小さい頃本を読まずに育ってきた私は児童書から本の豊かな表現に触れてみたり、物語を子どもの心で楽しむことができるのではないかと思い、最近読んでいます。この本は、知り合いからおすすめされたのをきっかけに探したのですが、本屋では平積みされ、人気な作品だとその時知りました。
生きていて、その時間がなんのためになるのか、無駄な時間なのではないのかということを考えることはよくあると思います。そして、私たちはより無駄なく効率的に生活しようと時間を見直します。しかし、その時間は本当に無駄なのでしょうか。その無駄をなくすことで本当に幸せな生活を送れるでしょうか。友達と腰かけて空想のような夢の話をしたり、喧嘩しても仲良くなるまでずっと話し合ったり、、、この本は、あの頃みんなが体験していた時間の本当の価値について考えさせられます。
著名な児童文学作家のミヒャエル・エンデの1冊、私は恥ずかしながらこの年齢になって初めてこの本に出会いました。でもこの本は何歳になって読んでも大切なことに気付くことができると思います。子ども向けと思わず、手にとってみてほしいです。
山形大学 佐藤 航