問題の構造を理解するのが勉強のコツ

廣江さん:
現代文の勉強法について質問です。現代文の授業で習った問題が定期テストに出たときは点が取れるんですが、模試ではどうしても定期テストより点が下がってしまうし、読んでいてわからなくなることも多いです。現代文を読むコツとか、問題の解き方のコツがあったら教えてください。

西室さん:
私も現代文はなかなか点数が取れなくて、悩んだ時期がありました。教科書の文章だけ読んでいると、その文章が出たときはできるけど、模試ではなかなか点数が取れないというのがあると思います。なので、その他の文章を読むようにするのが大事だと思います。問題集でも良いですし、友達は新聞を読むようにしていたと言っていました。何かしらの文章に触れておくのが大事かなと。
そうは言っても、本を読むのが好きじゃないとなかなかできないと思うので、私の場合は、この曜日は現代文を絶対にやると決めて、週に1日とか2日、1時間でもいいので、文章を読む時間を作っていました。そうしたら、だんだん慣れるかなと思います。

久保さん:
教科書にたくさん書き込んでいくと、一気に点数が上がりますよ。例えば逆接の表現に気をつけて三角をつけたり、問題提起の文にラインマーカーで線を引いたりするだけで、現代文の文章構造がわかりやすくなります。そうすると、どの文章でも、だいたいここで問題提起していたら、この辺で答えが来るなとか、こういう文章の流れだったらこういうことを言いたいんでしょう、みたいな形がわかるんですよ。そうすると、一気に読みやすくなります。
あと、記述問題と選択式の問題とかいろいろあると思います。選択式の問題で意識して欲しいのは、消去法で解くこと。必ず根拠を持って、ここが違うというので、びっと線を引いて消して、残ったこれが正解だというように選んでいって欲しい。これを徹底すると、絶対に現代文の点数は上がりますし、得意になっていくと思います。
記述は、もう練習するしかないです。定期テストごとに授業のプリントを見て復習をしているのだったら、プラスアルファで、自分だったらここを聞くかなとか、こういう問題が出そうだなというのを考えてから、自分で回答を組み立ててみるのが有効です。ぜひ試してみてください。

野口さん:
私は外国語コースなのですが、英語があまり好きではなくて、特にリーディングが嫌いです。何かコツとかありますか。

叶田さん(司会):
もともと英語が苦手でしたか。

野口さん:
いえ、中学のころはすごくできて、好きだったから外国語コースに進んだんですが、いざ入ってみたらできる子しかいなくて、だんだんと嫌になってしまいました。帰国子女や両親の母国語が英語の人も多くて、話せる子ばかりなんです。私は純日本人だし、海外に住んでいたわけでもなく、ただ海外が好きとか、英語が話せるようになりたいという理由で選んでしまって、大変なことになっています。

千代丸さん:
英語に限らず、日本語でも他の言語もそうなのですけど、言語は使えば使うほど慣れていきます。リーディングが苦手なら、リーディングの回数を増やすというのも1つですね。
増やしただけではなかなか上がらないと思いますが、入試に限って言えば、入試の英文は、日本語と違って段落の役割がしっかりと決まっています。例えばこの段落では問題提起して、次の段落は例を出して、という。
そういった段落ごとの意味をざっくり取れるようになると、一単語一単語に注目しなくても、速読できるようになります。
自分も高校時代に英語ディベート部という部活に入っていて、大学でも英語ディベートをやっています。最初は英語の文章を読むのが結構つらくて、なかなか難しい。しかも、ディベートの参考文章になると、英検1級レベル、またはそれ以上といった難しい単語や専門用語も入ってきます。ですが、段落ごとにだいたいこういうことを言っているよね、というのを意識して読むことができるようになると、難しい単語も類推できるようになります。
段落の意味を理解しつつ、読む回数を増やしていけば、だんだん慣れていって英語も楽しくなっていくと思います。

久保さん:
私は、リーディングもリスニングも本当に苦手でした。だから、すごく気持ちはわかります。単語がわからないとか、文構造が全然わからないとか、なんとなくどっちもわかっているけど全体の意味はわからないとか、いろいろあると思うんですが、リーディングのどこが苦手ですか。

