学生の杉山くんと三菱総研の元田さんが
ペアで司会・進行を進めました。
米山 高生 氏(全国大学生協連 副会長理事)
全国大学生協連の米山副会長。
本日の開会にあたってご挨拶をいただきました。
実生活のリスクはたくさんあり、学生が実践からリスクを学ぶのは大変意味があることです。今回のテーマ「お金」ということで、「学ぶことはたくさんありますので、こうした機会を利用して様座な知見を身に付けていただきたい」とお話しいただきました。
奈良 由美子 氏(放送大学教授)
講義①奈良先生より。
「学生の生活リスク講座」の1つの成果物として発行している「大学生が狙われる50の危険」(青春出版社)についての紹介もいただきました。
リスクには「beingのリスク」(生きているだけでも被る可能性のあるリスク…自然災害、病気、交通事故など)と、「doingのリスク:選択し行動することで被る可能性のあるリスク(SNS 上のリスク、アルバイトのリスクなど)があることをまずご説明いただきました。
そして2015年から行われている「学生の生活リスク講座」の歴史と意義について触れていただきました。
今回の講座のテーマである「お金」との関係では、お金とのつき合い方に正解はないことから、「じぶんにとって大切なもの」(自分の価値観)を見極めること、そのうえで、お金とどうつき合うかを主体的に選択することが大切であり、そのためには、まず、お金についての情報・知識を持っておくことが必要とお話しいただきました。
大藪 千穂 氏(岐阜大学・副学長、日本消費者教育学会会長)
大藪先生にはユーモアを交えて楽しくお話しいただきました。
冒頭に現在は金融教育が始まった時代でマネーリスクを知らなくてはいけないなかで、一方で高校の先生も金融教育を受けていない状況があることなどお話しいただきました。また大学生協連の行っている「学生生活実態調査」のデータも触れていただきながら、先生の大学やゼミ生の実態と織り交ぜて、とてもリアルな学生の状況をお話しいただきました。またアルバイトについても触れていただきました。最後に先生が実際に大学で行っているワークについて提起いただきました。
まず、学生に参加者に自分の家計を Google Formに入力していただき、合計数値についてグラフに映し出し、全体で確認をしました。
次にブレイクアウトセッションで小グループに分かれ、自分で記入した家計簿をメンバーに紹介しあいました。学生のほとんどがこうした家計簿をつけた経験がなく、自分の生活との関係でお金がどう関わっているのかわかる機会になりました。
大藪先生が共同開発された「人生設計ゲーム」をグループでやりました。ゲームは10年間ずつ平均寿命まで、年収から生活費を引き、結婚、出産、車、家、旅行などを選択しながら生活をシミュレーションします。ゲームを楽しみながら、自分の実際の人生だったらどんな決断をする必要があるんだろう?~ライフプランの設計をそれほど考えてなかった参加者もいろいろ自分のライフプラン考えるきっかけになったようです。
<学生の杉山くん(司会)のグループワークの感想>
なかなか自分の人生について、イメージを持ててない人も、自分の遺産相続や、人生のエンディングまで考えてる人もいました。ゲームをするなかで大切なのは、自分の価値観を確認し、納得するお金の使い方を能動的にすることなんだなと思いました。ほかの仲間ともまたこのゲームをやってみたいと思いました。
「人生設計ゲーム」は一人でやるのもいいけれど、今日のようにみんなでそれぞれの人生について、「この金額があるからこれが買えるよ」とかアドバイスをしあったり、ワイワイやりながら、いろんな人生の選択を考えられる交流になったのが良かったと思います。
また、お金を勉強すると、お金を使わないのがいいんだと考えがちで、トイレを一回しか流さないようにする(笑)とか極端な節約を考えてしまい、実際にはできないことも考えてします。
大切のは参加者の皆さんからも出ていましたが、自分の価値観ですね。ディズニーランドに行くために、すべてを我慢しようという人もいればそうでない人もいます。価値観は人それぞれです。
自分の1週間、1か月、1年をどう生活しようか、自分がどうして生きていくのかをいろんな情報を取り入れて考えていってください。皆さんが幸せな人生を送るのにお金が役に立つことを願って…。