読書マラソンWEB版

『夏の夜の夢』著:シェイクスピア 出版社:新潮社

十文字学園女子大学
髙石 知恵美

表紙

『夏の夜の夢』著:シェイクスピア 
出版社:新潮社

「教養を高めるにはシェイクスピア!」とよく聞きますよね。私は教養を高めるためではなく、英米文学の授業でシェイクスピアの文学に出会いました。紹介する「夏の夜の夢」は読みやすい「喜劇」の本だそうです。会話文が多く、登場人物も多すぎないので、スーッと物語の世界に入り込めました。

妖精の王様オーベロンと妖精の女王タイターニアの喧嘩に巻き込まれる、人間の男女4人組。小妖精パックが、眠っている者の瞼に塗るとその人が目覚めて最初に見たものを好きになってしまう「惚れ薬」を、人間に誤用してしまうことから、4人の関係性は食い違ってしまいます。

この本の面白いところは、妖精の「惚れ薬」の誤用によって、人間の四角関係がガラッと変わってしまうところ!恋愛で追っていた者・追われていた者の関係性が正反対になってしまう場面では、続きが気になって読む手が止まりませんでした。また、妖精が「惚れ薬」を誤用する場面では「あ~!そうじゃないのに~!」と思わず言ってしまいました。恋愛ドラマを見ている気分です。妖精たちも、「惚れ薬」悪用しているのではなく、人間が両想いになれるようにと使ってくれているのですが、なかなかうまくいかない。思わず妖精を応援したくなっちゃいます。

他にも、この本を読んでいて言葉の使い方がとてもキレイで心を打たれました。「眠りにつく」という言葉を表すのにも、「眠りに誘われ、その花の中で夢を結ぶ」というように表現していたところがお気に入りポイントです!些細なことではありますが、このような表現に魅力を感じられる、ステキな物語でした。

この物語の結末は読んで楽しんでほしいので、ここまで。

読書があまり好きではない私でも楽しんで読み進められる物語なので、ぜひ読んでみてください!

十文字学園女子大学 髙石 知恵美