野口さん:
長くて、気力がなくなってしまうことと、飽きてしまいます。

久保さん:
確かに、英語長文はとにかく飽きる。わからなかったら飽きますよね。多少でもわかったら、読み進められるので、慣れるしかない。
英語の長文は、正直、苦しんだ者が勝ちます。私も最初はすごく苦しかった。長い文章があるじゃないですか。初めはざっと読んで、「あ、わからないわ」でいいんですよ。問題を解いてみて、それでもいいのですが、大事なのは復習のときです。復習で、その長文から知識を絞り取れるだけ絞り取っていく。文の構造とか、いちいち考えながら読むことはなかなかないじゃないですか。それを復習のときに、一文ずつ、しっかり読み取って、絞り取っていく。例えば、この関係代名詞のwhichはここにかかっていて、このitとかtheyとか代名詞が何を指しているか。あと、この単語は全然わからないなというのは、別のメモ帳を用意して、ひたすら書き貯めていく。
とにかく数多く触れるのも大事だけど、そこまで余裕がなかったら、一つの長文にめちゃくちゃ力を入れて復習してみてください。それだけで確実に読みやすさが変わってきます。

廣江さん:
もう一つ勉強の話で、うちの学校は古文単語の小テストが定期的にあるんです。古文単語には複数の意味があって、全部を覚えてもどれが当てはまるのかわからないときがあったりするのですが、それは問題を解いていったらできるようになるものなんでしょうか。それとも何かコツがありますか。

西室さん:
学校で単語帳は配られていますか。

廣江さん:
はい、配られています。

西室さん:
そうしたら、その単語帳の書き方に注目してみてください。よく使われる意味が最初に載っていて、使われる順に載っていると思うんですよ。辞書でも一番上に載っているだろうし、単語帳でも最初に太字で書いてあったりする。そういうところから優先的に覚えていくというのがいいのかなと思っています。全部の意味を覚えようとすると途方もない数になってしまうので。
古文の単語の意味を一問一答のように聞かれることはないと思うので、まずはよく使われる意味を覚える。で、小テストを受けながら、この単語はよく出題されるなとか、注目してみてください。

久保さん:
古文単語はとりあえず覚えるしかないんですが、例えば、全然意味が違う単語って、形容詞が多くないでしょうか。その形容詞が何を対象に使われていることが多いか考えてほしいかな。例えば「らうたし」だったら、これは一個しか意味がありませんが、だいたい小さくて、あどけないものに使われることが多いとか。この形容詞はすごく神々しいものばかりに使われているなとか。「これを対象に使われているときは、この意味が多い」というのを、古文の例文帳や、他に模試を受けたときの文章から読み取ってみてください。対象がしっかり理解できていれば、「この対象にこの意味は使わないだろう」ということがわかるようになると思います。

神谷さん:
皆さんは英検を取りましたか。 僕は外国語コースで、一応みんな取ることになっているんですが、今は2級だけ持っています。英語の外部試験は、大学入試に使えるんでしょうか。

叶田さん(司会):
私はまさに大学受験で使っています。早稲田の文学部にも英語の外部試験で入ったのでご説明しますね。TEAP(ティープ)はご存じですか。TOEICやTOEFLなどといったいろいろな外部試験の一つです。私はTEAPの点数で入りました。
その理由として、英語がすごく苦手で、いわゆる大学受験レベルの英語に到達できるとは思えなかったんです。大学試験は1回しかチャンスがなくて、そのときに調子が悪かったりしたらアウト。でも、資格試験だと受けるチャンスが何回もあります。私は実際それがなかったら、行きたい大学へ行けなかったと思います。
英検は私も2級を持っています。私は大学受験では使っていませんが、おそらく使える大学はたくさんあるので、調べておくと有利になります。本当は英語試験が使えたのに、使える大学を調べていなかったという友達もいたので、早いうちから意識しているのはすごくいいなと思います。英検にしろ、TEAPやTOEFLにしろ、どんどん挑戦していってはどうでしょうか。

田島さん:
自分も同じく2級まで取りました。英検は小学校の1年生のときに5級を取って、3級も小学校のうちに、準2級を中学生のときに取って、2級を高校生のときに。
そういった資格系で得意なことがある人は、勉強だけに限らずですが、いろいろ挑戦していくのも面白いかなと思います。

久保さん:
私も英検2級を持っていますが、もし推薦入試や指定校を受ける場合はアピールポイントになるので、持っておいて損はないと思います。2級でも英語の試験を免除してくれる大学がありますが、準1級まで持っていると、大学によっては入学後に英語の単位として換算してくれる制度があります。


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