全国大学生協共済生活協同組合連合会
執行役員 峰田 優一さん

ー学生総合共済とは何ですか？

　学生総合共済とは、困ったときにお見舞い（共済金）をおくる「学生どうしのたすけあい」の制度です。1981年から始まり、ご本人のケガ・病気や保護者の方が万が一の場合の金銭面での損失を補い、生活の安定をはかり学業継続を少しでも支えることを目的としています。
　そして、共済だけでは賄えない学生生活のリスクを保障する学生賠償責任保険と、扶養者のもしもに備えた就学費用保障保険を合わせた3つの保障で大学生活を総合的にサポートしています。

ー大学生活にはどのようなリスクがあるのですか？

　最も多いリスクは、スポーツ事故です。コロナ禍でキャンパスでの課外活動が制限されていましたが、構成比としては大きいリスクです。スポーツ事故以外にもサークル活動やアルバイト、留学といった高校時代よりも積極的な活動が、大学生の身近なリスクになっています。
　3年前に始まった「こころの早期対応保障」のお支払いも増えています。こころに関する悩みで精神科や心療内科にかかった場合、年間1万円をお支払いしています。支払い件数は約2倍に増加したことは、コロナ禍で増えた特徴的なものだと感じています。

ー保護者が心掛けるべきことはありますか？

　初めて一人暮らしをする学生は、相談する機会が減ってしまい、精神的なストレスを抱えてしまいがちです。保護者の方からこまめに連絡を取っていただき、もし何か心配なことがありましたら、学生総合共済加入者のための安心サポート「学生生活無料健康相談テレフォン」を活用してください。看護師や臨床心理士が24時間体制で常駐しており、無料で電話相談ができます。
　そして、大学生は社会人になる準備期間です。自分の身に何かあったときに一人でも対応できるよう、どのような保障があり手続きができるのかご本人に確認いただくことが大切です。共済は、24時間365日、学内外・国内・海外を問わず保障しています。学生ご自身で大学生協の窓口に行っていただいた際には、直接保障のご案内も可能です。

ー共済の加入方法を教えてください

　新入生は、大学生協の組合員になる手続きと合わせて共済加入の手続きができます。詳細は、入学が決まった大学の生協から届くご案内やホームページから請求できる資料をご覧ください。インターネットからも加入手続きができます（一部生協を除きます）。
　今年4月から、コープ共済連と共同引受を開始します。これにより、大学生協の組合員しか加入できなかった学生総合共済に、大学生協がない大学にお通いの学生でも地域生協から加入できるようになりました。

ー最後に読者にメッセージをお願いします

　大学生活は高校時代と違い、活動範囲が広がり思いがけないリスクがたくさんあります。我が家は大丈夫と考えないで、ぜひ大学生協の説明会に参加して共済の話を聞き、ご加入をお願いいたします。