学部での勉強があってこその大学院での研究

梶原さん:
最後に、院への進学を目指している学部生へのメッセージをお願いします。

院生座談会 〜院生活の裏側を教えます!〜

加藤さん:
院の授業を受けていて、やっぱり学部生のときにある程度基礎的な知識があったからこその大学院での勉強だなと感じています。特別支援教育でいうと、障害についての知識や教育学の歴史など、ある程度知ったうえで自分の意見をもって議論することが多くあります。私の反省でもありますが、院に行くことを考えているのであればなおさら学部で学べることはきちんと自分の中に落とし込んでおくと、院ではより楽しく授業を受けられるのではないかなと思います。

佐藤さん:
私も同じようなことを考えていて、もちろん院に行きたい人の後押しはしたいなと思っています。確かに院に行くだけの価値があると思います。でも漠然と院に行ってしまうと、今までの勉強不足を引きずることもあり、大変だと思います。
学部生の最後の方から大学院最初の方までの期間に、卒論をやりながらも、自分の足りないこと、今まであまり触れてこなかった分野、まだまだ足りない分野を、私は勉強できました。やりたいことに時間を使えたと思うので、進学したら、きっと良いことがあると思っています。

矢間さん:
自分ははじめの自己紹介でお伝えした通り、法学部から工学研究科という、違う分野に行ったことも含めてメッセージを伝えたいと思っています。
学部時代は、本当にこの勉強に自分が向いているんだろうか、これは自分がしたいことなのだろうかと思うことが多いかもしれません。自分自身も、勉強すること自体は面白くても、本当に自分はこれが向いているのだろうかと感じることがありました。
そういう人は、普通、院に進学しないかもしれませんが、大学院は、学部で学んでいること以外にも、たくさんの研究テーマがあったり、大学院からしかない専攻や研究内容もたくさんあると思います。そういうところを見てみると、自分が興味を持っている、大学の学問以外でやってきたことを専門性として磨けるところがあるのだと発見できるかもしれません。
自分がどういうことに関心があるのか、それをもっと深めたいと思ったときに、ぴったり合う大学院は、どこかにあると思うので、ぜひ探してもらえたらと思っています。
そういう意味では、何をするにしても、「これをやりたい」、「こういうことを突き詰めたい」という気持ちがあれば、大学院であっても就職であっても成功すると思うので、学部生の人は、ぜひ見つけて、より深めて、行動できると良いかなと思います。頑張ってください。

楊井さん:
学部のときに就活を経験したことは良かったと思っています。もし進学か就職か決めかねていたら、地方で一番大きい合同企業説明会に1回でも行っておくと良いかなと思いました。進学しても、すぐに就活があるなと感じたので、進学一本と決めている人でも、説明会に行くとまた違うものが見えてくるかなと思っています。
進学してすぐに就活が始まってしまうので、早くから始めておくと、院生は楽しいのかなと思います。私は今楽しいので、自分のことを改めて考える時間が取ることができるのも進学かなと思っています。


富山県立大学大学院 工学研究科
電子・情報工学専攻 M2
松山 実由規さん

松山さん:
加藤さんがおっしゃっていましたが、やっぱり学部のときの積み重ねがあっての院での勉強だと思うので、学部の勉強をしっかりしておいて欲しいと思います。細かいことまでは覚えられないと思いますが、重要な単語などだけでも覚えておいて、研究で聞いたときに、教科書を見直せば分かる状態であれば十分だと思います。
あと、よく先輩・後輩間で教科書を、あげたりもらったりがあると思います。でも、いつその教科書が必要になるか分からないので、あげたりするのはやめた方が良いですね。私も今研究を始めて、必要だと思うことが多々あります。
もう一つ、いろいろな人と話すことを大事にして欲しいと思っています。私はもともと画像・映像処理がしたくて、今の県立大学の情報系の学部に入ったのですが、今の自分の研究室の先生の講義が終わった後に、その先生にどういう研究をされているのか聞いたところから、今の研究につながっているので、いろいろな先生とお話をすることで新たな発見だったり、やりたいことが見つかったりすると思います。

梶原さん:
ありがとうございます。
皆さんが言うように、院生って人によって生活がばらばらなんですよね。今学部生で院に進もうという人、一人一人を見ても、進んだ方が正解とも言えないし、進まない方が良いとも言えません。自分で判断するところだと思います。
しかし、院に進んで、後悔している、何も得ていない人はいないはずです。進学を迷っている人がいたら、院に行くという選択肢を真剣に考えてみても良いのではないかなと思います。
では、院生座談会はこれにて終了いたします。皆さん、ありがとうございました。

院生座談会 〜院生活の裏側を教えます!〜

2021年6月12日リモートにて開催