学生・院生からのおすすめ本

『入門人的資源管理』著:奥林康司ら 出版社:中央経済社

大阪大学大学院
近藤 元貴

表紙

『入門人的資源管理』
著:奥林康司ら 
出版社:中央経済社

ISBN
9784502673603

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「終身雇用」「年功序列」といった制度・体系を一度は耳にしたことがあるかと思います。これらの仕組みは人的資源管理と呼ばれます。先に上げた日本特有の仕組みは近年薄れつつありますが、その背景には情報化や人の価値観の変化などがあります。日本企業、ひいては世界中の企業がどのような歴史をたどり現在の労使関係が実現されているのかを体系的に概観できる入門書です。

本書では企業を管理する立場でどのような人的資源管理施策が有効であるかについて議論されていますが、私達大学生・大学院生は数年後にはそのような施策の下で労働することになります。働く企業の雇用・人事評価・キャリア開発・福利厚生などの諸制度はそれぞれ意味・目的があり、私達個人が持つ労働または人生の価値観との適正を見ることができます。

例えば、あなたはどちらの企業で働きたいですか?
・成果に応じて評価される分、競争的な職場環境
・助け合いのある職場環境だが、個人の成果が評価されづらい

自分はなぜ働くのか、どのような場所で働きたいかを考え、見つめ直すことができる本書は就職活動に向けても、労働環境に関する素直な知的好奇心を満たすためにもおすすめな一冊です。

大阪大学大学院 近藤 元貴

表紙