの人に一番近いでしょうか?
いったん読み終えたら読み返したくなること間違いなしです。
岩手大学 吉田 夢