ピース 又吉直樹氏と語る「本」の素晴らしさとは・・・

又吉氏 神保町をぶらり~・・・・。とっておきの古本屋など・・・。

三浦:それでは、学生の皆さんの方から質問をお願いします。

:今週の土曜日に読書推進員会という僕のサークルで、神保町めぐりをする予定で、いい古本とかに出会えるポイントってありますか。

又吉:そうですね。神保町って特殊な本を売ってる店も多いじゃないですか。例えば、戦時中のものばかり扱ってる本屋とか、美術館系の本をいっぱい揃えてる本屋とか。僕、だいたい神保町行ったら、田村、けやき、小宮山とか、近代文学の自分の好きな作家の本を古本で扱っている店とかがあるから、そういうところに行くっていうのが神保町の楽しみ方の一つですね。
いろんな古本屋回ってて、例えば吉行淳之介と野坂昭如が好きという状況があったとしたら、その棚を探すんですよね。まあ、50音順に並んでいる棚もあるんですけれども、たまにお店のただの趣味で並んでいるのとかがあると、「あ、この棚、この作家とこの作家好き。あと知らん。でも、自分の好きな作家に挟まれてる人やから、そういうセレクトされてるのかな?」で、1回お店の人のセンスを信用して、その間にある本を買ってみるとかすると、割と自分の好きなタイプの作家に出会える。
それは本屋自体でもそうですね。いろいろ回って、「この本屋、俺の好きな作家めっちゃ置いてるな」みたいな。「読んだことないけど、ここに古井由吉っていう作家の本大量にあるから、これは多分、めちゃめちゃ押してんのやろな、ここの人が。じゃあ、読んでみよかな」になって、ああ、面白かったっていうふうに新しい作家を発見できたりもしますよね。

:分かりました。ありがとうございます。